イスラエル首相、軍にシリアとの緩衝地帯の「掌握」を指示
(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は8日、イスラエル軍に対し、イスラエルが占領しているゴラン高原とシリアの他の地域を隔てる緩衝地帯を「掌握」するよう指示したと明らかにした。
イスラエル軍が緩衝地帯に駐留するのは、イスラエルとシリアの間の境界線が確立された1974年以降で初めてとなるが、過去に短期間、駐留したことはある。
イスラエルは67年にゴラン高原を占領し、81年には併合していた。米国をはじめとする国際社会の大部分はゴラン高原について、シリア領と認識している。
イスラエル軍は緩衝地帯への配備について、シリア軍が持ち場を放棄したとの報道を受けて、「ゴラン高原の地域社会とイスラエル市民の安全を確保するため」と説明している。イスラエル軍はまた、シリアの内政には干渉しないとしている。
ネタニヤフ氏は、アサド政権の崩壊について、イスラエルがイランとその代理勢力であるレバノンの武装組織ヒズボラに対して実施した軍事作戦の「直接的な結果」だと指摘。中東にとって歴史的な日だとの認識を示した。