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科学な本のご紹介: 中国文化がメイン『死体は誰のものか 比較文化史の視点から』

科学に佇む書斎



死体は誰のものか 📖 
風水など中国風俗に詳しい先生が、さまざまな文化における「死体」の扱い、意味、ケーススタディを繰り広げる、エッセイ風味のおいしい読み物。

科学の本中国では、清代の刑法を見るかぎり、親族を殺害までして死体を作り、みずからの要求を押し通そうとする事件が多発していたことをうかがわせる。

科学の本現在日本の喪服は、黒が一般的だが、明治のころまでは白が普通だった。また、日本の結婚式における花嫁の白無垢姿を見ると、漢族はギョッとする。頭を覆う白い角隠し、白無垢の着物は、漢族の喪服を想起させるからである。

科学の本漢族社会において、嫁ぎ先で虐待された女性が自殺するとき、それは単なる当てつけではない。死後に自らの死体を用いて、実家が婚家に対して恨みを晴らしてくれるに違いない、といった確信を抱いているものと思われる。

科学の本インターネットの解説などで、キョンシーはミイラ化した死体だと述べているものもある。これもまた、間違いである。キョンシーは屍蝋(しろう)化した死体なのである。


科学の本腐敗屍骸像は、トランジ(transi)と呼ばれる。「通り過ぎる」という意味をもち、死から始まるプロセスを指している。カトリックに基づく解釈では、肉体の腐敗は罪さらの証とされる。その姿を石に刻んで人前に曝すことで、その罪を告白しているのだと考えられた。

死と墓のイコノロジー?中世後期とルネサンスにおけるトランジ墓






『死体は誰のものか 比較文化史の視点から』
 上田信
 ちくま新書
 筑摩書房
 


もとより「死体」は、人の感情反応をいやがおうにも惹起しやすい強力なアイテム=呪物。
中国では、大事な死体をわざと放置することによって、公的権力への異議申し立てをしちゃったりするもんで、新型コロナウイルス騒ぎのときも、けっこう路上に死体が放置されまくり。

中国メインで死体を語るとなると、当然キョンシーも登場いたします。
チベットの儀式をフィールドワークした時の思い出も語られて、気負わず読める異文化比較。



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死体は誰のものか ──比較文化史の視点から (ちくま新書)




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 No.2019,0611
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