平成25年度3月議会(1)

○議長 城戸好光君

 定足数に達していますから、只今から会議を再開いたします。

 次の質問者、小坪慎也議員。

○1番 小坪慎也君

  政朋会の小坪慎也です。本日、当選してから3回目の一般質問になります。

 先立ちまして、本日は3月11日です。東日本大震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、特に同世代でありますから、帰りたくても帰れない、そして故郷を離れたくないけど仕事の問題、小さい子どもの問題、離れたくとも離れたくなくとも離れなければならなかった若い世代のことを思って、質問に立ちたいと思います。どの政権の政権批判等ではありませんが、政治の遅延により、社会状況の整備が遅れ、結果として、故郷に戻れなくなった、故郷にいま戻れていない若い子たちがいます。本日は少しだけ志向をかえて、フランクに感情をあらわにして、いつもみたいに丁寧過ぎる質問ではなく、思いの丈を述べさせて頂きたいと思います。

 それでは、質問に入ります。1点目、学校給食の陶磁器採用についてであります。

 通称、PEN、プラスチックの給食の食器と陶磁器のお話がございます。今回、新センター設立に伴いまして、4種類のプラスチックとポリプロピレンとメラミン、強化磁器、4種類が選考されましたが、今の委員会を聞くと、基本的には、PEN、プラスチックありきで進んでいるように感じます。しかしながら、委員会でお伺いしたところ、プラスチックですと、陶磁器のイニシャルコスト、維持費が、そう変わらないというふうに自分は感じました。

 どうして、この点を質問させて頂くかと言いますと、同じく併せてお伺いしたいんですが、学校給食、これは食事を提供する、単なる食事じゃなく、食育という言葉が示しますように、教育の一環であると考えています。これが陶磁器であるか、それともプラスチックであるか、これは教育現場からすれば大きな意味合いがあると思います。シンプルに申しますと、自分は、あまり素行の良い小学生ではありませんでしたから、プラスチックの容器とか、ヤアと投げてしまったりします。これが陶磁器だったらどうするか。割れます。先生は大変です。当然いっぱい怒られます。これが教育だと思うんです。割れた陶器は当然、危ないです。ですが、危ないから気を付けるのであり、それが規律、規範であり、学校教育の礎になるんではないでしょうか。

 私は、学校の食器がプラスチックであるか、陶器であるか、これは例えば、いま教科書ですが、育鵬社がいいとか、東京書籍がいいだと、ワアっと揉めますけども、同じくらい議論をつくすべき内容ではないのか。そういう側面から、プラスチックにするのか、陶磁器にするのか、これがやや不明瞭な流れで、いまPENありきに、プラスチックありきになっていることについて、疑問を感じました。併せて、陶磁器、陶器を採用した場合、必要な条件整備、コストについて、お伺いします。

 以上、3点です。プラスチックと陶磁器のイニシャルコスト、維持費について、2点目、学校給食は教育の一環であると、市長も同じご認識であると考えておりますが、この再確認をお願いします。また陶磁器を採用した場合、この課題解決に対して必要な条件整備、コストについて、お伺いします。

○議長 城戸好光君

 執行部に答弁を求めます。八並市長。

○市長 八並康一君

 小坪議員の学校給食に関係する陶磁器の採用について、お答え申し上げます。

 まず、現在、建設を行っています行橋市の学校給食センターでございます。この機能は、学校の子ども達に対する給食の提供だけではなくて、今回、災害時に対する対応機能を備えた給食センターとして、建設を行っています。平成25年12月に完成をし、平成26年4月から市内の小中学校に向けて、給食を開始する予定でございます。また、それまでの間、本年4月から1年間かけまして、行橋市が単独で給食センターを運営していくための準備を進めてまいりたいと思っています。

