東京春音楽祭も大盛況の内に終わり、間もなく5月に入ります。気候も寒さ含みの春からようやく脱却して、一気に草木が花をつけ百花繚乱の季節となりました。暖かな緑薫る初夏のきざしさえ感じられる今日この頃です。5月に入ると毎年、恒例の「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024」音楽祭が、ゴールデン・ウィークの三日間(5/3,5/4,5/5)開催されるので、毎年聴きに行っています。この時期、会場のある東京国際フォーラム(有楽町)界隈は、人でごった返す賑わいをみせていましたが、自分の感覚的では、近年、若干陰りを感じていました。
2月中頃にプログラムが発表されたのですが、それを見て自分としては、聴きたい人と曲目があまり見当たらないので、衝動的にチケットを購入しないで、ゆっくり考えてからと思っていました。そうしているうちに、何かにとせわしい毎日が経過し、チケット購入を忘れていた訳ではないのですが、あっという間に5月近くになってしまいました。4月にプログラムを見てチケット購入しようとしたら、売り切れの演奏会も多くどれにしょうか迷いました。ところが、丁度春祭が終了するあたりから体調が今ひとつ良くなくなって、寒さの故に長風邪をひいているのかな?などと思っていたら、ある日お風呂に入ろうとして、腹部半分が真っ赤に腫れあがり、ポツポツ発疹が出来ていることを発見。こりゃ大変、「帯状疱疹」だ!と慌てて皮膚科に駆け込みました。何故すぐに病名がピンときたかというと、実は、20年程前に一度罹ったことがあったのです。その時は、発症の極初期段階で、発疹も背中に一列に数センチ並んで出た程度だったので、特効薬といわれるものを何回か飲んで、すぐ治ったのでした。一度かかったので、もうかからないだろうとたかをくくっていたせいもあって、今回は発見が遅れてしまいました。皮膚科でも、「これはかなり重症」といわれました。「この抗ウィルス剤を毎日飲んで、患部に塗り薬を奥さんに塗って貰って、家で安静にして下さい。それでも、一ヶ月以上かかるかもしれない」と言われたのです。「安静」とは、必ずしもベッドに横になっていること、ではなくて、短時間であれば、テレビを見たり、デスクワークをしてもいいとのことですが、やはり横になっているのが、一番楽なので、この文も、寝ながらスマホで書いています。今日で約一週間が経ちましたが、出来物は幾分収まって来ているものの非常に痛いですね。それもその筈、腹部の神経を水痘ウィルスが侵食しているといいますから。就寝前には、痛み止めを飲んで寝ます。そうしないと痛くて眠れません。先に書いた「ラ・フォル・ジュルネ」のチケットは、三日間それぞれ、一枚づつ持っていますが、その日に行けるかどうかは分からない。その他気になるコンサートは、六月の「C.M.G.(チェンバー・ミュージック・ガーデン)」です。毎年6月初旬、サントリーホール主催で、約二週間開かれるのですが、こちらもチケット手当てが、遅きに失しました。いつも聴いたオープニングコンサートは既に売切れ、その他これはと思う演奏も、買うことが出来ませんでした。毎年海外からのカルテットを招聘し、べートーヴェンの全弦楽四重奏曲を演奏する「べートーヴェン・サイクル」は、今年は、日本人演奏家による演奏の模樣。こちらは、まだ席に余裕のある日がある様なので、終期の弦楽四重奏曲でも聞こうかなと思っています。そう言えば、今朝NHKラジオFM放送で、『カぺー弦楽四重奏団』の演奏曲を流していました。戦前世界的に名の売れたフランスのカルテットらしい。「アルバン・ベルク弦楽四重奏団」くらいは知っていて録音も持っていますが、「カペー弦楽四重奏団」は知りませんでした。この四重奏団にはべートーヴェンの15番と16番のモノラルレコードが出たそうです。幻の録音でレアものらしい。以上の有楽町とサントリー・ホールの音楽祭は、何れも室内楽祭的色彩が強いものですが、その他オーケストラやオペラでは、海外オーケストラやオペラ団の来日演奏会もありますし、海外バレエ来日公演もあるので、当面治療、療養に専念し、早く元の様に元気になりたいですね。