スクリーンショットを印刷するときは、手の写真などと合成する場合じゃなければdpiを弄ってピクセル拡大する必要は無い

スクリーンショットを印刷してもクオリティを落とさないようにする方法 | コリスを読んで。
コメントしといたので記録しておく。

「スクリーンショットを印刷してもクオリティを落とさないようにする方法」だとすると、これは確実に間違いです。

クオリティを落とさないように印刷するには、「画像の再サンプル」のチェックボックスをオフにして、画像のppi(dpi)だけを変化させてpixel数はそのままにするのが最適です。
わざわざアルゴリズムによるピクセル補完で拡大する必要は有りません。

リンク先の http://www.turbophoto.com/Photoshop-Tricks/screenshot-photoshop-trick/index.htm の記事を読んでみました。

これは「combined with layered artwork at 300dpi」と書いてあるように、トップの手の写真(300dpi)とスクリーンショットを合成して一枚の画像にするという特殊な場合に、できるだけクオリティを落とさない方法を紹介した物ですね。
写真などと合成しない場合はピクセル補完をしないのが正解ですが。
この元記事の例のような、写真とスクリーンショットを合成する特殊な場合には整数倍で拡大しましょう等のテクニックを解説したものだと思います。

だから「スクリーンショットを印刷しても」という翻訳は肝心な前提が抜けてデマをばらまく原因になっています。

あとhttp://www.turbophoto.com/Photoshop-Tricks/screenshot-photoshop-trick/index.htmのstep3だけど。
RGB 24bitモードからインデックスカラーモードにすると、使える色が制限されるから、整数倍で拡大してもニアレストネイバー補完相当になって、エッジがぼやけないという副作用が有る。
んで拡大後にRGBに戻して写真などと合成する。つまりピクセル補間法を選択させるかわりに、256色インデックスカラーモードを代用しているというトリックを使っている。
しかしインデックスカラーで補間法を代用しても、減色アルゴリズムの誤差で偽色が発生する可能性があるから、はっきりいってそのトリックの有用性は疑問。
最初からニアレストネイバーで整数倍すれば確実に意図通りの画像に成る。
余談。
アメリカの4色印刷は300ppiだけど、日本は350ppiだし。RGBからCMYK変換も日本はインクの特性が違うからアメリカ向けの設定は使えない。だからこの手のアメリカ発のPhotoshop DTPテクニック系の記事はそのまま素人が翻訳して、訂正せずに放置すると日本の印刷では通用しないデマをばらまくだけの事に成りやすいと思う。とりあえず「dpi、ppi、線数」が分からない人はPhotoshop印刷Tipsを翻訳するときに専門家に聴いてみると良いと思う。