 給食センター内の設備の最終的な調整や給食の調理、あるいは配送体制、献立、使用食材の実施計画、各学校での受入体制等々、様々な内容について検討を進めております。使用する食器につきましても、災害時の対応も含めて検討を進めてきております。詳細につきましては、教育長より説明をさせたいと思っておりますが、まず、学校給食そのものは、学校給食法に則りまして、教育の一環であることは、議員のご指摘のとおりでございます。ただ陶磁器を使うか使わないかは、これは後で回答をいたしますけども、いずれにしても、この給食という、物を食べるという教育というのは、学校給食が昼間行いますけども、朝、夜、土曜、日曜を全て、家庭教育でも行われております。家庭教育でも陶磁器のことについて、あるいはいろんなことについて、たぶん教育を行っていると思いますけれども、原則的として学校は学校として、子ども達に給食を提供し、食べることの大事さを教えているところでございます。そのことについては、議員ご指摘のとおりであります。

○議長 城戸好光君

 教育長。

○教育長 山田英俊君

 それでは、小坪議員の質問にお答えさせて頂きます。

 まず、最初にPENと陶磁器のイニシャルコスト、維持費についてでございます。教育委員会では、新センターでの平成26年4月からの給食開始に向けて、様々な準備を進めているところでありますが、使用する食器につきましては、食器の材質別に安全性、作業性、イニシャルコスト、ランニングコスト等を検証し、また新給食センター建設事業の基本構想の策定におきまして、平成22年4月に実施しました保護者、教職員へのアンケート調査の結果、家庭で使う食器と同じ素材である陶磁器や磁器よりも、壊れにくい、怪我をしにくい、汚れにくいといった安全性を考慮した樹脂製の素材を望む割合が9割近くでありました。これを受けまして、行橋市学校給食センター建設委員会におきまして、審議をし、現在の給食で使用している物と同じポリエチレンナフタレート、いわゆるPEN食器を使用する方向となりました。購入時のイニシャルコストは、陶磁器のほうが、単価が1割から2割、割高でありますし、重くてかさばることから、搬送のコンテナ等、トラックを増やさなければなりません。維持費としましては、PENは6年程度で買い替えを行う必要があること、陶磁器は買い替えの必要はありませんが、割れたり欠けたりして、年平均15%程度の交換が必要となることから、年平均の食器の維持費としてPENと陶磁器では、ほぼ同じとの調査結果が出ております。また陶磁器の場合、コンテナとトラックの維持費などが増えてまいります。

 続きまして、学校給食が教育の一環であることの再認識についてでございますが、学校給食は、学校給食法において、人として社会で生きるための基本的な資質を養うという義務教育の目的を実現させるために、健康の増進を図ること、食事についての理解を深め、望ましい食習慣を養うこと、社交性や協同の精神を養うこと、生命及び自然を尊重する態度、精神を養うこと、勤労を重んずる態度を養うこと、伝統的な食文化の理解を深めること、食料の生産、流通、消費について正しく理解すること、の7項目の目標が定められ、実施するに当たっては、この目標を達成するように努めなければならないことになっております、本市においても、この7項目を念頭において小中学校での学校給食を実施しているところであります。

 学校での給食は、栄養や衛生管理、食事のマナー、社会性などを体験しつつ学ぶ、生きた教材であります。また給食を通して食生活やマナーの面から、家庭教育のあり方に切り込むことができる、大きな機会でもあると考えております。

 3点目の課題解決に際し、必要な条件整備、コストについてお答え申し上げます。

 陶磁器を使用する場合の課題としましては、安全性の面では、破損による怪我の危険性があるということ、作業性の面では、PEN食器と比較しまして、陶磁器は、重量が約2倍重くなるということであります。児童生徒にとっては、破損による怪我は絶対に負わせたくないものでありますし、配膳室から教室まで運ぶ作業も、重量増の対策を考える必要があります。

