作成日:2024年10月31日
110周年!星野リゾート発祥の地で源泉掛け流しの温泉とサウナを楽しむ「星野温泉 トンボの湯」 長野
国内を中心に広く宿泊施設や日帰り温泉を運営する「星野リゾート」。その発祥の地は軽井沢の星野温泉です。今回は今年110周年を迎えた軽井沢星野エリアを、源泉掛け流しの日帰り温泉「トンボの湯」を中心に詳しく紹介します。
四季折々の景観と美しいデザインが楽しめる温泉&サウナ、旬の食材や郷土料理にこだわったレストラン、お洒落な飲食店やショップが立ち並ぶハルニレテラスなど、一日たっぷり満喫できるスポットです。
四季折々の景観と美しいデザインが楽しめる温泉&サウナ、旬の食材や郷土料理にこだわったレストラン、お洒落な飲食店やショップが立ち並ぶハルニレテラスなど、一日たっぷり満喫できるスポットです。
温泉とサウナを空間とともに楽しむ「軽井沢星野エリア トンボの湯」
取材時は紅葉シーズンが始まりかけ
「軽井沢星野エリア トンボの湯(以下、トンボの湯)」は、露天風呂やサウナを備えた日帰り温泉。温泉を目的にお出かけするのも良いのですが、こちらは「軽井沢星野エリア」の他の施設と併せて利用することにより、さらに魅力的な休日を過ごすことができちゃうのです。
ここでは「トンボの湯」をじっくり紹介した後に、「ハルニレテラス」を始めとした「軽井沢星野エリア」で立ち寄りたいスポットをご案内します。ぜひ記事の最後までお楽しみください。
実はトンボの形の「トンボの湯」
星野温泉は大正4年開湯。。元々は「星野温泉旅館」として長きにわたり営業していました。
2002年にトンボの湯がオープン。元々グラウンドだった場所にはトンボがたくさん飛んでいたそう。そのことから「トンボの湯」と名付けられています
受付を通ると、中央に水路、左に男湯、右に女湯があるトンボの湯の構造
「トンボの湯」の建物は、中央を水路が貫き、男湯と女湯がその左右に建てられているという宿場町をイメージした独特のデザインですが、実は上空から俯瞰してみると、トンボの形をしているのです。両サイドの男女の浴室はトンボの羽に当たるんですね。
受付ではバスタオルとフェイスタオルのタオルセットレンタルや、名入りタオルの販売を行っているので、手ぶらでお出かけしても心配いりません。
名入りタオルを広げてみました。ぐるぐるとトンボの前で指を回したくなるロゴがとても可愛い。
笑顔が素敵なスタッフの佐藤さん
なお、今回の取材でインタビューに応じてくださったのは、星野リゾート 軽井沢広報の久志さんとスタッフの佐藤さんです。
わくわくするお風呂までのアプローチ
それでは建物の中に入ってみます。まずいい香りに思わず足を止めます。入口のアロマは季節ごとに変わり、しかも男女それぞれ別な香りなので全部で8種類もあるそうです。
次に入口の右側に飾られた書画に目が行きます。こちらは軽井沢在住の書家/墨画家の游心さんの作品。「森羅百撰」として周辺の自然を月替わりで表現。月ごとに新しい作品を見ることができます。
脱衣所も広くスタイリッシュ。ロッカーはコートも掛けられるロングタイプから1/2サイズ、1/3サイズと大きさも選べます。
湯上がりに使いたいアメニティはエステロワイエシリーズ。ドライヤーも乾きの早いパワフルなタイプ。
そして脱衣所の一角に温泉が飲める飲泉所が設置されています。弱アルカリ性の単純泉なのでくせのない味わいですが、水道水とは違うのど越しを感じます。お風呂の前に水分を摂取するのは大切。特にサウナを使う人はしっかりここで水分を補給しておきましょう。温泉水だけでなく、水の蛇口もあります。
そしてタオルを手に浴室に向かって歩き出すとまたびっくり。脱衣所内は冬でも寒くないように床暖房が入っているのですが、それが浴室入口の石畳まで続いているのです。
ヒートショック対策になるほか、温かいので乾きが早いというメリットもあるのだそう。それでお風呂上がりに脱衣所に向かって歩いてくるだけで、足の裏が渇いてバスマットいらず。実際に体験してみるとその快適さにおどろかされます。
浴室のデザインの美しさに感嘆する
一歩足を踏み入れると、浴室の荘厳な雰囲気に思わずため息が出ます。どこか洋風なデザインが軽井沢らしさを感じさせます。窓の外の景色も一幅の絵のよう。
後で男湯も紹介しますが、洗い場の数は女性用の方が多いです。そのぶん全体が広く見えるのはちょっと嬉しい。
シャンプー、ボディーソープなどのアメニティは星野リゾートオリジナル。香りも上品です。女湯はクレンジングウォッシュの備え付けもありました。
