最終更新日:2024年12月01日
菱野温泉・天空のインフィニティ露天「雲の助」と予約制こだわりサウナ「TOJIBA」の魅力を探る 長野
長野県小諸市の菱野(ひしの)温泉は、浅間山麓にある風光明媚な温泉地。中でも2024年8月にリニューアルオープンした登山電車で登る標高約1050mの高台にある「雲上の停車場」が評判です!
この「雲上の停車場」にある絶景露天風呂「雲の助」と森の中のサウナ小屋「TOJIBA~湯治場~」を中心に、極上のくつろぎが体験できる菱野温泉の魅力を紹介します。
この「雲上の停車場」にある絶景露天風呂「雲の助」と森の中のサウナ小屋「TOJIBA~湯治場~」を中心に、極上のくつろぎが体験できる菱野温泉の魅力を紹介します。
2024年8月に「雲上の停車場」リニューアルオープン
菱野温泉常盤館の外観
菱野温泉の発見は1191年。稲村龍洞という人が如来のお告げを受けて発見したと伝わります。その後、蒸し風呂の形で湯治場として発展し、現在は新しい源泉を掘削して利用していますが、古くは鎌倉時代からの歴史ある温泉地なのです。
現在は常盤館と姉妹館である薬師館の二軒が営業しており、常盤館から自分で発車ボタンを押して動かす可愛らしい登山電車(ケーブルカー)で行く「雲上の停車場」の露天風呂とサウナが人気を博しています。
雲上の停車場に行く登山電車。取材時は故障による運行休止だったので、外観の写真のみ。
その「雲上の停車場」が2024年8月にリニューアルされました。以前よりあった完全予約制のサウナ「TOJIBA~湯治場~」に加えて、新たにカフェ&バー「時刻表のない待合室」(湯上り処)がオープンし、内湯&露天風呂の「雲の助」も新しくなりました。
「雲の助」と「時刻表のない待合室」は営業時間内であれば予約なしで利用できますが、「TOJIBA」は専用サイトからの事前予約が必要です。グループやカップルでの貸切利用も可能です。
まず「雲の助」を紹介し、そのあとに「TOJIBA」を紹介します。
取材時はたまたま登山電車が運行休止でしたが、みなさんは登山電車で「雲上の停車場」に向かってくださいね。それではレッツゴー!
インフィニティ露天風呂の眺望が最高!雲の上の「雲の助」
本館から50メートル上の「雲上の停車場」に着いて建物の中に入ると、思わず「お洒落だなぁ」と思う館内。ここは湯上がりにゆっくりできるカフェ&バー「時刻表のない待合室」の一部ですが、まずはお風呂の方へ行ってみましょう。
さっそくお風呂へ向かいます!
暖簾をくぐるとそれぞれ男湯と女湯です。
なお暖簾の前にフェイスタオルがあるので、1枚借りてから脱衣所に進むと良いです。
貸タオルは1人1枚まで
脱衣所にはベビーベッドもあるのでお子さん連れでも安心です。
パウダースペースには無料で使えるダイソンのドライヤーも。ポイントが高いですね!
内湯は「いしふろ」
内湯は洗い場と切石の浴槽が一つ。このお風呂は「いしふろ」と呼ばれています。
洗い場のシャンプー、ボディーソープなどのアメニティはDHCのオリーブゴールドシリーズ。男女を問わないハーバルな香りが爽やかです。洗い場が屋内にあるのも助かりますね。
晴れた日の女湯内湯(画像提供:菱野温泉)
それでは湯船へ。
入りやすい温度に調節されていてとても気持ち良い。それではそろそろ露天風呂に出てみます。果たして雲の上の絶景露天風呂ではどんな景色が見えるのでしょう。めちゃめちゃ期待しています!
