日経パソコン 12月12日号「スティーブ・ジョブズは何を遺したのか」を読んだ。
心に残ったセンテンスを、下記に引用しておく。
「装いながら」というのは凄い。最初から「インターネットだ、サービスだ、アプリだ」というよりも、「使いにくい携帯電話を再定義します、しかも大ヒット中のiPod機能付きでね」と伝えたほうが、敷居がぐっと下がる。そして手に取ってもらったらもう、ジョブズのもの。皆は、インターネット機能をメインにAppleのプラットフォームで踊ることになる。
たしかに、パッケージ(CD/DVD等)でアプリや音楽を買うことが自然に無くなった。もう選択の余地はない。新しいプラットフォームで買うほうが「安い」という決定的な違いがあるからだ。それは、価格を下げる努力をしたということではなく、逆転の発想により、新たなビジネスモデルを作り上げたのだ。収益構造を変えてしまった。
収益構造を変えてしまうことで、ライバル企業を完全に置き去りにするということを、目の前で見せてくれたことが、私はジョブズの大きな功績の1つだと思っている。
▼デザイナーとは、ものに形を与える仕事ではなく、世界を変える仕事である
「形を与えるのではなく、世界を変える」とは、インパクトのある言葉だ。これはジョナサン・アイブ(Apple上級副社長)が父親から教わったもの。
次々に世界を変えていった企業が、次にどんな世界を見せてくれるのか楽しみである。