近頃は、クラウドでテキスト・ファイル管理は当たり前になってきました。
それどころか、画像編集、動画編集、音楽作成なんかも出来てしまいます。
そして最近は、プログラムなんかもクラウドでできるようになってきました。
そんな中でも今回は、無料でNode.js、HTML5、Wordpress、PHP、Python/Django、Ruby/Ruby on Rails、C/C++、StrongLoopの開発ができる「Cloud9 IDE」のご紹介。
目次
「Cloud9 IDE」でRailsの開発
これまで、ローカルでRuby on Railsの開発を行おうと思ったら、プログラム環境の構築など面倒な下準備をする必要がありました。
特にWindows上で開発しようと思ったらとても面倒で、Ruby/Railsのインストール、データベースのインストール、エディターなど開発環境の設定、Windows上でRailsを動かすための設定、etc…などなど、かなり面倒くさいものがありました。それが終わっても、今度は公開する時にサーバーの設定なんかもありますね…。ああ、考えただけでも面倒くさい。
しかし、「Cloud9 IDE」を使用すると、そんな面倒事からは解放されます。
「Cloud9 IDE」でRailsを使う主な手順
Railsアプリの作成
「Cloud9 IDE」のアカウントを取ってログインすると、次のようなマイページが作成されます。
ここから新しくアプリを開発するには「CREATE NEW WORKSPACE」をクリックします。
するとワ ークスペースの作成画面が表示されるので、ワークスペースの名前を入力し、プログラム(今回はRails)を選択し「CREATE」ボタンをクリックしてください。
開発環境
するとメニューに作成したワークスペースが表示されるので選択し「START EDITING」をクリックします。
すると開発環境が別タブに現れます。
少しエディターを使ってみます。
最初は「クラウドのブラウザ上で動くエディターなんて使いにくいんじゃないの?」と思っていたんですが、想像していたより使い勝手がよかったです。Sublime Textに似たインターフェースと機能です。
それになんと!「Ctrl+Space」を押せばコード補完機能まで使えるじゃないですか!これは嬉しい。
僕レベルのヘボプログラマーになってくると、この機能がないと何も作れません。
アプリの作成
最初に開発環境のバージョンを確認しました。Rubyのバージョンは1.9.3で、Railsのバージョンは4.0.0でした。
とりあえず、scaffoldを利用して、よくあるブログアプリを作ってみたいと思います。
モデルの作成(scaffold)
エディターの下の方にあるターミナルに次のようにコマンドを入力します。
rails g scaffold article title:string body:text
しばらく待つと、以下のようにコマンドが実行されました。ここらへんは普通の開発環境と一緒です。
invoke active_record create db/migrate/20140125040230_create_articles.rb create app/models/article.rb invoke test_unit create test/models/article_test.rb create test/fixtures/articles.yml invoke resource_route route resources :articles (略)
「app/controllers/articles_controller.rb」を見てみると、アクションが追加されています。
マイグレーション
以下のコマンドを入力して、マイグレーションを実行します。
rake db:migrate
SQLiteを使用するのでデータベースの設定なしに、マイグレーションが完了します。
とりあえず、「config/routes.rb」を以下のように変更しておきます。
# root 'welcome#index'
↓↓↓↓↓↓↓↓↓
root 'articles#index'
うまく出来ているか、試しにサーバーを動かして確認してみましょう。簡易サーバーを立ち上げるには
rails s -p $PORT -b $IP
と入力します。普通の
rails s
だとサーバーが立ち上がる途中でエラーが出ます。
ターミナル画面に表示されるURLにアクセスして確認してみます。
アクセスすると、チュートリアルなどでおなじみのインターフェースが表示されました。
試しに、記事も作成してみます。
作成されました。うーん、簡単。
インデックス画面
まとめ
今回試しに使ってみた結果、全く準備を必要とせずにRailsアプリを作成することができました。
実際、思っていた以上に、エディターやターミナルが使いやすかったです。中でもエディターの完成度は高く、「ブラウザだけでここまでできるんだ」と驚かされました。複数人がエディター上でメッセージをやりとりしながら開発するなんてこともできるんですよ。
今回は、Railsを使いましたが、他にもNode.js、HTML5、Wordpress、PHP、Python/Django、C/C++の開発ができます。
これらの環境を、所持しているパソコンすべてに構築しようと思ったら、ものすごい手間ですよね。Windows上に作ろうと思ったら…。考えただけでゾッとします。しかし、「Cloud9 IDE」だと、ブラウザで接続するだけで同環境が手に入ります。
ですので「複数台のパソコンに開発環境をインストールするのが面倒くさい」とか「プログラムを始めようと思っているけど、いつも環境構築でつまずく」なんて人にはオススメです。
ワークスペースにできた、要らなくなったアプリを削除するにはどうしたら良い
でしょうか?
よろしければ、ご教授ください。