 給食事業の運営の面から考えますと、食器の重量と体積が増え、配送コンテナの数が増えるため、各学校へ配送するトラックを増やす必要が出てきます。また、食器の洗浄などの作業においても、破損した食器による怪我の危険性があること、重量増による作業負担が増えること、寸法のバラつきなどにより、洗浄機では汚れが落ちにくいことなど、課題があります。何よりも災害時の緊急時に食器が割れるなど、新たな対応を迫られたり、取扱いに注意を要する課題も出てくると思われます。以上であります。

○議長 城戸好光君

 小坪議員。

○1番 小坪慎也君

 いま教育長から頂いた答弁の中で触れられていた部分です。事前に資料請求しておりまして、これは委員会でも頂いたんですけども、イニシャルコストとランニングコスト、具体的にどれくらいの違いがあるか、まず述べさせて下さい。

 PEN、プラスチックの場合、樹脂のものは導入コスト、イニシャルコストが2926万円、これは4点セットで7000セット購入した場合です。また2926万円に対して、これが陶磁器になりますと、同じく4点セットで3367万円です。確かに大事な、大事な血税ですから、この約400万円の差、約1割の違い、ただではありません。安いほうが良い。しかし、しかしこれをどう重要だと思って、あえて高いほうにいくのか、それとも安いほうにいくのか、ここは教育の中身ではなく、まさに政治判断かと思います。そこで、次の質問に関しては、市長にお伺いしたく思います。併せてランニングコストですが、いま教育長から頂いたように、年間破損数を陶磁器の場合15%と見た場合、PENが6年間で駄目になる、6年間で一斉更新で試算したところ、PENの場合では4点セット4180円、同じく陶磁器の場合が15%破損したと仮定して4810円です。こちらも殆ど変りません。

 それでは、市長にお伺いします。先程、自分は規律や規範、そして教育の中で生徒に教えていくにあたって、ご飯の食べ方やマナーを伝えるに当たって、陶磁器で、そしてできれば木の箸で教えたほうが良いんじゃないかということを述べさせて頂きました。そのときに、この1割の差、これは政治判断として、どういうふうに下されるのが正しいか。そしてもう1つ伺いたいです。市長は陶器のお茶碗に入った白ご飯のほうがおいしいですか、それとも樹脂のプラスチックのお茶碗によそったご飯のほうがおいしいですか。僕は行橋のお米を食べてもらえるんだったら、おいしく食べて頂きたいと思います。お願いします。

○議長 城戸好光君

 八並市長。

○市長 八並康一君

 小坪議員の再質問に、お答え申し上げます。

 まず、ランニングコストも含めまして、PENを採用するのか、もしくは陶磁器を採用するのか、これは、いろんな方々のご意見を聴いて、今まで運用してきています。最後の判断は、きちんとさせて頂きたいと思っていますが、先程ちょっと言いましたけども、今の若い人たちは、自分の家でご飯を作らずに、子ども達に食べさせずに、お箸の持ち方も教えずに、お椀の持ち方も教えずに、という方々が相当多いです。これはあるところの評価であります。それをどこに求めているかといったら、行政というよりも教育委員会、学校現場に求めている、保育所に求めているわけです。これは本来、完全に間違った話です。全て子ども達が生まれてから、まだ小さいときは別ですけど、ご飯を食べさせる、離乳食からしっかりご飯を食べさせていって、そして箸の持ち方を教えて、それからお椀の持ち方を教えて、陶器が落ちたときに、その危なさを教えて、そしてそういうことをしないようにと教えていくという、原点は、絶対に家庭教育にあるわけです。ところが現在は、家庭教育、勿論やっている方が圧倒的に多いですけど、家庭教育を放棄をして、そしてそれを教育委員会、学校給食というのは、まさに教育ではないかということで、そちらのほうに責任転嫁する方々も多いです。

 しかし、学校は、それをまた教えるのも学校教育ですから、きちんとした形で、教育現場で子ども達に対して指導する、集団的にいろんなことをするために、物を大切にすることを教える、これも学校教育だと思っています。従って、お箸の持ち方、あるいは茶碗の持ち方等については、まずはしっかり家庭で教えて頂きたいと思います。

