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「お国がやれということはやらんほうがええねん。」という、友人のお父上(鉄工所の大将)よりいただいたアドバイスを割合忠実に守ってきたわたくしではあるが、先日お国がやれと言ったことに従ってみた。
というのも最近警視庁が「バイクに乗るときにはプロテクターを着用しましょう。」というキャンペーンをやっていて世にそういう製品があることを知ったのだけど、かつて知人をバイク事故で亡くしまたバイクで重傷を負った友人を何人も持つゆえにお金で安全性が買えるならと警視庁のオススメに従ってみたのだった。(そのキャンペーンポスターがなんだか「凶暴なオフロードライダーを町から追放しよう!」に見えてしまうのはどうかと思うが...。) 現在製品化されているバイクライダー用のプロテクション用具にはエアバッグ式と甲冑式の2タイプあるがいずれも一長一短あって、エアバッグ式は頸椎も保護してくれるがエアバッグ内蔵ジャケットとバイクをケーブルで接続しなければならないのが煩わしく、また立ちゴケでも作動してしまうので身のこなしに結構神経を使う。(というかエアバッグ式を着用している友人が立ちゴケで作動させてしまい、ふくらんだエアバッグに埋もれて身動きとれなくなってしまった光景を実際に目撃したのだった。) 甲冑式は頸椎まで保護してくれないのが難点だが、エアバッグ式のようにバイクをセッティングする必要は無いし、普通のライディングジャケットのように羽織るだけの気軽さだから面倒くさがってプロテクターを着用しなくなることはないだろうと、オートバイを複数所有する私は結局甲冑式を選択し、最近はそれを着用してより安全なライディングを楽しんでいる。 といいたいところだが。 着用してみてわかったのだが、甲冑式の最大の難点は”ただ事ではない格好になってしまう”ということだった。ロボコップかニンジャタートルのごときその姿は、警視庁オススメにも関わらず警察の検問で不審者として尋問されかねない非日常的なたたずまい。 少しでも甲冑部分を隠そうとしても既存の衣装はきつすぎて袖が通らない。2サイズ上のばかでかいTシャツを買って着たら多少はロボコップもしくはニンジャタートル性は薄まったようだが、今度はあたかもアメフト選手がオフロードバイクで敵対チームの本拠にカチコミにいくかのような雰囲気になってしまった。 まあライディングしてるときの安心感は格段に向上するし、また実際生存率も向上するので全てのライダーにプロテクターの着用はおすすめしたいところだけど、警視庁が「将来着用義務化も視野に」などと言ってるのを聞くと路上がロボコップやニンジャタートルだらけになった風景を想像してシュールな気分になるのであった。 ![]()
by sivaprod
| 2008-06-14 06:37
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