シャワーヘッドも軽くて使いやすかったです。
そしてこの内湯の特徴ですが、かなり深い。女湯で85cm、男湯では90cmも。そのため手前の段差にゆったりと腰を掛けても、肩から首のあたりまでお湯に浸かります。これもまた「トンボの湯」のこだわり。お風呂で得られる健康効果の中には水圧によるものもあり、これだけ深ければ出入りしただけでも血の巡りのアップによる疲労の回復が期待できます。
一方で深いお風呂を作ればそれだけたくさんのお湯が必要になるというもの。この深く大きな内湯は、毎分400リットルという豊富な湯量に裏打ちされているともいえるのです。
しかも「トンボの湯」では毎日お風呂を換水し、清掃して新しいお湯に入れ替えています。そして全ての温泉浴槽が非加水の源泉掛け流し。非常に贅沢です。
露天風呂は周囲の自然環境を映し込んで
取材日は朝もやが出て、湯気とあいまって幻想的な雰囲気ではありましたが、少し奥の方が見えづらくなってしまいました。しかし「トンボの湯」の露天風呂で興味深いのは、お風呂の奥に池があり、お風呂と一体化して周辺の景色をリフレクションさせること。実際に露天風呂に入ってみるとその美しさが体感できます。
映り込む景色も、春はヤマザクラ、夏は緑、秋は紅葉で、冬には雪景色と本当に四季折々で表情を変えるそうです。この辺りもリピーターの心をつかむ要因となっているのではないでしょうか。
サウナと水風呂にもこだわりあり
サウナは木製のサウナマットを敷いて利用します。オートロウリュは20分に1回。サウナ室の窓から外の景色が見えるのもポイント。BGMにはジャズ音楽が流れておりおしゃれな空間です。
段差は男女ともに2段ですが、よく見ると段差ごとに奥行きが異なります。一番狭いのが長辺の上の段で、中ぐらいが下段。一番奥行きが広く取られているのが短辺の上の段です。奥行きが広いスペースなら、あぐらをかいたり膝を抱えたりしやすいですね。
そして最大のこだわりはやはり水風呂。露天風呂の一角でかなりの広さを主張していますが、使っている水は野鳥の森の湧水。季節を問わず13度前後の温度を保っているそうで、思った以上に冷たくきりりと全身を冷やしてくれます。
外気浴にはベンチも用意されていますが、露天風呂の奥の方の浅くなっているところに座ってととのうのも、とても気持ちが良いものです。
トンボの湯の女湯と男湯の違いは?
男湯は洗い場の数などは女湯より少ないものの、内湯のデザインはほぼ同じです。
露天風呂の一角に野鳥の森の湧き水を使った水風呂がある点も同じ。
サウナも女湯とは左右対称で、段数なども変わりません。
脱衣所のアメニティなどは男性用のものが用意されています。
「村民食堂」と「カフェ ハングリースポット」
村民食堂/カフェ ハングリースポット
「トンボの湯」に隣接して建つのが、和食のカジュアルダイニング「軽井沢星野エリア 村民食堂(以下、村民食堂)」。「トンボの湯」の湯上り休憩所としても使える「カフェ ハングリースポット」を併設しています。
実は注文しなくても使える「カフェ ハングリースポット」
「トンボの湯」には水路に沿ってベンチがあるだけなので、屋内で休憩するなら「カフェ ハングリースポット」に移動して、一息つくのががおすすめです。カフェとありますが、ドリンクなどを注文しなくても利用できます。
もちろんクラフトビールやオロポなどのドリンクやスイーツを注文してゆっくりすることもできます。せっかくですから軽井沢エリア限定のクラフトビール、クラフトザウルス ペールエールや、長野県・山梨県限定の山の上ニューイなど、地域の味を楽しんでみてはいかがでしょう。
美しい村を訪れる人をもてなす「村民食堂」
「カフェ ハングリースポット」の奥が「村民食堂」になっています。ちょっと不思議な名前ですが、作家の堀辰雄が作中で軽井沢町を美しい村と呼んだことにちなんで、軽井沢を訪れる人をもてなすダイニングとして命名されました。
旬の食材や信州の郷土料理をメインとして、御膳物から定食、蕎麦、一品料理、デザートなどいろいろそろっていますが、今回は夏を除く3シーズンを通して提供の「たっぷりきのこの投じ蕎麦」を紹介します。ヘルシーで彩りが良く、自分でお蕎麦を温める楽しさがあるのもポイントです。
見てください!このきのこの量と種類の多さ。
ナメコ、シイタケ、マイタケなどお馴染みのきのこだけでなく、黄色いタモギタケ、ピンク色の桜ヒラタケなど珍しいきのこもふんだんに。
