アイドル天使ようこそようこ 第23話 「戦争は知らない」
ようことサキがムーの後を追ってビルの中に入ってくところから始まります。
そのビルにはエキゾチックな格好をした3人の占い師の女性がいたのですが、
彼女達が歌を歌いながら出迎えていたので少し異様な感じがしますね(笑)
ようこが中心になって他のキャラも一緒に歌うパターンはよく見かけますけど、
ようこ以外のキャラだけでミュージカルな事をやってくるのは珍しいかも。
この作品は普通のセリフの部分を歌うことでよく表現してくるから面白い。
ようことサキがさらに奥に入っていくと、真理亜という占い師と出会います。
どうやらムーは彼女の持っていたトマトの匂いに釣られて来たみたいだ。
彼女は虹の国という南の楽園から45年ぶりに渋谷に戻ってきたのですけど、
空襲で息子と離ればなれとなったという生い立ちを語ってくれていました。
このアニメの本放送が1990年だったことを考えてみると、45年前といえば
ちょうど東京大空襲の時期と重なってくるところですね。
私の年代では戦後70年という認識なので、一瞬45年前の空襲という表現に
戸惑う感じがしました。こういうところにも古いアニメの時代を感じます。
真理亜さんは辛い思い出があるために渋谷に戻ろうとしなかったのですけど、
最近息子の生存の可能性が占いに出たので久しぶりに帰郷したようです。
しかし、その息子が見つかりそうにないので諦めて帰国を考えてもいましたわ。
そういう話を聞くと、ようことサキが何とかしてあげたくなるというものですね。
そういうわけで、今回は真理亜さん母子に関するエピソードが描かれています。
意外な人物が彼女の息子だったのでちょっと驚きましたよ(^ω^)
ようことサキは山下社長達に真理亜さんの息子の写真を見せて回りますが、
「マモル」という名前しか手がかりがないから見つけるのは難しそうでした。
渋谷の中で5、60歳くらいの男性なんていっぱいいますものね。
「なるほど。妙に親しみを感じる顔だな。」
でも渋長さんが写真を見て呟いた言葉に息子のヒントが隠されてもいました。
ようことサキは写真パネルを持ちながら渋谷の街の人々に見せて回ります。
それも歌を歌いながらやっていたので注目を引くのには良いかもね。
こういう派手な行動が出来るのが彼女達の良さの1つだと思います。
でもさすがに45年前の古い写真1枚だけで手がかりを掴むのは難しいかな。
たとえ本人が写真を見たとしても自分だと気づけるかどうか不安だし・・・・・・。
渋長さんが街の人から写真の子とそっくりだと指摘されていたところにも
手がかりとなるポイントになっていました。
写真の子供の正体が誰なのかが分かりやすく伏線を散りばめていますわ(^ω^)
「渋長さん。どうしたんですか?」
「いや、なに・・・・・・ちょっと昔のことを思い出してな・・・・・・。」
渋長さんが京子のゲリラライブで照らされていたサーチライトの光を見て、
幼い頃の空襲の思い出が蘇ってきていました。
もうここまでくれば、真理亜さんの息子が誰なのかほぼ明らかでしたね。
この作品は子供向けのような雰囲気で作られているので、あんまり複雑な
謎かけをしていない感じがしますわ。
京子としては渋長さんが最後まで歌を聞かずに去ったから不満気味でしたw
彼女って表の営業スマイルと裏の本心がはっきりしてて面白いw
「この味・・・・・・前にもどっかで・・・・・・。」
「渋長さん。おかわりありますよ。」
真理亜さんが自分のために息子探しをしてくれた皆に豚汁を振る舞います。
それを食べていた渋長さんが複雑な表情を見せたのもポイントでしたね。
「お母ちゃん。」
「やっぱり。マコトちゃん。」
そういうわけで真理亜さんの息子が渋長さんだったことがここで明らかに!
45年ぶりの感動の親子の再会が描かれていました。
抱擁しているシーンを見ていると、強面の渋長さんもやっぱり人の子ですわ。
まぁ元々人情味の厚い性格だからそんなに違和感はない感じもするけどね。
あと渋長さんの顔にアザがあるのは空襲の傷跡なのかな?と思ったりしました。
「私、2人の再会を祝して歌っちゃいます♪」
ここでようこがいつものお決まりパターンで歌ってあげていました。
ムーが持ってくるミラーボールトロフィーは山下社長達の物なのですが、
彼らにとってどのような思い出の品になっているのか気になるところ。
まぁ彼らについては後の関連するエピソードまでのお楽しみでしょうか。
その後、渋長さんはお母さんと親子水入らずの生活を始めたわけですけど、
少しずつ渋谷の治安を守るお仕事との両立のことで悩み始めていました。
皆が渋長さんを頼りにいている様子からも、いかに彼がこの渋谷の街で
必要とされているのかが伺えるシーンでしたね。
最後に真理亜さんは手紙を残して1人で虹の国に帰ってしまいました。
これは息子の幸せな生活を一番に考えてあげた決断だったのでしょう。
もちろん、渋長さんにとってはとても寂しいお別れとなります。
それでも渋長さんは渋谷の街の治安維持のために頑張ろうとしていたので、
お母さんの気持を汲んであげるのが一番だと思ったのかもしれませんね。
45年という空白はそう簡単に埋められないという物悲しい終わり方でしたが、
それぞれが自分の道を歩み始めたところに少し明るい希望を感じます。
まぁお互いに遠くに暮らしていても再会しようと思えばいつでも再会できるので、
また再会出来た時にはゆっくり母子で楽しい時間を過ごしてほしいと思います。
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