 ある調査の話を、この前ある所で聞きましたけども、お袋の味というのを知っているかと子ども達にずっと聞いているわけです。そしたら小学校のある所、沢山の方なんですが、一番最初に出てきたのは、肉じゃがという話、味噌汁、その後、ある会社のハンバーグというのが出てきた。どうしてですかと、うちのお母さんは、全く家で調理をしません。そして電子レンジでチンとして、はいと出してくれる、おいしいですと。それでそれがお袋さんの味ですかと言うと、そうですというふうに答える子が相当に多いんです。

 それと教育長がまたお答えするかもしれませんが、朝食を食べない子ども達が非常に多い。そのことも含めて、やはり物を食べていくことの大事さ、それから先程おっしゃった陶器とかそういった品物を大事にする、そのことについては、教育の現場でもしっかり教えていきたいと思います。ただ、どの物で食べたら、ご飯がおいしいかというのは、ちょっと答えは避けさせて頂きたいと思いますが、確かに、子どものときから陶器の茶碗で食事をしてきましたから、その懐かしさがありますし、今でもそれで食べていますが、お米というのは、しっかり炊いて頂いたのが一番、新しいのはおいしいですから、そのことだけをお答えいたしたいと思いますが、やはり学校の現場で教えること、それから家庭で教えることをしっかり両立をした上で、そして子ども達が食べることの大事さをしっかり身に付けていくという、そういう教育は行っていくように思っています。以上です。

○議長 城戸好光君

 小坪議員。

○1番 小坪慎也君

 市長、ありがとうございます。最後の最後に政治判断をしっかり下すという言葉が頂けて嬉しく思います。これ、自分が、どうして、この問題に深く、深く、文教厚生委員会なのに、あえて一般質問の場に持ってきたかと言いますと、先程、教育長のほうから9割方、親御さんからは安全性の面でPENが良いという結果が得られていると言われましたので、私、そのアンケートを見させて頂きましたが、沢山の項目がある中で、確か本当に1つだけ、食器は何が良いですか。その質問が私には極めてフェアーではないように感じました。その後に、後日、もう少ししっかりとしたアンケートがされているんですが、9割という数字が出ているのは、僕が見たアンケートだと思いますが、質問の末尾に、どういう食器が良いですかと、括弧書きで、現行版は割れにくい、安全性に配慮したPENですと書いて、選択肢の1番が安全性を重視した現行のPENと書いている、皆たぶん1番に丸を付けているんです。その後にPTAや学校等を含めて、いま市長と私が質問させて頂いたような形で、教育上、陶磁器が良いのか、プラスチックが良いのか、様々な議論が巻き起こって、そして各学校、役員さん等から、ある程度のアンケート、指針等が出ています。しかしこれはフェアーではありません。

 食器が教材として認識すべきなんじゃないか、こういう観点を皆さん、持っていますよ、むしろ持って下さい。食育が今どんどんクローズアップされていますから、今後注目を受けますよと、その状態で深掘りされた議論を把握した状態で、それでも割れないPENが良いわ、それとも1割といえ、陶磁器は高いからPENが良いわと、お母さんが丸を付けて、もしくは、うちの子は、正直、市長が今おっしゃったように、共働きでたいしたご飯も食べさせてあげられないから、せめて学校では、陶器のお茶碗でご飯を食べさせてあげたいわと判断するか、これは市民の意向というのは、今のところ、私は示されていないと思います。そしてニーズが分からない以上は、最後は判断しますと、市長がおっしゃられましたが、私は自分の委員会で、これを判断することができないと思いました。なぜならアンケート結果から、市民のニーズが分からないからです。ですから、現状は、大事な問題だということを、市民に発信できていないし、それに対しての答えは、まだ頂けていない。よってどちらを選ぶかという判断をするのは、尚早ではないか。まず市民に問いかけるところから陶器にするか、プラスチックにするかは決めるべきかと思います。これは最後の提言ですので、回答は結構です。