投じ蕎麦とは竹で編んだ籠にお蕎麦を入れ、鍋の中でしゃぶしゃぶと温めて鍋の具材とともに食べる南信の郷土料理。伸びることなく温かいお蕎麦が食べられるので最後まで美味しくいただけます。
こだわりの十割蕎麦も、香りが立っていてとても美味しいです。
「村民食堂」は事前予約を受け付けていませんが、お昼時は混雑するので先に発券機で順番受付を済ませてから、待ち時間に合わせて「トンボの湯」を利用したり、「軽井沢星野エリア ハルニレテラス(以下、ハルニレテラス)」を散策するのもおすすめです。
ただし呼び出しを15分すぎるとキャンセルされてしまうので、その場を離れる時は時間にご注意ください。
軽井沢星野エリアは他にも楽しみたいスポットがたくさん
「トンボの湯」や「村民食堂」と「ハルニレテラス」を繋ぐ遊歩道
「軽井沢星野エリア」には、「トンボの湯」「村民食堂」のほかにも楽しめるスポットがあります。ここでは「ハルニレテラス」と「軽井沢星野エリア ケラ池スケートリンク(以下、ケラ池スケートリンク)」を紹介します。
木立の中のウッドデッキに癒される「ハルニレテラス」
「トンボの湯」や「村民食堂」から森の中の遊歩道を数分歩けば、まるで木立の木漏れ日の中に開けたような「ハルニレテラス」に到着します。
「ハルニレテラス」には9棟の建物が建ち、飲食店やショップなど16の店舗が営業しています。
「HARVEST NAGAI FARM」
食べ歩きにおすすめなのは「HARVEST NAGAI FARM(ハーヴェスト ナガイファーム)」のジェラート。東御市の永井農場の直営店で、新鮮なミルクをたっぷり使った豊富な種類のジェラートが食べられます。
写真はピュアミルク、かぼちゃ、巨峰のソルベのトリプル。ミルクの味は濃厚なのに爽やか。かぼちゃの自然な甘みと巨峰のジューシーな果実感が印象に残ります。
和泉屋 傳兵衛
お土産購入におすすめなのは菓子処「和泉屋 傳兵衛」。素材にこだわった美味しく可愛いお菓子はバラ売りもしているので、必要な数だけ購入できます。
一番人気は「ハルニレテラス」限定の「ころころくるみ」。クルミなどのナッツとりんごを使った焼き菓子で、シナモンが効いています。
秋から滑れる屋外スケートリンク「ケラ池スケートリンク」
なんとここにはスケートリンクまであるのです。それが「ケラ池スケートリンク」。紅葉の時期から滑れる屋外のスケートリンクなんてとても珍しい!
秋は全体の1/2ほどのエリアを人工的に凍らせますが、厳冬期(例年1月半ば~2月中旬ごろ)には全面が結氷し、天然氷エリアも滑走可能になります。
スケート靴のほか、ヘルメットやそり付きイスの貸し出しもあり、初心者でも安心して遊べます。もちろん滑った後に「トンボの湯」で汗を流して帰るのもおすすめです。
イベントにも注目!2025年1月・2月には「トンボのサウナDAY」も開催
2024年10月5日~11月4日開催の「紅葉図書館」
「軽井沢星野エリア」では楽しいイベントも目白押し。取材時は「トンボの湯」前の広場で紅葉と読書を組み合わせた「紅葉図書館」イベントが行われていました。
「トンボの湯」で開催される注目のイベントとしては、2024年10月17日~20日、11月7日~10日に行われる「りんご湯」もあります。お風呂に1000個のりんごを浮かべるなんて想像しただけで楽しそう。しかもそのりんごは、傷がついたものなど出荷に向かない規格外のりんごを使っていて、利用後はスタッフが堆肥化してりんご土として配布されます。まさにサステナブル!
そして2025年1月25日、26日、2月8日、9日の4日間には貸切イベント「トンボのサウナDAY」が開催されます。
これは極寒の真冬の軽井沢で、サウナを120%楽しんじゃおうというパワフルなイベント。常設のサウナに加えてテントサウナが登場し、通常の水風呂に加えて本来は温泉が入っている露天風呂も、全部水風呂にしてしまうというユニークな企画です。
露天風呂横の池も、水を全部抜いてととのいスペースになってしまうとか!とても面白そうです。
このほかに、「しらかばスポーツ」によるウィスキング(オークや白樺の枝葉を束ねたウィスクを使ったリフレッシュサービス)体験やサウナ飯の「サ鍋」なども予定されています。
「トンボのサウナDAY」の予約開始は2024年12月1日から。詳細は軽井沢星野エリア公式サイトをチェックしてください。
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