ジゴワットレポート

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感想『仮面ライダージオウ』第16話「フォーエバー・キング2018」ZI-O signal EP16(第1章まとめ)

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『仮面ライダージオウ』第16話。2018年最後の放送は、『ジオウ』の本筋を進めつつ関係性を整理していく一編でした。ということで、改めまして、あけましておめでとうございます。今年も本ブログでは『ジオウ』の感想を綴っていきたいと思います。どうぞよろしく。

 

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昨年末に書いた『平ジェネ』の感想を再掲しておきますね。

 

年末年始ということで放送が一回休みでした。このスケジュールが分かった時から、16話の感想は今日この日(1月5日)に書こうと決めてまして。要は17話の放送前日ですね。毎回この感想記事を書く際に本編を再鑑賞しているので、2週空く今回はしっかり内容を思い出すために直前に観たいなあ、と。

 

ということで、『仮面ライダージオウ』の感想を綴る「ZI-O signal」(ジオウシグナル)、今週もいってみましょう。

 

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第1章のまとめ

 

公式でも謳われているとおり、今回の16話をもって『仮面ライダージオウ』の第1章が完結とのこと。予告や各種ニュースでも情報が出てますが、次回からは仮面ライダーウォズが参戦し新たなライダーも入り乱れる未来編に突入する模様。

 

16話『フォーエバー・キング』、一種の最終回としてお送りしました。「俺たちの戦いはこれからだ!」的な意味ですけど、平成ライダー最後の年末を迎え、一定の区切りです。
ここまでがジオウの第1章。新年を飾る次回17話『ハッピーニューウォズ』からが第2章のはじまり。
メインライター下山健人さんが映画から帰還し、新たなるジオウの物語を紡ぎます。

・平成仮面ライダー20作品記念公式サイト | 東映

 

ということで、ここらで改めて各キャラクターの立ち位置と考察のようなものをまとめておこうかと。

 

・常盤ソウゴ

「普通の高校生」だったが、ある日突然未来の自分が魔王になることを知らされる。時系列順だと、その前にまず例の夢を見ていることになる。世界がダイマジーンにより滅ぼされる最中に、謎の男から王様になることを勧められる。それを受けて、ソウゴは自分が王様になるのだと意識下で確信していた。最低最悪の魔王ではなく最高最善の魔王を目指す中で、歴史を改変されたレジェンドライダーたちと関わりながら、ライドウォッチを次々と収集。彼自身は善い行いをしているつもりだが、史実としてオーマジオウが歩んできた覇道をなぞっている。浮世離れした性格で、ナチュラルにクレイジーな一面を見せる。

 

・ゲイツ

2068年から若き日のオーマジオウを倒すために2018年にやってきた。なぜ2018年なのか(例えば、赤子のソウゴを殺す方が楽なのでは?)、彼は2068年ではどういう職業や立場の人間なのか、等々、詳しいことは依然として不明。ジオウことソウゴを倒そうとするも、彼の人間性に触れた結果、その矛先が鈍る。自問自答を繰り返した結果、現時点では「ソウゴは認めるが、彼が最悪の魔王になりそうなその時は俺が責任を持って倒す」に落ち着く。ちなみに、ゴーストやドライブのライドウォッチはオーマジオウから盗んだもの(ジクウドライバーの入手経路も同じ?)。戦士として戦う覚悟を決めているが、劇中でもトップクラスに人間臭く、情に熱い。

 

・ツクヨミ

ほぼゲイツと同じ。詳細不明。初期の頃からソウゴに協力的。

 

・ウォズ

自称オーマジオウに仕える存在。未来が記された書物を片手に、若きジオウの覇道を見守る。未来を知っているからかソウゴが自分なりの正義を語ってもそれを気にしていなかったが、ゲイツの名前が書物に記されたことから、未来の改変を恐れてタイムジャッカーと一時結託。一応味方陣営ではあるものの、正確には「ソウゴの味方」ではなく「オーマジオウの味方」であると言える。番組の狂言回し。

 