 次の質問に移ります。地産地消の取り組みについてです。いま給食センターが新しくなろうとしています。皆で頑張って、どんどん良いものを造ろうと。その中で米飯給食を増やそうだ、何だと、いろんな良い意見が出されている。その中で、まず市長にお伺いします。これも政治方針になりますので、市長にお願いします。

 新センター設立に伴いまして、地産地消推進、どんどん推進されますよと、これは市長の見解と相違ありませんでしょうか。以上です、お願いします。

○議長 城戸好光君

 八並市長。

○市長 八並康一君

 小坪議員の地産地消の問題について、ご質問がございました。お答え申し上げます。

 なかなか難しい課題です。この地産地消については、この行橋の議会のなかでも、随分以前から、いろんな提言がございました。行橋で出来た物を全部使って、行橋の子ども達に、それが提供できるかと、非常に難しい。従って、それをある議員が輪を広げてもっと大きく京築管内、あるいは福岡県管内でも良いですというところまで輪を広げてもらいましたけども、地産地消という原点は、絶対に大事にすべきだと思います。

 そのことを踏まえて、私としては、もっともっと地産地消を進めていきたいと思いますし、自らが農業政策に最初に関わった者の一人として、日本の農業がこういう状況になった中で、もう一回、農業を再生させるためにも、自分の地域で作った物をもう一回大事して、自分の地域で消費していく、その基本はずっと続けていくべきだと思っています。

○議長 城戸好光君

 小坪議員。

○1番 小坪慎也君

 同じ認識で、本当に嬉しく思います。しかしながら市長、先程も田中議員の一般質問の中で、お話が一部あがりましたが、やや政治サイドで解決すべき問題があるように思います。具体的には学校給食会についてです。

 私は、この団体、公益社団法人になりますが、悪しざまに言うつもりはござません。必要な面も確かにあるんです。大量に発注して、安価に、そして安定して学校給食に供する。先程、市長がおっしゃられたように、全部行橋の物でできるかというと、それはできません。例えば、季節のものがあります。大根1つとってみても、いつもいつもあるわけではない。ですからそれを専門にした産地が安定して供給できるんだったら、まとめて発注して、まとめて供給するしかない、これは確かに事実なんです。ですから、学校給食会の存在意義を疑うわけではありませんが、しかし、地産地消を進めていく中で、障害に事実上なっているという状況もございます。JA、生産者団体、ヒヤリングを行ったところ、様々な施策を講じてきましたが、なかなか米の安定供給ができない、供給させて頂けない。先程の一般質問でもありましたが、飯塚のライスセンターを通して、幾らかの費用を納めないと、納めることができない。先程、教育長からは、ここのお米を100%入れているという話でしたけど、昨年末に、自分が独自に聞いて回ったところによると、県内混ぜてしまうので、どこのか分からない。またさっきの一般質問でもありましたが、いつ、新米かどうか分からない。

 学校給食会の存在意義は、どこに対して最も強いのか、これは都心部であります。農地がないからです。しかし行橋には農家が沢山あります。近所のお爺ちゃんが、お婆ちゃんが、心こめた作ったお米を食べてもらうこと、これもまた食の大事さ、一次産業の大事さ、農業、漁業の大事さ、川の有難味、水の有難味を知るにあたって必要な教育かと思います。それが都心部ではできないから、安定供給するために、まとめ発注する。行橋は、できるものに関しては、どんどん切り替えていって良いと思うんです。しかしこれがなかなかうまいようにいかない。

 その中で、何点も苦労して施策を講じてきたようですが、例えば金属探知機の問題です。これを導入しました。しかし能力不足と指摘され、現在、1億円近く掛けて精米センターを整備しているということです。ただこれが整備されたとしても、私はまた他の条件を付けられて、納入できないんじゃないかと思うんです。

