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【安すぎてやばい?】中国東方航空便はなぜ異様に安い?驚きの格安料金の裏側と利用時の注意点

この成田~コロンボ便検索結果のように、直行便と比較して中国の都市を経由する中国東方航空便は異様に金額が安い。

皆さん、海外旅行の計画を立てる際、驚くほど安い航空券を見つけたことはありませんか?特に中国東方航空の中国経由便を利用すると、直行便の半額、時には5分の1程度の金額で目的地に行けることがあります。この驚異的な安さの理由と、実際に利用する際の注意点について、詳しく見ていきましょう。

なぜ中国東方航空は異常に安いのか?

中国東方航空の格安料金には、いくつかの要因が絡み合っています。

1. 政府の支援

中国政府は、自国の航空会社の国際競争力を高めるために様々な支援を行っています。これには、燃料費の補助や税制優遇などが含まれます。この政府からのバックアップにより、中国東方航空は他の航空会社よりも低コストで運営することができ、それが格安料金につながっています。

2. 人件費の差

中国の人件費は、欧米や日本と比べるとまだ低い水準にあります。これは航空業界でも例外ではありません。パイロットや客室乗務員、地上スタッフなどの人件費が低く抑えられているため、運営コストを下げることができています。

3. ハブ空港戦略

中国東方航空は上海を主要なハブとして利用しています。多くの便を上海に集中させることで、効率的な運航が可能になり、コストを削減できます。また、乗り継ぎ客を増やすことで座席の稼働率を上げ、1座席あたりのコストを下げることができます。

4. 規模の経済

中国東方航空は中国国内でも有数の大手航空会社です。多くの路線を持ち、大量の航空機を運用していることから、規模の経済が働いています。例えば、燃料や航空機の一括購入によるコスト削減などが可能になっています。

5. 長期的な市場戦略

中国東方航空の格安料金は、長期的な市場戦略の一環とも考えられます。現時点では利益を度外視してでも市場シェアを拡大し、将来的な成長につなげる狙いがあるのかもしれません。

6. ロシアとの関係

現在、ロシアとの国際関係悪化によって、日本並びに多くの西洋諸国の航空会社はロシア上空を飛行することが許されておらず、それ故大幅な迂回ルートを飛行せざるを得ない状況が続いています。これにより、燃油や人件費などの経費が余計に掛かってしまいその分飛行機代も高くなってしまうわけですが、ロシアと協力関係にある中国のキャリアにおいては、ロシア上空を通過することが許可されているため飛行機代も相対的に安くなるのです。

中国東方航空は大丈夫なのか?安全性と品質の実態

ここまで安いと不安になってくる中国東方航空便。果たしてその品質は?

安さだけでなく、安全性や快適性も気になるところですよね。事故履歴、ネット上のレビュー、そして筆者の経験も交えて、中国東方航空の実際について見ていきましょう。

安全性

中国東方航空は国際航空運送協会(IATA)の会員であり、国際的な安全基準を満たしています。また、中国政府の厳格な管理下にあります。

近年の重大な事故としては、2022年3月に発生した墜落事故(MU5735便)が挙げられます。しかし、この1件を除けば、過去20年間で乗客の死亡事故は報告されていません。航空安全ネットワーク(ASN)のデータによると、中国東方航空の安全記録は世界の主要航空会社と比較しても遜色ないレベルにあります。

サービスの質

ネット上のレビューや筆者の経験を総合すると、中国東方航空のサービスは一般的に「平均的」から「良好」と評価されています。

機内食

機内食の質は、路線や機材によって差があるようです。長距離国際線では比較的評価が高く、和食や中華料理などの選択肢があることが好評です。一方、短距離便では簡素な食事になることもあります。

比較的シンプルな機内食ではあるものの、個人的には上海炒麺がお気に入りです。

客室乗務員の対応

客室乗務員の対応は、多くのレビューで「親切」「丁寧」と評価されています。ただし、英語力には個人差があり、コミュニケーションに苦労したという声も見られます。

機内設備

長距離便の場合、比較的新しい機材が使われることが多く、エンターテインメントシステムなども充実しています。しかし、機種によっては設備が古い場合もあるので、事前に確認することをおすすめします。

定時性

フライトステーツ社のデータによると、2022年の定時到着率は約80%で、世界の主要航空会社の中では中位から下位に位置しています。中国の主要空港の混雑や悪天候による影響を受けやすい点が指摘されています。

カスタマーサービス

カスタマーサービスに関しては、概ね良好な評価が多いです。筆者の経験では、列車遅延による国内線乗り継ぎミスの際に無料で代替便を手配してくれたりと、柔軟な対応を受けました。ネット上のレビューでも、予定変更への対応の良さを評価する声が見られます。

ただし、言語の壁により問題解決に時間がかかることもあるようです。

ネット上のレビュー総評

様々な旅行サイトやフォーラムでのレビューを総合すると、中国東方航空は「コストパフォーマンスが高い」という評価が多く見られます。特に、価格の安さに対して、受けられるサービスの質が予想以上に良いという感想が目立ちます。

一方で、「乗り継ぎの際の不便さ」や「言語の壁」、「時々発生する遅延」などのネガティブな意見も見られます。これらは主に中国の空港システムや、国際化の途上にある点に起因する問題でもあると考えられます。

利用時の注意点

中国東方航空を利用する際は、以下の点に注意が必要です。

1. 長い移動時間:中国経由便は往々にして時間がかかります。直行便なら10時間程度の航路でも、30時間以上かかることも珍しくありません。

2. ビザの必要性:中国での乗り継ぎ時間が24時間を超える場合、トランジットビザが必要になることがあります。

3. 言語の壁:中国の空港では英語が通じないことも多々あります。基本的な中国語のフレーズを覚えておくと良いでしょう。

4. 遅延のリスク:中国の空港は混雑していることが多く、遅延のリスクが比較的高いです。余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。

まとめ

中国東方航空の格安料金は、政府の支援や効率的な運営戦略、そして長期的な市場戦略などが組み合わさった結果です。安全性やサービスの質に関しても、国際標準を満たしており、多くの利用者から「予想以上に良い」という評価を得ています。

ただし、長い移動時間や言語の壁、遅延のリスクなど、注意すべき点もあります。また、機内設備や食事の質にばらつきがある点も考慮する必要があります。

これらのデメリットを考慮しても、大幅な節約ができるのであれば、中国東方航空の利用は十分に検討に値するでしょう。時間に余裕があり、新しい経験を楽しめる方にとっては、魅力的な選択肢となるはずです。

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