畑と養鶏『農家が教える自給農業のはじめ方 自然卵・イネ・ムギ・野菜・果樹・農産加工』
紙数の半分近くが「素人でも始められる養鶏暮らし」にあてられていて、めっちゃ勉強になる。しかも北海道での養鶏も射程に入ってるし。
学校でのニワトリ飼育にもとても参考になるよ。
健康なニワトリのふんは固型で灰色だが、三分の一ほどはタンパク尿という白い膜で覆われている。この白色部分が少ないのはタンパク不足、多すぎるのはタンパク過剰である。
一カ月も過ぎれば巣立ちの準備。産卵箱の入り口は必ず閉じておくようにする。ヒナのとき産卵箱で寝るくせがつくと、成鶏になっても箱内で就寝し、そこに寝ふんを落として汚卵発生の原因となるからである。
産卵鶏は肛門の締まりがゆるやかで湿りを帯びているが、休産鶏は肛門がかたく締まり乾いている。
タヌキなら2〜3羽の被害にとどまるが、キツネは一夜に全群(50羽)をかみ殺し、持ち去り、付近に埋めて保存する習癖があるので、被害が大である。
オオムギは調製加工がやっかいなので、コムギかハダカムギの栽培がおすすめである。これらは道具や機械がなくても、槌とむしろ(シート)があれば脱粒できるので、自給農作には最適である。
モグラよけのプロペラをホームセンターか農協で求めて、モグラのいる畑に打ち立てておくと、風でプロペラが回り、その震動をモグラが忌避し退散する。
中島 正『農家が教える自給農業のはじめ方』読了。特に自然卵養鶏の方法に詳しい。推奨する農法は不耕起マルチ栽培で、機械や農薬を使わず人力かつなるべく少ない労力で行うことを旨としている。手間のかかる水稲ではなく、陸稲と麦で二毛作を行うやり方は新鮮。 #dokusyo
— にーの (@ni_no5) 2011年6月21日
貧しき平和ー大自然の恵みだけを頼りに自分の食い扶持は自分で求め、自給自足自立独歩、朝に耕しまた夕に耕す。春にタネをまき、夏に育て、秋にとり入れる。(中略)かくして百姓は大自然の循環とともにあり、大自然の続く限り永遠に滅びることはない。(農家が教える自給農業のはじめ方より)
— 飯沼靖博(エコレンジャー隊長) (@82ii) 2011年9月20日
Amazonで書籍の評判をチェック ↓PR
『農家が教える自給農業のはじめ方 自然卵・イネ・ムギ・野菜・果樹・農産加工』
中島正
農山漁村文化協会
…農作方面では、「個人的信念/個人の経験」が乱立していて微妙にややこしい空気があったりするけれど、定評のあるロングセラーなら安心して入門できると思うよ。
『ミニ特集:農作をしてみる本 その2』
『ミニ特集:農作をしてみる本 その1』
『ミニ特集:農作と土』
『ミニ特集:文化と植物の共演 その2』
『ミニ特集:文化と植物の共演 その1』