わたしが呑気なことを書いてるのを楽しみに読みに来てくれてる人（っていなかったりして…）の中にも性犯罪被害者はいるはずなわけで、そういう人達にフラッシュバックな苦しみを与える可能性のある事を書き続けるのは心苦しいことではあるのだがあと少しだけ。

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犯罪であるのなら、殺人だろうが放火だろうが強盗だろうが全く同じことであるはずなのに、なぜ「強姦」だけ、なんか「女性差別」だの「フェミニズム」だの良く分からん概念が出てくるのでしょうか？
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　すごくわかりやすい言葉。だから「家の戸締りをしろって言う事のどこが悪い？」だの「自転車の鍵かけずにいて盗まれたら自業自得なのと一緒だろ！？」なんて言葉が次から次に”オトコ”達から飛び出してくる。

　性犯罪と殺人や放火や強盗との違い。

・調査全数のうちこれまで強姦被害を受けたひとは全体の7.3%
・そのうち中学生以下の時に被害を受けたひとは20.4%
・調査全数のうち警察に相談した人の数は全体の4.1%
・被害に遭いながら誰にも相談しなかった人の数は64.0%
・そして加害者はよく知ってる人物であったのが61.8%
・面識のある人だった割合も含めると75.6%
（平成21年3月：内閣府男女共同参画局の男女間における暴力に関する調査による）

　深刻な犯罪に遭遇した被害者なのにほとんどといってもいい人が警察にも相談に行かず（なお調査で得た数値は”相談”であって被害届ではない）、また6割以上の被害者が誰にも相談できず独りで苦しむという犯罪が他にあるか？泣き寝入りしなければならない人々が弱者ではないのか？

　私たちは強姦事件の被害者はそんなものだって”当たり前”に思ってないか？「獣に噛まれたと思って忘れなさい」「表沙汰にすれば本人が傷つくだろう」ってのを”当たり前”に思っていないか？被害を受けた方が時として恋人や家族との関係を絶たざるを得なかったりあるいは死を選ぶこともある孤独をどこかで”当たり前”に思っていないか？こんな”当たり前”のままでいいのか？

　この問題を考えた時、「私の恋人が強姦被害者になったら私はどんな感情を抱くだろう」ということを想像せずにはいられない。多分わたしは苦しむだろう。彼女と分断され孤独に苦しむはずだ。なぜ？なんの罪もないのに？「身を守れ」「隙を見せるな」の声が「身を守れず隙を見せてしまった」と苦しむ彼女を独りにさせわたしをも独りにさせる。

　「獣に噛まれたと思って」。75.6%には私も君も入ってる。私たちはいつまで恋人たちに「俺たちから身を守れ」「俺たちに隙を見せるな」って言い続けるんだ？苦しくないか？私たちは獣じゃない。