スタンドアローン・コンプレックス
発達障害者の多くが生涯未婚だと聞く。
他人と夫婦になり、ひとつ屋根の下で暮らすのが結婚というものだが、それには、自分と性別の異なる他人とペースを合わせる、コミュニケーション能力が必要とされる。
他人とペースを合わせられない発達障害者にとって、結婚というのはあまりにもハードルが高すぎる。
何より自分は恋愛に興味がない。恋愛と怪獣のどっちか取れといわれたら、迷わず怪獣を取る。
字ヅラだけのブログならどうにかカバーできるが、現実世界では微細な表情を読み取れず、非言語コミュニケーションがまったくできないため、言葉にしなくてもわかるという、定型発達者同士の所謂阿吽の呼吸がまったくできない。
だから現実世界にはひとりも友達がいない。自分の障害が判明する前に、「ひとりも友達がいないなんて有り得ない」といわれたこともある。
近づいてもわかりあえないものなら、離れるしかない。
離れることで見えてくるものがある。
発達障害者は基本的に、パラメータのばらつきが大きい、規格外のスタンドアローンな存在である。
だから定型発達者のような、安定したパラメータを持つ平均的な存在には絶対なれない。
発達障害者が生来孤独なのは、翼を持たざるものが空を翔べないのと同じようなものである。
定型発達者なら誰でも持っている、共感能力という翼を発達障害者は持っていない。あったとしても、ダチョウやペンギンと同じように、空を翔ぶことは到底叶わない。
叶う当てのない希望は際限のない絶望と同じである。
だから自分は友も生涯の伴侶も所望しない。それを所望すれば、「際限のない絶望」という無間地獄に身を投じることになるからである。
際限のない無間地獄と、孤独のどちらかを取れといわれたら、迷わず孤独を取る。
何より自分が友達だと思っても、相手からそう思われなければ友人関係は成立しない。嫌いな人からの愛情も尊敬も気持ち悪いという話も聞く。
自分が友達だと思っても相手はそう思っておらず、自分が友達だと思い込んで相手に向けていた愛情も尊敬も気持ち悪いと思われたら、その人からは縁が無かったものと思って離れるしかない。
自分の人生はいつもその繰り返しだった。いつも自分の独り善がりで他人を不快にさせていた。
独り暮らしだと、炊事掃除洗濯は全部自分でやらなくてはならない。時間になったらご飯が出てくることも、洗濯物が上がってることもない。
具合が悪くなっても自力で病院まで行かなければならない。年末年始に自分で救急車呼んで肺炎で緊急入院したこともある。
前に住んでたアパートに住んでた、借金を抱えたまま死んだアル中の暴力男は、自分の心の弱さに負けてアルコールに耽溺した結果、家族に逃げられ、床の傾いたアパートの一室で、日に日に衰弱していく身体を抱えて、ひとり淋しくひっそりと死んでいった。
酒を呑んでは騒いで警察に通報されて、警官に怒鳴られてた頃とは想像もつかないほど、弱々しい最期だった。
晩年の梶原一騎は一度は別れた篤子夫人と再婚して、夫人に最期を看取られているが、梶原一騎のような人徳も持たないアル中男を看取るものは誰もいなかった。
彼は自分の心の弱さに負けたのだ。自分の心の孤独に負けたのだ。
誰も助けてくれる者がいない以上は、自分ひとりの力で立ち上がるしかないのだ。
淋しいけどそれも仕方のないことである。自分で選んだ人生なんだから。
それでも自分はひとりで生きていく。それが自分で選んだ人生だから。
それでも自分はひとりで歩いていく。共感能力という翼を持たざる翔べない者だから。
ヘルプマーク始めました。ヘルプマークへのご理解と拡散お願いします。
自分もひとりぽっちだッッと思った方はポッチとお願いしますッッ(´;ω;`)ブワッ
ダメ人間日記ランキング
- 関連記事
-
- 年末の懺悔その③いいたいことがいえるのが友達じゃないッッ (2015/12/28)
- 年末の懺悔その②自分との闘い (2015/12/27)
- 年末の懺悔・その①穴があったら入りたいッッ (2015/12/26)
- 100回突破記念企画第二弾ッッ!!続・アウトサイダーアート宣言ッッ!! (2015/11/09)
- 100回突破記念企画第二弾ッッ!!宣戦布告ッッ!!アウトサイダーアート宣言ッッ!! (2015/11/08)
- スタンドアローン・コンプレックス (2015/10/28)
- 虐待受けた子供:脳の機能低下 褒めても響かぬ? (2015/10/26)
- 集団のなかの孤独 (2015/09/23)
- 孤独の何が悪いのか考えてみた (2015/09/22)
- 「孤独」の早死にリスクは「肥満」の2倍 (2015/09/21)
- 自閉症の16歳少女、8週間トイレに行かず死亡!! 恐ろしすぎる原因とは!? (2015/08/27)