HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

ベルリンフィルの第九演奏atブランデンブルグ門前(はいしん)

 

 首席指揮者キリル・ペトレンコは、就任演奏会の翌日、ブランデンブルク門前で行われた野外コンサートに出演、ベー トーヴェンの交響曲第9番を演奏しました。1989年 のベルリンの壁崩壊から30周年の 節目に際して上演する 「第9」 は、 この曲の精神を体現する形で、国境 を超えたメッセージを放つことにな りました。終楽章の「歓喜の歌」が終わると、それまで集中していた聴衆は、沸き立ち。ペトレンコを讃えました。その感動の波は、果てしない程でありました。(主催者)

【曲目】ベートーヴェン『交響曲第9番』

【管弦楽】ベルリン・フィルハーモニー管弦楽 団

【指揮】キリル・ペトレンコ

【会場】ベルリン・ブランデンブルグ門

【視聴】ベルリンフィル・デジタルコンサートホール

【出演】

マルリス・ペーターゼン(Sop.)、 エリーザベト・クルマン(Alt.) 、

ベンヤミン・ブルンス (Ten.) 

ユン・クワンチュル(Bas.)

【合唱】ベルリン放送合唱団

【指揮】ギース・レーンナールス

【演奏の模様】

 この日ブランデンブルグ門前に集まった聴衆は何千人、いや万を超えるかも知れない程の大観衆です。野外音楽会というオープンな催しに、ベルリンの人達は気軽に超一流の音楽を生で聴けてうらやましい限りです。それに比し我が国の首都では、世界的に見ても珍しい程の多くの一流オーケストラが存在するにも関わらず、斯くの如き催しは、遠い昔はいざ知らず、ここ数十年は無きに等しい?のではないでしょうか。最も適当な野外音楽堂自体が無い?役所の規制が厳しい?お金が無い?とても準備が大変?そりゃ色々あるでしょう。でもドイツの首都では、あらゆる困難を乗り越えて、実現されている現実を見ると、歴史的には肩を並べていた日独が、両者とも大戦後敗戦国として復興の道を互いに別々の道程で歩んで来た結果が、これだという格差を感じざるを得ません。一事が万事、国力にも格差が出来ているのでは?(まさか民族的な優劣があるなどと思う人はいませんよね。)

 

【演奏の模様】
 まずソリスト四人について、四人が四人揃って申し分ない歌唱力を発揮、ベルリンフィルのあの比類ない管弦打の響きに対して、負けるどころかがっぷり四つに組んで、一歩も引き下がらない力強さを発揮していました。特にソプラノのマルリス・ペーターゼンが傑出した高音を野外音楽空間一杯に広げていた歌い振りには目を見張りました。ペトレンコ/ベルリン・フィルの演奏については申すまでも無いので、触れません。各パートのオーソリティの顔振れを見ただけでもその調べが頭に響いてくることでしょう。以下にその演奏の模様を画像で示します。

 演奏が終わると、ブランデンブルグ門前の何千もの聴衆からは、物凄い猛獣の様な大声が迸り、それはさながらうねるさざ波の様に何回も何回も舞台目掛けて押し寄せるのでした。カメラのズームは、叫ぶ人、喜ぶ人、涙を流す人等々、あらゆる人間の感動の表情を捉えていました。