ジゴワットレポート

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感想『仮面ライダージオウ』第3話「ドクターゲーマー2018」ZI-O signal EP03

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『ジオウ』3話はエグゼイド編に突入。久しぶりの飛彩や永夢が懐かしかったですね。レジェンドの貫禄が流石といったところ。永夢のあの覚悟を決めた冷たい目線はいかにもエグゼイドという感じで、中澤監督の演出が光る。

 

さて、『仮面ライダージオウ』の感想を綴る「ZI-O signal」(ジオウシグナル)、今週もいってみましょう。

 

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ソウゴ・ツクヨミ・ゲイツのトリオ

 

ビルド編で物語の骨子にあたる説明が終わったことで、「どのようにレジェンドと関わってライドウォッチ獲得に至るのか」「どのようなテンポや掛け合いで物語が進行するのか」といった物語の進行パターンを提示するのが第3話。アナザーライダー出現とそれとの遭遇、戦い、レジェンド登場。放送年である過去へのタイムスリップとライドウォッチの譲渡。そういうフォーマットが、このエグゼイド編で示されるんだろうな、という感じ。

 

特にキャラクターの面では、ジオウ組の3人がとても良い感じで観ていて微笑ましかったですね。

 

天真爛漫で、少々「アホの子」っぽい感じが可愛いソウゴ。それでいて「誰かのためにアクションを起こす」ことにためらいが薄い印象もあって、その猛進っぷりが裏目に出る場面もありそう。ツクヨミは、3人のバランサー的な役目。補佐的な情報収集と状況把握、戦闘時の解説役も兼任。ゲイツは、ほとばしる「2号ライダーあるある」を存分に活用しながら、ややダーティーな感じで「根はイイヤツ」。このトリオの掛け合いが軽妙で、面白かったです。中澤監督が作るテンポ感も良い感じ。

 

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アナザーエグゼイドと王様決定戦

 

アナザーエグゼイドは、2016年に出現。病気に苦しみ緊急搬送される息子と、それに付き添い心配する父親。この父親が、タイムジャッカーの手によってアナザーエグゼイドに変身させられる。アナザーライダーに契約する代わりにその成り手の運命が変えられるようだが(アナザービルドは交通事故を回避)、今回は息子が病気に苦しむ運命を変えることになるのだろうか。

 

「息子を想う父親がエグゼイドになる」という設定は、どうしても『エグゼイド』の小説版を思い出してしまうところ。永夢の家庭環境を含めて、皮肉なくらいに綺麗な対(反転)になっているとも言える。小説版『エグゼイド』は物語の根幹を暴く展開の連続なので、未読の方にはとってもオススメです。

 

小説 仮面ライダーエグゼイド ~マイティノベルX~ (講談社キャラクター文庫)

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そんな永夢先生は、患者のためなら強引にでも我を貫くきらいがあるので、ジオウとゲイツに襲いかかった理由は「アナザーエグゼイドになった父親を救うため」なのかな。

 

そもそも、アナザーエグゼイドが2016年に誕生した時点で、永夢はエグゼイドにならない歴史を歩んでいるはずである。パラドに感染しなかったのか、ゲーム病が流行らなかったのか、その辺りの細かな改変は分からないが、おそらく普通の小児科医として医療に従事していたのだろう(だからなのか、飛彩と永夢の会話シーンで「ゲーム病」という単語が出てこなかった)。

ビルド編でアナザービルドを倒したら一時的に戦兎の記憶が戻ったように(補完計画2.5話より)、今回ジオウとゲイツがアナザーエグゼイドを倒したことで、永夢にも一時的にエグゼイドの力が戻った、という解釈が成り立つ。

 

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▲現時点での私の解釈図式

 

前回までの感想で「アナザーライダーが生まれることで歴史が改変されるので、タイムジャッカーの目的はその時点で半ば完遂されているのでは」と書いたが、どうやら、「アナザーライダーが存在し続けること」が重要なようだ。存在が一時的にでも消えることですぐに正史に戻ってしまうのだから、タイムジャッカーからすれば、アナザーライダーはずっと改変した歴史に居て貰わなくては困る。

 

 

補完計画3.5話で「いつか全時空のライダーたちが相争って王様を決める戦いが始まる」という解説が行われたが、これを採用するならば、やはりアナザーライダーが「存在し続けること」、つまり「王様決定戦にそのライダーとして参戦すること」がタイムジャッカーの目的だと推察できる。仮にクウガからビルドまで全ライダーがアナザーで参戦すれば、誰が勝ってもタイムジャッカーの手の者が王様の地位を獲得することになるからだ。

 

そうなると、ライドウォッチというアイテムで正史のライダーの力を奪い、アナザーライダーまでもを倒してしまうジオウは、その王様決定戦のルールを根本的に破壊する存在とも言える。つまり、参加者をすり替えるタイムジャッカーとは違い、参加者そのものを歴史から抹消してしまうのだ。よって、結果的に不戦勝のような形でジオウが魔王になるのか、その辺りはまた今後描かれていくのだろう。

 

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ドライブアーマー、ドライブ!どらいぶ!

