平成26年6月議会(2)

○議長(宇戸健次君)

 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)

 それでは、2つ目の質問に入ります。配付資料のBの1になります。質問の内容としては、職員の各種イベントへの派遣基準について。

 1つ、職員のイベントへの派遣基準、2つ、公用における広義におけるパブリシティ権、肖像権への認識について。3、今後の対応についてでございます。

 問わんとするべきことは、極めてシンプルでございます。これは、このように一般に公開されてしまったことにより、指摘をせねばならないという状態になったと私は感じておりますが、こういうことなんです。例えばPTAがありました、老人会がありました。市民がそこにいます。そして例えば介護福祉の制度について、説明を求めている。また例えば市議さんが講演会活動をする、人が集まっている、そしてテーマが介護だった、福祉だった、是非説明を受けたい。そのとき、是非職員さんを派遣して立派な講演をしてあげたいと思うんです。これは僕からも是非お願いします。

 しかしながら、何でもしたらまずいんじゃないかという話しなんです。ホワイトリスト・ブラックリストの話と同じく、こちらも根底にあるのは、もうご存知かと思いますが、コンプライアンスの考え方になります。モラルの問題ですね。

 広義におけるパブリシティー権とは何か。そもそもパブリシティー権が何かという話しになるかと思いますが、これはちょっと定義が難しいんですけど、日本においてはマーク・レスター事件などの事例から有名になってくるんですが、人にはあって物にはないもの。そして簡単に私なりにまとめさせて頂きますと、役職とか肩書等、また容貌、容姿、例えばアイドルグループがアイドルだからということ、その人だからということで集まる人が出て来る。そこに発生する権利だと考えております。中には肖像権等々も含みますし、私はその広義におけるパブリシティー権というのは、公職も含まれると考えています。

 例えば副市長が来て大事な話をする、何だろう、しかし無役の状態の副市長ではない状態の方が個人で行ったときには、今度は集まらない人が出てくる、この差です。このパブリシティー権は、職務中、公務においては、消防官、警察官、自衛官に関しても、私は担保されていないと考えます。ここは法解釈、各種ありますので、そこがされているかいないかに関わらず、今回の事例が、パブリシティー権が担保されているのか否か、つまり公用であったか否かなんです。

 この当該ブログの中では、一部、白くなっている部分、また右上の写真でモザイクになっている部分がありますが、ここには職員さんの実名が書かれていました。または役職名については、もうこれは隠しておりませんが、後段の2つ目の研修は介護保険の日常生活支援総合事業の導入についてと、行橋市の介護保険の何々さんが講師ですと。行橋市の生活支援事業は、全国的にも先進をいっています。この事業は、一般的には問題もありますが、行橋市の場合は要支援の非該当者の方も対象とし、公的(民間委託)であっても事業であることから、市民に喜ばれて頂いておりますと。そういう触れ方がされています。

 ちゃんと見るべきなんじゃないかと。まとめてお願いとか考えたことを述べさせて頂きますが、ホワイトリストとブラックリストなんですね。例えば校区から、区長会からの要望、市民であれば、もう基本的に何の判断もなしに派遣するべきだと思います。逆に、少しグレーゾーンかなと思うのは、市議さんや市長さんの、要は政治活動、講演会活動が行われた場合、例えばコスメイトや図書館等で市民会館等で、人が集まっている、そのときに、こういう演目をやりたいよというときに、行って良いか悪いか、これはグレーゾーンだから当然、執行部の判断にはなりますが、私はもう市民に一人でも発信してほしいので、それはどんどん行くべきだと思います。ただしそこは迷う部分です。

 しかし、ブラックリストとしては、例えば政党活動ですね、何々党と書いた所にいって良いのかとか、今度そうなると、政治家は良い、また百歩譲って市長も選挙を経ていますから、市長も良いと思います。しかし職員がそこで良いのかということになると、さかのぼることはしませんが、きょうの根底にあるのは、全てコンプライアンスの話ですから、職員が出したらいけないときがあるんじゃないか。だからいちいち審議するのが大変だから、総務部門等で窓口を作って頂き、こういう目的でこういう会をするから職員さんを派遣してもらえませんかと依頼文を出してやるべきじゃないかと。私はそう考えるんです。

 それで内容としては、そういう提案です。その提案について、どのようにお考えか、これは市長でも総務部長でも構いませんし、あと何を問わなければいけないかというと、併せてで申し訳ないんですが、全国的にも先進をいっている、その先進の内容は具体的には何かという部分と、一般的には問題もあるというふうに触れられていますが、どこが問題なのか、本当に簡潔で構いませんので、回答をお願いします。

○議長(宇戸健次君)

 総務部長。

◎総務部長(坪根義光君)

 質問にお答えいたします。リストの関係というよりも、今回の事案に関しましては、公務として出席する場合ということで、市の独自の基準みたいなのは作ってないんですけども、個々の事案に対して、それぞれ、そこそこの部署なりでコンプライアンスのチェックでふれていますから、ここで職員の派遣についても各法令等を確認した上で業務を遂行しているという状況でございます。

○議長(宇戸健次君)

 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)