・タイムジャッカー

いずれ訪れる王様決定戦において、おそらく史実では仮面ライダーの歴史を奪ってきたオーマジオウが不戦勝を勝ち取ってしまうので(「補完計画」からの考察)、対抗馬として自分たちの息のかかった仮面ライダー(アナザーライダー)を生み出そうとしている。「オーマジオウを失脚させたい」という意味では、ゲイツやツクヨミと目的が一致している。近づいてきたウォズと組んだり、ゲイツを勧誘したり、ディケイドに接触したりと、柔軟な動きを見せる。むしろ裏を返せば、彼らは「新たな王を擁立する」というかなり不透明な目的があるのみで、詳細が不明である。劇場版にて登場したスーパータイムジャッカー・ティードとの関係性も不明(いつか明かされるのだろうか?)。

 

・レジェンドライダー

『ジオウ』における世界は、『ディケイド』のようなパラレルではなく、2000年にクウガが活躍し、2001年にアギトが戦った、それが2018年まで連続した歴史として設定されている模様。タイムジャッカーがアナザーライダーを生み出した瞬間に、ライダーとしての存在権を失い、「ライダーにならなかった人生」を歩む。ライダーの力を有しているタイミングで、事前に(主にソウゴから?)入手したブランクライドウォッチに自身の力を込めることが可能。しかし、アナザーライダーが倒されたからといって、改変された歴史は復旧しない。原則として、アナザーライダーが生まれ、ライドウォッチがジオウに継承された以降は、史実とは違う歴史を歩むことになる。

 

・アナザーライダー

タイムジャッカーが擁立する新たな王候補。生まれた瞬間、対象となる仮面ライダーの歴史を強制的に改変してしまう超チートな能力を持つ。基本的に「存在すること」が(タイムジャッカー側の)目的だが、その基となった人間が抱える不幸や悩みに応じて様々な行動を起こす。倒されても即座に復活してしまうため、「該当ライダーの力(ライドウォッチ)で倒す」「該当年度で倒す」といったルールを守る必要がある(このルールの描写が劇中でも時折ブレるので解釈が難しい)。

 

ざっとこんな感じだろうか。アナザーライダーまわりについては過去の記事も再掲しておきますね。

 

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以上の登場人物たちが、自分の目的のために行動し、群像劇を繰り広げる。

 

難点というか、転じて『ジオウ』の肝の部分として、「怪人が人を襲ってそれを仮面ライダーが倒す」というフォーマットを見た目だけなぞって、本質的には全然別のこと(王の擁立や歴史の改変合戦など)をやっているんですよね。非常に複雑な作りでありながら、映像的には新たなアーマータイムやレジェンドキャストが次々と出てくるので、一定の派手さがあるといったところ。反面、真面目に考察に取り組むと、過去作と関連づけながらあらゆる可能性を考慮しなければならないため、良くも悪くもハードルが低くない。それはそれで楽しいのだけど。

 

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最後に、第1章で起こったこと、進行したことを列挙すると・・・

 

・レジェンドライダーの歴史は次々と無かったことになっている

・オーマジオウは2068年までにライダーたちのライドウォッチを集めており、それは、現在ソウゴがやっていることと結果として同じである

・ソウゴとゲイツのジクウドライバーが当初の個体と入れ替わった

・オーマジオウは未来のソウゴ自身である(少なくとも18歳のソウゴが目の前で本人を見てそう認識した) 

 

まあ、最後のはまだどんでん返しがありそうだけど、少なくともソウゴ本人がそう自認するほどのビジュアルの説得力はあったと、そういう描かれ方をしていた。ジクウドライバーの入れ替わりについては、それが何らかのオーマジオウの策略なのか、不穏な匂いを残したまま・・・。

 

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ソウゴとゲイツ、1話への回帰

 

16話は、美味しい男同士の熱いドラマでありながら、実は決意表明的には1話と同じ、というのがポイント。

 

ソウゴは最高最善の魔王を目指し、民の平和のために戦う。ゲイツはオーマジオウが作る最悪の未来を回避するために、ジオウの喉元に常に剣を突きつける。そういう関係性は番組序盤と同じだけど、ソウゴとゲイツ、ふたりが時に協力し時に決裂しながら重ねてきた日々が反映されているので、双方の決意表明にはしっかりと重みがあるよね、という流れ。

 

「最低最悪の魔王になったら、俺が倒してやる。必ずな。俺を信じろ!」

「分かった。俺は魔王になる。魔王になって世界を救ってみせる!」

 