 続きまして、お隣のみやこ町です。こちらは、比率については、ちょっと伝聞で、書類で頂いたわけではないのですが、特定の食材に関しては、7割、8割近くが地産地消でいけている。こちらは政治判断で解決した。例えば地産地消の日を作ったりとか、そういう形で、少しずつ導入していって拡充していって、今はもうかなりの大部分を地元の野菜を食べて頂いているというふうに伺っております。やり方は、いろいろあると思うんですが、市長、これはオール行橋で、そして何よりも、そのトップである市長に先頭に立って頂いて、地産地消、米を、行橋の米を行橋の子どもに食べさせるために動いて頂くわけにはいかないでしょうか。市長の政治方針を重ねてお伺いします。

○議長 城戸好光君

 八並市長。

○市長 八並康一君

 小坪議員のお話です。確かに幾つかのまちでは、自分のまちで出来たもの、子ども達に食べて頂こうということで、努力をしているところは沢山あります。一応、みやこ町も純粋な農業地帯ですし、野菜等、必死に作っています。私の友人たちも、ごぼうを作ったり、いろんな物を作ったり、やっていまして、それを食べてもらうということで、努力をしています。そのことで可能な限り地元でできた物を子ども達に食べてもらおうということで、努力も続けています。

 お米の話ですけども、やはり、もしそういうふうにした場合、個々の農家から出されたものをバラバラにやるわけにいかない。集団的にきちんとした形で米の提供を頂いて、そしてそれを基にして行橋米として出していくという、大事なところです。従って、農協はそういうふうなことをやって頂いて、行橋で出来た米を生産して、最終的に学校給食会に出す。ただし、ここは確かに議論があったところです。学校給食会解散まで追い込むかという話まで数年前にあったところで、しかし、どうしてもやはり学校給食会は使わざるを得ないという形で、今まで来ていますけども、行橋の米を使う場合、教育長が後からお答え申し上げると思いますが、行橋で出来た物を、どういうふうにきちんと、特に学校の子ども達に食べてもらうかということで努力を続けていきたいと思いますし、きちんとしたラインを引いてまいりたいと思いますが、お米を食べる場合も、例えば今元で出来た物をどうするのか、あるいは泉で出来た物をどうするのか、延永で出来た物をどうするのか、あるいは稗田で出来た物をどうするのか、いろんなことを含めて、きちんとした形で組織的に運営をしていって、その組織的なものを出していってやらないと、そういうものがきちっと行橋米としてなかなか提供できないと思います。

 でも今は行橋で出来た物を農協に入れて、そこで大事にして行橋米を食べて頂くような努力を続けてきていますので、今後はもっともっと広げるためには、農家の方々、あるいはそういう組織等と連携しながら、この地域で出来たものを大事に食べて頂くように、努力を続けたいと思います。

○議長 城戸好光君

 教育長。

○教育長 山田英俊君

 議員がおっしゃっている地産地消について、新しい給食センターでは、さらに推進するために、まずは地元の食材の生産流通、それから消費の仕組みづくりが大変大事だと思います。やはり安定的に供給されないと、なかなか急に食材を変えるということもできませんし、子ども達6000食の食事を毎日、配食するということになれば、それは計画的に生産して、計画的に搬入して頂くということが大事になります。そういった意味で言いますと、安定供給体制づくりというのが一番大事になるかなと考えております。

 その生産者が直接納入する場合もあるでしょうし、農業協同組合、あるいは直売所を介して納入する場合もあるだろうと思います。または県の学校給食会が納入する場合もあってしかりじゃないかと思います。いずれにしましても、6000食の食事をきちんと配食するために、新しいセンターでは、下処理を6レーンつくっております。これはいろんな野菜等、あるいは果物等が、きちんと洗って食材になるように考えておりますし、また3献立を考えておりまして、この3献立になぜなったかと言いますと、2000食ずつ計画していけば、その食材の量が確保しやすいのではないかという教育委員会の思いもあります。そういった形で、地産地消が積極的に進められるように、26年4月からの給食センター開始に向けて、今そういった組織づくり等に、今後取り組んでいく予定であります。以上であります。