 

「ドライブ!ドライブ!」って鳴るのが面白かったドライブアーマー。「ジオウになればまた過去のライダーの力を奪う可能性がある」と指摘するゲイツだけど、じゃあ君が持っているドライブやゴーストのライドウォッチはどういう背景で手に入れたの、という疑問が浮かぶ。オーマジオウが持っていたライドウォッチを強奪して使っているのかな。オタク的には、外伝や映画含めて進ノ介やタケルには息子がいることが分かっているので、未来の息子たちから託された・・・ みたいなストーリーを妄想してしまうけれど。

 

仮面ライダージオウ DXドライブライドウォッチ

仮面ライダージオウ DXドライブライドウォッチ

 

 

ドライブアーマーはゴテゴテしたフォルムで高速移動を披露してくれて、タイプスピードというよりタイプトライドロンばりのパワーがありそうな印象。シフトカーのSEとか、必殺技時のエフェクトとか、色々と懐かしい感じ。

 

そして、ビルドアーマーも再登場。今後怒涛の勢いで新アーマーを獲得していくと思うので、使える時にどんどん使っていかないと出番も少なくなりそう。しかしそうなると、ジオウ単体でのライダーキック等がレア技化していくのよね。毎年のことではあるけど・・・。

 

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ジオウのお祭り感と、中澤監督の演出

 

『ジオウ』のビルド編は、基本的には楽しめたんだけど、どうしても「お祭り感ヤッホーー!」なテンション爆発には届かなくて。でもそれは、あえて『ディケイド』とは違う導入を採用して、田崎監督が「お祭り感」より「新しいライダーの初回」を意識しているであろうことから、おそらく狙い通りだと思うんですよね。

 

中澤監督は田崎監督よりやや湿度の低いパキッとした演出をする方、という印象があり、「お!面白いな!」という工夫に満ちたカットがいくつか出てくるのが特徴だと感じている。今回で言えば、ジオウがこちらに走ってきながらビルドアーマーを装着するとか、アナザーエグゼイドが空中のブロックを経由して攻撃を繰り出すとか、この辺り。必殺技を放つジオウが跳躍してからドライバーを回すので、背景がちゃんと「ジャンプしてる途中」になっていたのが細かい。こういうところが好きですね。

 

世界観や設定の説明が終わり、新しいアーマーが続々出てきて手数も豊富になり、キャラクターのやり取りで物語を引っ張って、そんなストーリーをパキッとした面白さで中澤監督が彩る。今回の3話までで、「なるほどこれがジオウの見方か」みたいなのがすごく自分の中に確立された感じがあって、今後がより一層楽しみになりましたね。

 

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ファイズ編はフォーゼ編と融合

 

 

『ディケイド』のファイズ編は学園設定で、群馬県の私立大学でロケが行われ、それが後の『フォーゼ』と天ノ川学園高校に繋がったのは有名な話。「フォーゼ&ファイズ編」がどういった狙いで描かれるのは分からないけれど、奇妙な縁を感じてしまうところ。アナザーライダーにより歴史が改変されて、巧が高校教師になっていたりするのだろうか。果たして。

 

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エグゼイドから学ぶものは何か

 

来週はエグゼイド後編。永夢の目的は何か、ソウゴはどうやってエグゼイドライドウォッチを手にするのか。『エグゼイド』は「命の大切さ」や「人と違った個性や病気と付き合っていく勇気」を取り上げた作品だけど、ソウゴの「誰かのために一生懸命になる」性分と上手くリンクさせて描いてくれたら良い感じになりそうな予感。(エグゼイドレベル1も見たいけど望み薄かなあ・・・)

 

仮面ライダージオウ DXエグゼイドライドウォッチ

仮面ライダージオウ DXエグゼイドライドウォッチ

 

 

あと、私がこのアニバーサリーイヤーに期待している「平成ライダー総括ムック本」的なやつ、早速来週発売されるようなので、こちらも要チェックかと。目次の時点で内容の密度がやばい。

 

平成ライダー20作記念! 「仮面ライダー」2000-2018全史

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