 どういうことを、これは正直、絶対必要という部分ではないんですが、書かれ方としては、一般的には問題があるという書かれ方をされています。またタイトルにありますが、基本的に参加者が議員さんのようですと。そしたらいろんな自治体の部分が出てきて、じゃ何で行橋はそれをやっているんだ等、問い合わせがあった場合を考えると、コンプライアンス以上に執行部が脇を締めるべき講演だったんじゃないかと、私は考えます。

 また基準は、今ないというふうにおっしゃられましたが、今までだったら良いんです。ちょっと頼まれて、そうだね、うん。私はそれでも本当は良いと思うんです。良かったと思うんです。しかし今、自らをしっかり律していこうという中にあっては、良いものは良い、悪いものは悪い、それを人間がいちいち毎回、毎回判断をすると、それこそ総務部門は大変でございますから、例えば、もう本当にこれは一案なんですが、校区、PTAとか老人会とかからの要望であれば、基本的にも何でも出そうと。そしてちょっとどうだろうと迷うのは、各部門長に判断を任せるのも、それはかわいそうだと思うんですよ。窓口を1つ絞るべきなんじゃないかと。

 例えば、こういうのもあり得ると思うんですね。例えば、もう選挙の半年前になって、もしくはひと月前になって、自分の校区に職員さんを連れて行って、校区からの要望と陳情をバンバン出させてやると言えと、そういうような使われ方をしたら、当然、駄目ですし、何らかの基準を明示しないと、これは出過ぎた提案かもしれませんが、職員さん自らを、どう守っていくか、自らのプライバシーより、もう少し大きな権利、パブリシティー権をどういうふうに捉えるかという、職員さん自身の問題だと思うんです。

 私は、それに関しては、是非、検討して頂きたいと思いますし、仕事を煩雑にしないため、絶対良いものと、ちょっと検討を要するものというのは基準を、こちらに公開しなくても良いですから、そういう書式を用意したほうが良いんじゃないかなと思います。それについては、総務部長はどういうふうにお考えか、若しくは市長でも構わないんですが、どなたでも良いですが、そういう制度というか内部基準や書式を作ってもらえませんかと、そういうふうにして頂ければ、今後防げるんじゃないかと考えています。

○議長(宇戸健次君)

 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)

 お答えいたします。小坪議員の言われることも十分理解ができるところがあります。ただその集会に出るか出ないかという部分については、やはりその団体が反社会的行為をやっているとか、主催者が反社会的運動をやっているとか、そういうものを除けば、基本的には行橋市職員に対して講演依頼が来れば、その業務についての説明を行う、それは別に問題ないんではないか。

 ただ、その範囲については、最高裁の判例だとかそういった個々の判例等を見ながら適切に対応すべき必要があるのかなと思いますが、具体的にその基準をすぐに設けろというようなところは、今のところは考えておりません。

○議長(宇戸健次君)

小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)

 私は、きょうは喧々諤々の法論争をしたいわけではないということを、再三述べております。本当は、福祉部長に簡単にで良いからお伺いしたいと言っていた部分なんですが、ここらの触れられ方が、全国にも先進をいっている。何が先進なのかという部分です。それがここからは分からない。

 また一般的には問題もある。何らかの問題がある。そして右上の写真になりますが、演目を作って、もうそこに出ているんですね。ですから執行部の代表として、福祉を他の自治体の議員さんに説明しているわけですが、先進の内容等、問題点は何か、一般質問というよりも議会側が報告を求めることも可能だと思うんです。そういうことは別に求めませんが、ですからそこの部分は答弁がなくても良いと思ったんですが、これが続くことになれば、私たちは、市民側の監査として、それを問わなければなりません。それは当たり前のことだと思うんですね。

 ですから、そういう判断に迷うところは、判断を部門で一元化したらいかがですかと。私も本当は、こういうことは言いたくないわけですし、それに職員さんを吊し上げたり執行部をいじめようと思って、これをやったんじゃないんです。こういう形になると、私も言わなければならないから、次、起きないように是正ができませんかというお願いなんです。ですから、そこのところに法律に立ちかえるんじゃなくて、それこそコンプライアンスの考え方と改善提案なんです。できるだけ業務に支障を来たさないようにということで、ホワイトな部分もあったらどうですかと、ここの部分は判断が要りませんよね、グレーゾーンはどこでしょう、そういう議論を呼び掛けて、中で検討して頂けませんかと。ですから、そのときに最高裁の判例ですとか、法律に基づいてという答弁は、私は、正直いまは求めておりません。

 総務部長、市長、副市長、どなたでも良いので、できれば前向きな答弁を、私は聞きたいです。

○議長(宇戸健次君)

 執行部、答弁。松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)

 お答えいたします。先程、議員がおっしゃられました全国的にも先進をいっていますとか、これは、このブログを書いた個人の見解だと思います。先程言いましたように、職員に対しての、そういったあるテーマでの講演依頼が来た場合に、それはそれとして対応すべき場合は対応する。そこはご理解頂けると思います。

 ただ、その講演を行った内容について、それをどう評価するかというのは、それはもう個人の判断でありますので、それについて私たちが、これはおかしいよとか、そういう範囲のものではないというふうには理解しています。

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