今晩の特別番組「NHKの再生をめざして」で橋本会長がどう出るか、あまり期待してはいなかったが、その期待を裏切ることはなかった。
サブタイトルが(17年度)予算と改革への決意。
改革をいうなら、まず、陳謝の前に海老沢顧問就任問題を説明することと、退職金の問題から触れなければならないのに、それを見事にスルー、ときた。
番組中も再三、「改革の共通項は視聴者の声を反映すること」と強調しているわけだが、それは明日からするのではなく、この番組からスタートしなければいけなかったはず。
導入部分でこの問題から入ることでNHKが変わりつつあることを実感させる最大のチャンスだったのに、またしても機会を逸してしまっている。
17年度予算は6724億。前年比で1.1%(72億)減。一方の支出は6687億。0.4%(26億)減。
予算が下回るのはNHK開局以来初の出来事だというが、それがそのまま受信料の不払いということだ。
収入が減った分支出を抑えるわけだが、役員や職員の給与を-28億、業務経費を-185億の計213億を削減させる、という。
「支出を減らしても番組の質は低下させない」と見栄を切る橋本会長。関西ローカル番組の手法を見習えば、もっと制作費は落とせる。一桁は落とせる。東京のキー局のようにセットを華やかにすることが番組の質とは思わない。
コールセンターが「みなさまの声をそれぞれのセクションに正確に伝えて行く」。副会長の永井多恵子氏は元アナウンサーの立場から「視聴者の立場に立つ」と宣言。「皆さまとのふれあう場を増やす。直接ふれあって番組作りに反映させる。番組中もFAXをそのまま流す」
そんなことより、国民の最大の関心事である、前述の問題に答えて欲しい。
コンプライアンス活動の推進、経費支出の審査、外部専門家の助言などが改革への柱だが、中でも情報公開の推進を極めて重要、と捉えている。
そこまでいうなら、前述の問題にまず答えろ!
公共放送は視聴者との信頼関係で成り立っている。「イギリスのBBC放送は受信料を払わなかったら罰則規定があるが、NHKにはないのでこれを維持していきたい」という橋本会長。「気持ちよく受信料を払ってもらえるように努力するのがもっとも大きな柱」だというのだから、俺の要望に答えろ!
やっぱりNHKは再生できん。