○議長 城戸好光君

 小坪議員。

○1番 小坪慎也君

 私が、なぜ政治的な課題と言わせて頂いたかという部分でございます。現在、1億円もかけた金属探知機の能力不足と指摘されて、設備を導入されているという話でしたが、私は家が農家ではありませんので、ちょっと待てよと。正直言いますと、これが議会として適切な言葉かどうか分かりませんが、心の中でカチンときました。私は行橋の米を買って、蓑島で精米して食べていますが、そんなに危ない、危ないと言われるほど、うちの米は危ないのかと。確かに子どもの給食ですから、しっかりチェックしないといけない。しかしそんなに、これが悪い、あれが悪いと言われるほど、このまちのJAで買ったお米が危ないのか。ずっと沢山言われるので、逆にそのやり取りを教えて頂いて、悲しくなりました。だから別の理由があるんじゃないか、そういうふうに思いも持った次第であります。

 ここからは、あくまでもイメージでありますし、いま市長が学校給食会解散に追い込み、追い込まないという昔の話があったという話を出されましたので、少し触れさせて頂きますが、やゆするつもりはないんですが、これはやはり政治で対応すべきかなと。事前に資料請求させて頂きまして、執行部から頂いた学校給食会のパンフレットと、そして、これはもう誰でも見られるものですが、ホームページに記載されている役員、理事の名簿になります。その内訳、個人名は時間の都合であげませんが、これは公開情報ですので、県教育長や教育振興部長、同じくスポーツ健康課長、同課長補佐、全部、県の教育長、小郡市、大木町、広川町の教育長が3名、また福岡市の教育委員会の部長、及び県の中学校校長会と副会長、同校長・・

○議長 城戸好光君

 小坪議員に申し上げます。小坪議員の一般質問の途中ではありますが、ここで2年前の平成23年3月11日、午後2時46分に発生いたしました東日本大震災により犠牲になられた多くの方々のご冥福をお祈りし、黙とうを捧げたいと思います。

 皆さん、ご起立をお願いいたします。

(黙祷)

 お直り下さい。ありがとうございました。

 それでは、引き続き、小坪議員の一般質問を行います。小坪議員。

○1番 小坪慎也君

 それでは引き続き、質問を続けさせて頂きます。繰り返します。内訳は県教育長より部長、課長、課長補佐、また小郡市、大木町、広川町の教育長が3名、福岡市の教育委員会の部長、県の中学校長会の副会長、同校長、住吉小学校校長、他教諭、大学教諭、県P連の会長。生産者も代表も1名ないし2名入っておりましたが、これでは、やはり行政のほうからのアプローチは、少し難しいんではないかと私は判断した次第であります。これは、あんまりこの状態がずっと続くようであれば、例えばですけれども、個人的な所管ですが、いわゆるメディア等で言われる天下り団体等ではないかとか、叩かれても仕方ない状況ではないか。あくまでもそれはイメージでありますし、私はメディアではありませんから、それをもって揚げ足を取ってバッシングするつもりはございません。

 ただ、行政からのアプローチではなく、これは政治判断で、そして首長、市長が自ら、例えばJAと学校給食会ではなく、また生産者と学校給食会ではなく、市長が県に言って頂ければ済む話じゃないか。先程から言っているのは、安定した供給という話でしたが、米に関しては保存がききますので、ここのまちの物で安定供給ができると伺っております。それは当然、行政のトップとして、執行権者として、しっかりチェックして頂いて構わないんですが、私は、この農村地帯でもある行橋市は十分提供できるだけの生産量と保存設備があると考えております。後、魚ですとか傷みの早いもの、生鮮野菜とか、そういうものにも拡大していきたいですが、まずは米から、折角、設備まで入れているんですから、例えばですけど、私はその設備を見ておりませんが、設備が完成したら、市長自ら見に行って、これくらいチェックしているんだったら、他のところの試験機の能力と比較して遜色ないから十分安全だよと、市長として一言口添えを頂くだけでも随分違うと思うんです。そういう形で市長自身が主体的に進めて頂けたらなと強く希望して、自分の質問を終わります。お願いします。

