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今年みた映画のこと

もう6月。
今年もはや半分が過ぎようとしている今日このごろですが……こんなブログの更新を読んでいるような輩はみんな、俺と同様に有意義な日々など送っていないはずと固く信じています。

なんか書くことねーかなーと考えて、あたりさわりなく今年みてきた映画の話でも書くかと思って視聴履歴を確認したら、わりとみてました。そんなに映画好きなつもりはないけれど、月に1回は映画館に行ってる。
映画館の座席に座って、本編がはじまるまでの冗長な宣伝とかを眺めていると、なぜかわけもなく「俺、こんなとこでのんびり映画なんかみててええんか……?」という理由のない焦燥にかられます。

以下、みた映画の所感。
ネタバレありまくるので注意してください。

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー
元旦にみた今年一発目の映画。
元旦もファーストデイの割引になるんです。

超兵器デススターの設計図を入手した英雄たちの知られざる物語です。
とりあえずデススターの設計図のデータは、閲覧するのが命がけすぎる。なんかおそろしくメンテナンス性が低い巨大な構造物の超高所にディスクが入っており、そこに登ったりして必死に取り出してました。
データを送る際にも、なぜか建築物の頂上の、さらに超危険なキャットウォークみたいな出っ張りの先端に通信用コンソールがあり、やはり命がけなのでした。
昨今、やれクラウド化だの、どこでも手軽にデータにアクセスだのと便利すぎて生ぬるい世の中になってきていますが、スターウォーズの世界はそんな風潮に警鐘を鳴らしているのだと思います。だから情報漏えいとかが起きるんだと。やるんならこれぐらいやれよと。鉄壁のセキュリティです。
まあ、けっきょくは盗み出されるんですが。

あとこの映画はドニー・イェンの活躍がすべてを持っていきすぎており、俺の座席の横にいた老人も「ドニーがあと10人いたら帝国は敗北していただろう」とつぶやいていました。
盲目なのに単独でトルーパーの集団を全滅させたり、あまつさえ弓でTIEファイターを撃墜したりと、単独での戦闘力は完全にジェダイを超越してました。
それとヒロインの父親がマッツ・ミケルセンでしたが、同時期にマッツが主役の海外ドラマ「ハンニバル」をみていたので、おもむろに人肉でやたら凝った料理を作りはじめないかとはらはらしていました。

■虐殺器官
怒涛のごとく小説がアニメ化されたProject Itohの大トリ的なアレです。
たとえ任務中であろうと内心やくたいもないことを考えていた描写がなくなったおかげでクラヴィスさんの童貞感が薄れ、それどころかイケメンと化して櫻井孝宏の声までも手に入れたジョン・ポールといちゃいちゃしかねない雰囲気をまとっていました。ていうか終盤はあきらかにデキてました。
そしてウィリアムズさんは映像で見るとほんとに理不尽な目に遭っていると思った。

■劇場版ソードアート・オンライン
TVアニメも最高でしたが、劇場版はよりすごくなっておりました。
入浴シーンとかベッドとかにおけるアスナのおっぱいマジすげえ。
スクリーンに広がるその光景に気圧され、おっぱいの圧で窒息するかと思いました。小さく「おわっ」という声が漏れました。
あと最近ではすっかりお馴染みとなったバーチャルアイドルが出ており、ハイクオリティなライブシーンを披露していました。
それを眺めつつ、シャロン・アップルはなんと早すぎた存在だったのかと、遠い昔に思いを馳せてしまいました。
やがて公開されるであろうアリシゼーション編も超期待しています。

■ラ・ラ・ランド
オープニングが本当にすごくて、楽しくてテンションが高まります。
思わずそれで満足して帰ってしまう人もいそうです。
ラストもいい雰囲気で切なく終わったのですが、どうしても「いやいや、おまえらどうしてあのとき元の鞘に収まらなかったんじゃい」と思わざるをえませんでした。ていうかエマ・ストーンは以前付き合ってた金持ちと結婚しており、いやいやそっちで元鞘になっちゃうのかよと。

■レゴバットマン ザ・ムービー
超いい話でした。いろいろと面倒なバットマンやジョーカーの性格や関係性を恐ろしく分かりやすく的確にデフォルメしたのが見事。ちなみに、これをみた人はだれもが「ロビンの吹き替えの小島よしお臭が気になった」と言っておりましたが、テレビをろくにみない俺は小島よしおとやらを存じ上げなかったので「こういう芸風の子供なんだな」と、とくに気になりませんでした。古今あまり例のない情弱の勝利と言えましょう。

■イップマン 継承
「木人樁が、泣いている――」
シリーズ3作目にして最高傑作でした。これまでの1作目2作目もよかったんですが、それまでの蓄積がある分、今回はどうしても号泣せざるをえない。
竹の棒をもったイップ師父は、方天画戟を手にした呂布なみにヤバいということと、マイク・タイソンが超強いということも強く伝わってくる映画でした。

■メッセージ
つい最近みた映画。内容をすっかり忘れていたテッド・チャンの原作小説を読んでから臨みました。
大まかな展開から細かな部分までいろいろと違いがあり「ふふーん、映画ではあそこをこんなふうに料理したんだ……なるほどね」などと通ぶったことを内心考えながら視聴してました。
原作では地球になぜやってきたのかよくわからなかった異星人ですが、映画では壮大な理由があったり、娘の名前が「Hannah」(始まりと終わりが同じ)だったりするのがよかったです。

あと娘の死因が山岳事故から不治の病に変わっていましたが、これもうまいことやったなと。
原作では、未来の出来事が克明に記された「三世の書」なるものを引き合いに出して、未来を知り得た者の行動について「未来を知った者は、その通りに行動しなければという義務感をおぼえる」というような感じで説明されてました。だから娘の山岳事故死という未来も甘んじて受け入れると。
映画の場合、往年の名作美少女ゲーム「YU-NO」のA.D.M.Sよろしく「未来の情報をゲットして現在直面している困難を切り抜ける(ようにしか見えない)」という終盤の展開の都合上、娘の死因が山岳事故だと「じゃあなんでその未来を変えねーんだよ」という総ツッコミを受けることになりかねません。
そのあたりをぼやかすため、娘の死因はどうやっても変えられない未来ということにして感動を与えつつ、どう見ても未来改変だけどハラハラドキドキさせつつ世界のピンチをきっちり救うというダイナミックさも兼ね備えた、いいとこ取りのシナリオでした。
そして異星人が乗ってきた宇宙船の形状は思った以上にばかうけでした。


映画評論家よろしくたくさん映画のことを書いたので、もうしばらくは書きません。
とは言え、年末にだれもが頼まれもしないのにいきなりつぶやきはじめることで有名な「今年の映画ベスト10」みたいなのを今年こそはぜひ書きたいのですが……。
とりあえずNetflixとかAmazonビデオで、往年の名作映画をきちんとみたいと思います。
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