「雲の助」の露天風呂は雲の上の極楽風呂
思わず「おおー!」と感嘆の声がもれます。これは素晴らしい天上の露天風呂。色づき始めの紅葉が彩りを添えてくれます。
右手には遠く小諸の市街地も。取材日は少し雲の多い日でしたが、晴れていたらさらに絶景でしょう!
このエリアには、インフィニティ風呂である「そらふろ」と、温泉に浅間水系の水を入れてぬるめた「みずふろ」、そして座って絶景が堪能できる露天風呂デッキがあります。
「みずふろ」は現地の表示板には20度と書かれていますが、冷たすぎるというお客さんの声を聞いて、現在では30度弱ぐらいに温めてあるそうです。どうりですんなりと入れました。夏場など熱い時期にはもう少しぬるく調節されるかもしれません。
これはもう、温泉に入って温まって、のぼせたら水風呂で冷まして、さらにデッキでのんびりして…最高じゃないですか!景色だけでも唯一無二なのに、必要なものが揃いすぎています。
晴れた日の女湯露天風呂(画像提供:菱野温泉)
そして「そらふろ」に入りながら景色を見れば、空に溶けるようなインフィニティ風呂!
男湯の内湯と露天風呂もチェック
男湯もデザインは女湯と左右対称で内容は同じです。
露天風呂からの景色は少し違うかも。小諸市街は女湯露天風呂の方がよく見えると思いますが、男湯からは広がる森が見えてこちらも絶景。
水風呂もちゃんとあります。サイズも女湯と同じで2人ぐらいで入れます。温度も冷たすぎずお風呂と交互で入るのにちょうど良い。
こだわりのサウナ「TOJIBA~湯治場~」と、驚きのバスの中のととのいスペース!?
次はサウナです。先ほども少し書きましたが、サウナは完全予約制なので、事前に公式サイトから予約する必要があります。6名までなら貸切利用も可能です。
予約のひと手間は掛かりますが、こちらのサウナは本当に感動的です。ぜひ体験してみてほしいと思います。
サウナウェアなどのレンタル品紹介
タオル、バスタオル、サウナマットは無料レンタルできます。
なお「TOJIBA」は水着またはサウナウェア着用必須ですが、持参しても有料レンタルしても構いません。
男性用のレンタルサウナウェア(水着)
女性用のレンタルサウナウェア
水着などの上に着用できるポンチョもレンタルできます。外を移動するときに寒いと感じる季節などは、ポンチョもあると嬉しいですね。
水着、ポンチョのレンタル料は各550円です。※2024/11現在
サウナへ出発!
水着やサウナウェアへの着替えは「雲の助」の脱衣所を利用します。そこからサンダルを履いて外へ出て…
坂を上ると森の中に素敵なログハウスのサウナがありました。この周りは木立に囲まれて、上が抜けている、空が見えるということに拘ってこの場所が選ばれたのだそうです。
もともとこの辺りは山城があった場所で、この環境と雰囲気の特別感にわくわくが止まりません!
サウナの中も広い。これで定員6名までとは驚きです。なんという贅沢な空間でしょう。少し薄暗くて瞑想するにもぴったり。
そして本格的な薪ストーブです。パチパチ薪の爆ぜる音、木材の燃える芳しい香り、ゆらゆらとガラス越しに見える炎にも癒されます。薪も近隣で産出する木材を使用し、域内循環に貢献しています。
セルフロウリュできるバケツと柄杓も用意されています。ヴィヒタが浸してあり、その香りを含んだ水が使えるのも幸せ。
ジュワーッとこの水を掛けて、熱いミストを楽しむのもロウリュサウナの楽しみの一つ。ドライサウナと異なり、肌や髪への負担が少ないことも嬉しいポイント。
それではしばし、この環境に身をゆだねて瞑想を…。
水風呂はスッキリ浅間の湧水
サウナでアツアツになったら水風呂へ。この水風呂の水は浅間の湧水。天然の水をそのまま流していて、温度調節はしていません。つまり夏は18度ぐらいと入りやすい温度に、冬は10度を切るシングルになることも。それも含めた自然全体を楽しんでもらう趣向です。
この水を入れている樽は、実は「雲上の停車場」リニューアル前には「雲の助」露天風呂に使われていたもの。その頃に温泉のお風呂として入ったことがある人もいるかもしれません。
そしてこの水は飲用も可。水風呂として使うだけじゃなく、サウナの水分補給にもお役立ちです。
ととのいスペースにブランコ、そしてバス…バスぅ!?
