男性から上から目線で説明や説教をされる。女性たちのそんな経験から生まれた造語があります。「マンスプレイニング」。朝日新聞の言論サイトRe:Ron(リロン)で取り上げたところ、多くの反響がありました。この言葉が表す問題を、皆さんの声や識者の視点から考えます。
あの時、経験したことには名前があった
50代の大学教員の女性は1年ほど前、ネットで「マンスプレイニング」について知った。「あの時経験したことには名前があったんだ」。そう腑(ふ)に落ちたという。
数年前、ある学会に参加した。懇親会の席で、初対面の年配の男性研究者から声をかけられ、思わぬことを言われた。「もっと登壇者の話を真剣に聞いて、メモをとった方がいい」
男性はとうとうと、学会に参加する「心がまえ」を語ってきた。当時、女性は赴任先の米国から帰って間もなかった。久しぶりに参加した日本の学会の様子が新鮮で、発表を聞きながら何度か周りを見回していたのを、男性に見られていたらしい。「研究者でなくて、大学院生だと思われているのだろうか」。なぜわざわざ説教されたのか、疑問だった。
対等であろうとしても
翌日の学会で、女性はあるセ…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら