作成日:2024年12月17日
お風呂で疲れがとれるのはなぜ?効果的な入浴法やポイント、注意点を解説 全国
疲れが溜まっているときに入るお風呂には、何物にも代えがたい気持ちよさがありますね。なみなみとお湯が張られた浴槽に体を沈めれば、お風呂の温かさにフワーッと身も心もほぐれ、疲れも吹き飛んでしまう感覚を味わえます。
では、お風呂に入るとなぜ疲れが取れるのでしょう?
今回は、お風呂が疲労回復に効果的な理由や、疲れを取る効果をより高める入浴法など、お風呂と疲労回復との関係をまとめて取り上げます。疲れがなかなか抜けないときには、この記事を参考にお風呂を活用してくださいね!
では、お風呂に入るとなぜ疲れが取れるのでしょう?
今回は、お風呂が疲労回復に効果的な理由や、疲れを取る効果をより高める入浴法など、お風呂と疲労回復との関係をまとめて取り上げます。疲れがなかなか抜けないときには、この記事を参考にお風呂を活用してくださいね!
お風呂が疲れに効く3つの理由
入浴が疲労回復に効果的なのはなぜか、3つの理由を説明します。
理由1:温熱効果
お風呂が疲れに効く理由の1つめは、お湯の温かさによる効果。
お風呂のお湯に浸かって皮膚の表面温度が上がると、周辺の血管を流れる血液も温められて全身を巡り、体は芯からポカポカに。血液の循環も良くなることで血液中の老廃物や疲労物質が除去され、酸素や栄養が体のすみずみまで行き渡ります。その結果、体のコリや痛みが緩和され、疲れが和らぎます。
理由2:浮力効果
お風呂が疲れに効く理由の2つめは、水の持つ浮力による効果。
水中では浮力の働きで、体重が空気中の1/10程度にまで軽くなるといわれます。お風呂のお湯の中では重力による筋肉や関節への負担がぐんと軽くなるため、リラックス効果が得られやすくなります。
水中では浮力の働きで、体重が空気中の1/10程度にまで軽くなるといわれます。お風呂のお湯の中では重力による筋肉や関節への負担がぐんと軽くなるため、リラックス効果が得られやすくなります。
理由3:水圧効果
お風呂が疲れに効く理由の3つめは、水の圧力による効果。
湯船のお湯に体を沈めると、全身に水の圧力がかかってマッサージを受けたような状態になります。その影響は体の表面にとどまらず、皮膚の下を通る血管や内臓にまで及ぶため、血液やリンパの流れが良くなり、温熱効果と相まって疲労回復効果があるとされています。
湯船のお湯に体を沈めると、全身に水の圧力がかかってマッサージを受けたような状態になります。その影響は体の表面にとどまらず、皮膚の下を通る血管や内臓にまで及ぶため、血液やリンパの流れが良くなり、温熱効果と相まって疲労回復効果があるとされています。
水圧によるマッサージ効果は「静水圧作用」とも呼ばれ、むくみなどの解消にも役立ちます。
ところで、そもそも「疲れ」とはどんな状態なのでしょう?
疲れや疲労回復について、入浴以外の方法もあわせて解説していますので、こちらもお読みくださいね!
疲労回復の方法は?疲れの原因やおすすめの温泉施設も紹介!
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疲労回復に効果が期待できる4つの入浴法
お風呂で疲れを取るには、どのように入浴するかも大切。
疲労回復に役立つ入浴法を4つ、紹介します。
疲労回復に役立つ入浴法を4つ、紹介します。
入浴法1:効率よく体温を高める全身浴
全身浴は、肩までしっかりお湯に浸かる入浴法。疲労回復に役立つ温熱・浮力・水圧の3つの効果を、短時間で効率よく受けられるのが魅力です。特に温熱による血行促進効果と水圧によるマッサージ効果は、全身浴でこそ有効といわれています。
温熱や水圧の影響を大きく受ける入浴法だけに、心臓や肺に疾患がある場合や、肩までお湯に浸かると息苦しさを感じるときなどは、全身浴は避けましょう。体調で気になる点があるときは、あらかじめ医師や専門家へ相談することをおすすめします。
温熱や水圧の影響を大きく受ける入浴法だけに、心臓や肺に疾患がある場合や、肩までお湯に浸かると息苦しさを感じるときなどは、全身浴は避けましょう。体調で気になる点があるときは、あらかじめ医師や専門家へ相談することをおすすめします。
入浴法2:浴槽内でストレッチ浴
お風呂に浸かりながら軽く運動したり、ストレッチをしたり、コリや疲れを感じる部位をマッサージしたり、体を動かすのがストレッチ浴。ただお湯に浸かるよりも血流が良くなって疲労物質の排出がより促され、疲れの解消に効果的です。
浮力があるので関節や腰への負担が軽く体を動かせるのに、水圧のために運動効果はより高まるというメリットも。浴槽内でバランスを崩したり滑ったりすると危険なので、安全に気を配りながら運動しましょう。
入浴法3:下半身のむくみ改善に半身浴
胸の下、みぞおち周辺までをお湯に浸ける入浴法が、半身浴。お湯による温熱や水圧の影響が腹部から下に限られるので、全身浴ほど体温が上がらずリラックスでき、体への負担が軽いのが魅力です。
下半身に滞っている血液を効率的に心臓へ戻すことができるので、特に足の疲れやむくみに効果的。ストレッチやマッサージと合わせれば、疲労回復の効果アップも期待できます。
入浴法4:疲労回復を促す温冷交代浴
温冷交代浴は、お湯に3分ほど浸かって温まってから水風呂に1分ほど入って体を冷やすというサイクルを、3回程度繰り返す入浴法。血管がお湯で拡張し、冷水で収縮するのを繰り返すことでポンプのように働き血流が促進されるため、より効果的な疲労回復効果が期待できるといわれています。
水風呂での冷水浴は、水シャワー浴でもOK。健康のためには水温20℃以上が推奨されており、体の負担をより軽くするなら、手足に水やぬるま湯をかけるだけでも十分とされています。
水風呂での冷水浴は、水シャワー浴でもOK。健康のためには水温20℃以上が推奨されており、体の負担をより軽くするなら、手足に水やぬるま湯をかけるだけでも十分とされています。
血圧が上がりやすい入浴法なので、持病や体調に不安がある場合は避けるなど、実施する際には十分に注意しましょう。
疲労回復を促す入浴ポイント4つ
お風呂で疲れを取りたいときは、入浴のタイミングや湯温、時間にも気を付けたいもの。
ポイントを押さえて、効率的な疲労回復を目指しましょう!
ポイント1:睡眠の2時間前を目安に入浴
疲労回復には、良質な睡眠が不可欠。人は体温が下がると眠気を感じるので、お風呂で一時的に上がった体温が徐々に低下して落ち着くころに布団に入ると、寝付きが良く深く眠れるといわれています。そのため、疲労回復効果を高めるなら、入浴は就寝の1時間半から2時間前に終えるのが理想的。
とはいえ、入浴から就寝までそんなに時間を取れない……ということもありますよね。そういうときは体温上昇を抑えられるよう、お風呂の温度をややぬるめにするのがオススメです。ぬるめのお風呂には、副交感神経を活発にして心身をリラックスさせる効果もあるので、スムーズな入眠にも最適。
入浴も含めた睡眠の改善方法は、ニフティ温泉のこちらの記事でも解説しています。ぜひお読みください!
睡眠の改善方法とは?背景や注意点、必要な理由を解説
とはいえ、入浴から就寝までそんなに時間を取れない……ということもありますよね。そういうときは体温上昇を抑えられるよう、お風呂の温度をややぬるめにするのがオススメです。ぬるめのお風呂には、副交感神経を活発にして心身をリラックスさせる効果もあるので、スムーズな入眠にも最適。
入浴も含めた睡眠の改善方法は、ニフティ温泉のこちらの記事でも解説しています。ぜひお読みください!
睡眠の改善方法とは?背景や注意点、必要な理由を解説
ポイント2:お湯の温度は38~40度程度
疲労回復効果をアップするには、お風呂の湯温は40℃前後が最適。副交感神経が刺激され、心身のリラックス効果が期待できる温度といわれています。また、湯温40℃のお風呂は、どの年代や体力レベルの方にとっても、のぼせやヒートショックといった体調不良が起きにくいのだそう。
ただ、夏場など気温の高い季節は、40℃だとちょっと熱いと感じるかもしれませんね。その場合は、体温より少し高めの38℃前後に設定し、ゆっくり浸かるといいでしょう。
ただ、夏場など気温の高い季節は、40℃だとちょっと熱いと感じるかもしれませんね。その場合は、体温より少し高めの38℃前後に設定し、ゆっくり浸かるといいでしょう。
ポイント3:入浴時間は10分程度
お風呂に浸かる時間は10~15分程度、顔や額がちょっと汗ばむ程度が目安。体に大きな負担をかけることなく、しっかり温まれるといわれています。湯温40~41℃のお風呂に10分間入ることで、感染から体を守る抗体の一種「IgA」が増加した、風邪をひきにくくなった、といった研究結果も。
冬場で浴室の温度が低いときなど、10分では体が温まった感覚を得られない場合は、少し長めに入っても。反対に、10分経つ前でも息苦しさや辛さを感じたら、すぐに湯船から出るようにしましょう。
冬場で浴室の温度が低いときなど、10分では体が温まった感覚を得られない場合は、少し長めに入っても。反対に、10分経つ前でも息苦しさや辛さを感じたら、すぐに湯船から出るようにしましょう。
ポイント4:入浴前後に水分補給
お風呂に入ると、思っている以上に汗をかいているもの。入浴1回につき、およそ800mlの水分が体から抜けてしまうといわれています。お風呂の前と後、両方でしっかり水分を補給して、脱水を起こさないようにしましょう。補給する水分量は、入浴前・後それぞれでコップ1杯(約200~300ml)ずつが目安です。
水分を摂る際には、ノンカフェインのものを選びましょう。ミネラル入りの麦茶は、汗とともに失われるミネラルを補えます。
水分を摂る際には、ノンカフェインのものを選びましょう。ミネラル入りの麦茶は、汗とともに失われるミネラルを補えます。
疲れをとるための入浴 3つの注意点
お風呂で効果的に疲れを取るためには、気を付けたい点も。
3つの注意点を押さえておきましょう。
注意点1:湯温を42度以上にしない
お風呂の湯温が42℃以上になると、疲労回復には不向きです。高温のお湯への入浴は交感神経が刺激されて心身が緊張状態になるため、リラックスとは逆効果になってしまうのです。入浴後の睡眠にも、影響を及ぼす可能性が考えられます。
交感神経が刺激されると血圧も上がるため、気温の低い冬場などは、急激な温度差で血圧が大きく変動するヒートショックを引き起こしてしまう可能性も。特に高齢者や高血圧の人は、高温のお風呂に長く浸かるのは避けたほうが安心です。
交感神経が刺激されると血圧も上がるため、気温の低い冬場などは、急激な温度差で血圧が大きく変動するヒートショックを引き起こしてしまう可能性も。特に高齢者や高血圧の人は、高温のお風呂に長く浸かるのは避けたほうが安心です。
注意点2:長風呂は控える
疲れを取るのに効果的とされる湯温40℃前後でも、長時間浴槽の中にいると、疲労回復効果よりも体への負担のほうが大きくなることがあります。汗の出過ぎによる脱水症状や、上がり過ぎた体温を放出できないことでの熱中症、体内の水分不足で血栓ができやすくなるなど重篤な症状を引き起こすこともあるので、要注意。15分以上はお湯に入っていないよう、気を付けましょう。
浴槽でストレッチやマッサージをしていると入浴時間が長くなりやすいので、ストレッチ浴のときは湯温を少し低めに設定しましょう。
浴槽でストレッチやマッサージをしていると入浴時間が長くなりやすいので、ストレッチ浴のときは湯温を少し低めに設定しましょう。
注意点3:食事直後の入浴は避ける
食事の前後30分~1時間程度は、入浴は避けたほうが安心です。食前、空腹の状態でお風呂に入るとめまいなどが起きやすくなりますし、食後はお風呂で温まると血液が体の表面に集まって胃腸に十分に届かず、消化不良の原因になってしまうのです。
食後はついつい眠くなりがちですが、お風呂で寝てしまうのは危険なので、要注意です。
お風呂で寝るのは危険!眠くなる理由と寝落ちしない対策を解説
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翌日に疲れを持ち越さないようにお風呂を活用
お風呂で疲労回復効果を最大限にするには、「40℃に10分間」がポイントということがわかりました。多忙のあまりお風呂に浸かる時間も惜しい日があるかもしれませんが、そんなときこそぜひ、10分間の入浴で疲れを癒してくださいね。
たまには温浴施設の広いお風呂で、掃除やメンテナンスを気にせずゆったり過ごすのもオススメです。ニフティ温泉で、お好みの施設を探してみてくださいね!
#疲労回復 #お風呂 疲れ
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