音楽フェス会場に260人の遺体、ガザで人質にされた観客の映像拡散
(CNN) ロケット弾の砲撃が始まったのは午前6時半ごろだった。イスラエルの音楽フェスティバル会場にいた数百人は、ガザ戦闘員の銃撃を受けて逃げ惑った。
この会場は、7日午前、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスによる一斉攻撃を受けた場所の一つだった。
イスラエル救助隊によると、フェスティバル会場では少なくとも260人の遺体が見つかった。観客の一部は人質に取られ、ガザから投稿された映像がSNSで拡散されている。
音楽フェスティバルに参加していたイスラエル人女性ノア・アルガマニさんと交際相手のアビナタン・オルさんも、武装集団に拉致された。
映像の中のアルガマニさんは、走り去るバイクの後ろに乗せられて助けを求めていた。近くにいたオルさんは数人の男たちにつかまり、後ろ手にしばられて歩かされていた。
家族や友人は、2人の居場所を突き止めて無事解放させるため、この映像が広く拡散することを望んでいる。
アルガマニさんの知人は、フェスティバル会場にいて行方が分からなくなった人を5~6人知っていると語った。
別の映像には、フェスティバル会場からガザに連れ去られた女性が意識を失った状態で映っていた。この女性はドイツとイスラエルの二重国籍をもつシャニ・ロークさんと判明。ロケット弾を手に持った男がロークさんの腰に足をかけ、別の男がロークさんの髪をつかんで、アラビア語で「神は偉大なり」と声を上げていた。
トラックの周りに集まった群衆からも声が上がり、1人の男はロークさんの頭につばを吐きかけた。
ロークさんの母はドイツのメディアの取材に対し、娘がツアーの一行と共にハマスに拉致され、意識を失った状態で車に乗せられた映像が送られてきたと訴えている。