第1章完結編として、当初と同じ目的に帰結するのは王道のような展開。非常に好感が持てる。ソウゴは改めて自身の未来と戦う決意を固めたし、ゲイツは鎧武編あたりからの「史実への干渉」の濃度を高め出した。

 

ゲイツのバックボーンが不明なのは幾度となくこのブログでも書いているけれど、やっぱり彼が物語の肝ですよね。ソウゴはもう、新事実が出れば話は別だけど、基本は突き進むだけ。自身の決められた未来と争い、目の前の民のために戦う。一方のゲイツは、ウォズの書物によると、オーマジオウの君臨には本来関わっていないし、そこに名前は書かれていない。彼自身の行いがどう歴史に影響を及ぼすのか、要は、「ゲイツがどうソウゴを変えるか」、ここに皆が観たい展開が待っているんでしょう。

 

www.youtube.com

 

まさに今日公開された動画ではゲイツリバイブなんて単語も飛び出しているし(後述)、もしかの未来では彼は救世主でもある模様。ゲイツのこの奮闘が、どんな歴史を作るのか。もしくは、歪めるのか。最後の最後にもう一度ソウゴと対立するシチュエーションがあると思うので、それにも期待が高まりますね。

 

しかし、撮影時期的にどう考えても寒いだろうに、濡れながら胸ぐらを掴みあうおふたり、本当にお疲れ様でした。良いシーンでした。あと、挿入歌ね。いきなりきたからビビったよ。

 

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ディケイドの目的は何だったのか

 

「またな」と手をかざしながら消えていったディケイド。相変わらず、ウィザードアーマーに対抗してウィザードにカメンライドするなど、悪趣味かつお茶目なスタイルを見せてくれました。

 

しかし結局、士の思惑というか計画のようなものはよく分からなかったですね。『ジオウ』作品世界観的にディケイドがどう位置付けられているかも明かされないまま。ディケイドライドウォッチの生成経路も不明。今後再登場して明かしてくれるのだろうか。

 

Ride the Wind

Ride the Wind

  

 

少なくともアナザーディケイドは確認されていないので、あの士はオリジナルそのままの本人が順調に歳を重ねて2018年に辿り着いたと見て良いのかな。いや、彼がどこの時代から来たかも分からないので、その仮説も怪しいな。それでもキャラクターに一定の説得力があるからすごい。なんて味の濃いやつなんだ。

 

まあ、順当に考えるなら、敵の陣営につきながらも後輩を鍛えたかった、ということなのだろうか。ゲイツをボコってディケイドライドウォッチを渡し、それをジオウに使わせる。「ジオウがディケイドの力を有する」ことに何らかの意味があるのか。ディケイドに関する考察は丸っと保留にするしかなさそう・・・。というか、列挙すればするほど、『ジオウ』は詳細不明が多すぎて中々確信に近づけないぞ。

 

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新章突入!

 

さて、次回からは新章突入。といっても、もう明日の朝の話ですが。

 

 

いきなりゲイツの新しい名前なんかも舞い込みましたが、ついに『ジオウ』としてのネクストステージに踏み込みそうな感じで、すごく楽しみですね。「未来のライダー」という設定で新たな仮面ライダーを出して、それのアナザーとして怪人を出現させるとは。

 

そんなアプローチもありなのか、という驚きとワクワク。しかし予算的な意味でも新しいライダーとそのアナザーで繋ぐのも限界があると思うので、その先の展開もまた楽しみですね。

 

natalie.mu

 

先のツイートにも書いたように、これまで『ジオウ』は時間の縦軸を塗りつぶし合う物語を展開していたけど、次回からは本格的に横軸が絡んでくるのかもしれない。

 

「分岐した時間軸」同士の干渉。「ありえた未来」、もしくは「ありえた過去」からやってくるキャラクター。以前より『ジオウ』の物語を「存在権の奪い合い」と表現していたけれど、遂にその発展形に突入していくのかなあ、と。幾人かの手で奪い合う存在権が、横軸の乱入でそもそもの有無から揺らぎ始める。(などと書いていて思ったけど、このアプローチ、平ジェネのティードのやり口と似てるかもですね)

 

さあ、次回『仮面ライダージオウ』17話、未来編突入。あわせて、今年も本ブログをよろしくお願いします!

 

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