中生代三畳紀
ワニのなかまは、中生代三畳紀中期に出現した絶滅グループ・スフェノスクス亜目を先祖としている。三畳紀は、現在から約2億5100万年前に始まり、約1億9500万年前まで続いた地質時代である。
三畳紀より大きさの違いはあれ、形態的にはほとんど変化していない。恐竜よりもわずかに古い時代から地球上に存在し続けている動物群であり、いわば生きている化石である。
恐竜の栄えたジュラ紀、白亜紀は彼等にとっても繁栄の時代であり、陸棲種、海棲種、植物食種、濾過摂食(プランクトン食)種、超大型種など多様な環境に適応した種を数多く生み出した。
また、恐竜が絶滅に追い込まれた白亜紀末も彼らは生きのびている。なぜ生き延びられたのかについては解明されていない。
今回、米シカゴ大の古生物学者ポール・セリーノ教授らのチームがアフリカのサハラ砂漠でさまざまな種類のワニの化石を発見した。どれもちょっと変わった姿をしていた。
風変わりなワニの化石
1億年前の地球は、イノシシやイヌ、アヒルなどに似た風変わりなワニが歩き回る世界だった――。それを示す化石5種を米シカゴ大の古生物学者ポール・セリーノ教授らのチームがアフリカのサハラ砂漠で発見した。米ナショナルジオグラフィック協会が発表した。
「イノシシワニ」というあだ名がつけられた新種は、体長が約6メートル。3対の鋭い牙を持ち、小型の恐竜を食べていたと考えられる。地面をはって動く現在のワニと違い、4本の脚で立って走っていたとみられる。
犬に似た形の鼻を持つ「イヌワニ」は体長約1メートル。走って敵から逃げる能力を持っていたらしい。脳が大きく、知能が比較的高かった可能性もある。「アヒルワニ」はアヒルそっくりの平べったい鼻を持ち、水辺で魚や虫を捕って食べていたらしい。
これらのワニは1億年前ごろの白亜紀に、現在のアフリカ大陸、南米大陸、南極大陸などが一つになって南半球の陸地のほぼ全域を占めていた「ゴンドワナ」と呼ばれる超大陸に住んでいたと考えられている。
セリーノ教授らは体長約13メートル、体重約8トンに達すると推定される巨大な「スーパーワニ」の化石も発見し、2001年に発表している。他には 全長6メートルの「パンケーキワニ」や、1メートル足らずの「ラット(ネズミ)ワニ」なども発見されている。 (asahi.com 2009年11月22日)
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