「シニア市場を本気で狙っていく」(トーンモバイル 代表取締役社長 CEOの石田宏樹氏)――。トーンモバイルは2017年11月22日、東京都内で記者発表会を開催し、シニア世代向けサービスの強化を発表した。“中之条研究”のメソッドを生かしたライフログ機能を強化するほか、電子お薬手帳との連携機能も新たに提供する。
トーンモバイルはかねて、子どもとシニア世代、つまりスマートフォンの中心世代以外に向けたサービスに力を入れてきた。親世代を意識し、子どものスマートフォン利用を制限するサービスを提供したり、特殊詐欺を防止するシニア世代向けサービスなどを提供している。実際、同社のサービスユーザーの68%が10代(34%)と50代以上(34%)という。
冒頭の石田氏の決意表明が示すように、今後はシニア世代向けサービスをさらに強化する。特に、シニア世代にとって強い関心事である健康に着目したサービスを拡充していく。
トーンモバイルは健康支援の一環として、同社のスマートフォンサービスの「ライフログ」機能に中之条研究のメソッドを取り入れてきた(関連記事)。中之条研究とは、東京都健康長寿医療センター研究所の青栁幸利氏らによるもの。「健康維持や病気予防に効果的な数値が1日平均8000歩、中強度の活動時間が20分」という知見を見いだしたことで知られる。トーンモバイルでは、この「1日に8000歩/20分」という指標を達成した時に、Tポイントが1ポイント貯まるような仕掛けを提供してきた。このサービスを2017年12月以降、2つの点から強化する。