サウナ、水風呂とくれば、次はととのいイス!森の中のインフィニティチェアなんて最高の環境じゃないですか。しかもイスだけじゃない!ブランコまである。実はこのブランコも、以前は「雲の助」で使っていたものなんだそうです。
ブランコでゆらゆらしながら自然の風に吹かれてととのい森林浴。これはそんじょそこらのサウナでは叶わないラグジュアリーな体験。
そして、ととのいスペースの奥に見えるのは、レトロクラシックなバス!なんでここにバスが?
実はこちらのバス、常盤館が以前、同経営のレストランへの送迎に使っていたもの。現在は役目を終えて、エンジンも取り外し、サウナのととのい&休憩スペースに。
寒い時期のサウナの時にとても良さそうですね。それにしても面白い!
最後尾の席はコタツになっていました!サウナのととのいに廃バスのコタツーッ!初めて見ました。これなら冬でもぬくぬく温かいし、何よりユニークなシチュエーションにほっこりします。
「雲の助」や「TOJIBA」とともに楽しみたいカフェ&バー「時刻表のない待合室」
「雲の助」のある棟はカフェ&バー「時刻表のない待合室」を兼ねています。お洒落な雰囲気はデートにも使えそうですね。
ここは湯上り、サウナ後の休憩室として使えるとともに、近隣の東御市のビール「オラホビール」も飲めます。ノンアルコールドリンクが充実しているのは車の運転をする人だけでなく、サウナで失われた水分を補いたい人もぐびっと飲めます。
マーボールーローを使ったお焼きの「サまん」、小諸市の山吹味噌を用いた信州味噌とんこつラーメンなどサウナ後にミネラルが補給できるこだわりのメニューがいっぱい。
信州味噌とんこつラーメン(画像提供:菱野温泉)
サまん(画像提供:菱野温泉)
金沢発で軽井沢に唯一の支店のある保存料無添加ドーナツの「ウフフドーナチュ」も扱っています。ここに使われている能登の塩もミネラルたっぷり。
夏季限定ですが小諸市産の桃を使ったかき氷やジュースも大人気でした。
天気が良ければテラス席も気持ちが良いです。
「雲上の停車場」入場料を払えば本館の大浴場も利用可に
さて、最後に紹介するのは本館の大浴場です。「雲上の停車場」を利用すれば、常盤館本館の大浴場も無料で入浴できるんです。
本館の女湯・大浴場
パウダールームや洗い場は「雲の助」より広いので、洗う・メイクするなどは本館を使うのもおすすめです。
本館の男湯・大浴場
浴室の大きさやお風呂の形などは男湯も女湯も差はありません。使っている温泉も「雲の助」と同じです。
菱野温泉「雲上の停車場」のまとめとして
露天風呂「雲の助」とサウナ「TOJIBA」が、いずれもここにしかない特別感にあふれています。そのを踏まえたうえで具体的なおすすめポイントをまとめます。
- 登山電車でお風呂に行く楽しさ
- 「雲の助」の露天風呂の非日常感
- サウナ「TOJIBA」のこだわりと、ブランコやバスの中でととのえるユニークな体験
- カフェ&バー「時刻表のない待合室」が洒落ている
菱野温泉は小諸の町から車ですぐという立地でありながら、秘湯らしい佇まいがあるのも◎です。ぜひ体験しに訪れてみてください。
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