○議長 城戸好光君

 八並市長。

○市長 八並康一君

 小坪議員の質問に、お答え申し上げます。思いは十分わかりますが、学校給食会そのものも、戦後に始まった学校給食、どういうふうに子ども達に安全なもの、安心してもらえるものを提供するかということで、これまで努力を続けてきております。学校給食会そのものが、なかなか地産地消に動かないということで、少し厳しい話をしたこともございますけども、やはりその持っている機能というのを非常に大事にしていかなければならないと思います。

 それから今も米に限って言いますと、米の生産者と、それから流通の動きというのは、非常に複雑なものがありまして、良いお米を作るところは、直接それを取引する方が先に来て、そして集団的に作って頂いて、それをそのまま持って行くという形を随分とってきています。従って、まず大きく物を作っているところについては、そちらのほうに提供したほうが、利益が高いということで動いている人も沢山います。しかし、実際には、皆さん苦労しながら行橋においしい米を作ろうということで努力しております。それらに対して、行橋は行橋として、きちんとした形で地産地消という形で、いかに米を食べて頂けるかという努力を続けたいと思っています。

 もう1つ、小坪議員には大変失礼な言い方なんですが、実は、相当に過去、問題が起きまして、金属が入っている、石が入っている、それからハエとかその他が入っている。それによって、職員たちに対して随分厳しい処分までしてきたという経過もあります。その中で、小さな石がご飯の中から出てきたということだけでも、相当な厳しい話がまいります。従って、いかに安全なものを子ども達に食べて頂くかということで、金属探知機があったり、それから精米するときに、ほんの小さな石でさえ飛ばしてしまうような、そういうものがないと米をきちっと精米できないということもあって、現在、飯塚のほうにお願いをするという状況であります。それは農協とか、私どもは農協の精米所に行って精米しますけども、帰ってみると、あれっという感じがしますけども、しかしそういうものじゃなくて、本当にきちんとしたものを提供させて頂くために、今の組織になっておりますので、そこは是非ご理解頂きたいと思います。

 本当に過去、いろんな問題が起きまして、給食センターに対する厳しい指摘、それからそれぞれのことについて、皆さんにお詫びを申し上げながら対応してきた経過がありますので、やはりそういうのが本当にないような、きちんとしたものを提供するという努力は、これからも続けていきたいと思いますし、特に担当の教育委員会では、そこをチェックして、本当に子ども達が安心して食べられる、そういう給食を提供できるように努力をしてまいりたいと思っています。以上です。

○議長 城戸好光君

 小坪議員。

○1番 小坪慎也君

 今の部分で、最後に2番の部分でまとめたいというか、伝えたいことがあります。

 一次産業も産業です。そして雇用です。沢山の課題があるかと思いますが、漁業、農業、林業は行橋はあまりないかもしれませんけども、全て雇用であり、例えば随分高齢化が進んでおりますから、お爺ちゃん、お婆ちゃんかもしれないけれど、そこでお米が売れる、所得が入る、孫にお小遣いをあげる。福岡とか東京の人がどうなっても良いというわけじゃないんですが、できれば行橋で生活して、行橋で子どもを育てているお爺ちゃん、お婆ちゃんの少しでも仕事になれば、足しになればという思いを、議員として感じております。一次産業、国防や国益、受給率の問題等々で言いますが、そこにあるのは、1つの家であり、世帯であり、孫がいて、娘、息子がいて、このまちに住んでいる人なんだと。そしてそれが農家の所得になって、誰かのご飯になるんだと。そこの部分に喜びを見いだせる議会でありたいと思います。これが、自分が最後に伝えたいことです。

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