確定申告、面倒くさいです。
ただでさえ面倒なのに、2014年の確定申告から、僕のような超零細個人事業主でも、記帳義務と保存義務が生じました(以前は300万円以下は不要だった)。
これらの記帳義務の大変さを解消するため、いろいろな会計ソフトを比較検討した結果、「MFクラウド確定申告」を利用することにしました。
そして、それにより面倒な作業からは解放されました。
今回は、「なぜ数あるクラウド会計ソフトの中から、このサービスを選ぶに至ったか」について書きたいと思います。
目次
記帳義務化で初めての帳簿づけ
2014年の確定申告から「細々とやっている個人事業主」にも記帳義務が生じました。
詳しくは以下の国税庁のページに書いてあります。
そんなわけで、僕もフリーランス事業の収支をつけるため、慌ててfreeeという会計ソフトを使って帳簿というものを初めてつけてみました。
これが正直、経理未経験の僕にでも「ここまで分かりやすくできるのか!」と本気で感動したぐらいに。
ただ、freeeの無料プランだと、データの保存が1ヶ月しかできませんでした。
帳簿には保存義務もある
「帳簿を書くこと」が義務化がされたということは、当然「帳簿を保存する」という義務もあります。
国税庁のページでは、「収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)は、7年の保存が必要」と書いてあります。
ただ残念ながら、「freeeの無料プランお試し期間」は1ヶ月しかありません。
ということは、freeeを利用して帳簿を7年保存するとなると、最低でも有料プランの「個人事業主向けスタータープラン 」に登録する必要があります。
該当プランは現在、月額980円(税別)しますので、単純計算で「11,760円×7年」と7年間で82,320円(税別)かかります。
もちろん、毎年新規登録し試用期間の1ヶ月以内に帳簿をつけ、データをダウンロード&印刷したものを7年保存すれば大丈夫かもしれません。ただ、無料のためにそこまでするのは逆に面倒くさいじゃないですか。
「いろいろと面倒くさい会計作業を手軽にしたい!」ということで、サービスを利用しているのに、いらぬ手間がかかるのは、本末転倒です。
「7年で税込み価格8万円強なら安いじゃないか。」と思われるかもしれません。それは確かにそうなんですけど、僕のような弱小事業主は「お金を払う以上、なるべくコスパの良いサービスを利用したい!」と、ついつい思ってしまいます。
なので僕は「有名どころの会計サービス」に片っ端から登録して、料金と使用感を調べ、最も「安くて使いやすいもの」を使用し続けることに決めました。
そんなサービス選抜の中、僕の心に最もヒットしたのが「MFクラウド確定申告」です。なんと、そのサービスは、僕のような超零細個人事業主なら基本無料で使用することができました。
MFクラウド確定申告とは
そんなこんなで、今回紹介する「MFクラウド確定申告」というクラウド会計サービスを知るに至りました。
なんと「MFクラウド確定申告」は個人事業主であれば、白色申告だろうが、青色申告だろうが、初期費用と基本機能の使用料は無料です。
MFクラウド確定申告の料金プラン
サービスの料金プランとフリープランについてには、以下のように書かれています(※税別料金)。
無料会員 | パーソナルミニ会員 | |
---|---|---|
金額 | 0円 | 月額プラン980円 年額プラン9,600円(800円/月) |
仕訳件数 | 50件/年 | 無制限 |
データエクスポート | × | ○ |
トリプルバックアップ | × | ○ |
稼働時間を99.5%保証 | × | ○ |
チャットサポート | 登録から30日 | ○ |
メールサポート | ○ | ○ |
アップデート(法令改正対応) | ○ | ○ |
無料会員が使える機能
無料プランの、機能は以下のようになっています。
- 仕訳件数:50件/年まで
- 白色・青色申告書の作成
- メールサポート(※有料会員優先)
- アップデート(法令改正対応)もしてくれる
「仕訳件数」とは、1年あたりに仕訳けることのできる収支の件数です。単発の仕事を年数件請負う程度のものであれば、無料で利用することは可能でしょう。
肝心の確定申告書類も白色・青色どちらでも、無料で作成可能なので、これもありがたい。
その上、無料会員でもメールでサポートを受けることができる上に、アップデートも受けられるなら贅沢は言いません。
もちろん、登録すべき収支が増えるようなら、有料会員プランにもする必要があるかもしれません。
けれど事業開始当初の僕のような超弱小であるうちは、無料プランで十分でした。
公式 フリープランについて
取引が増えたら有料プランにするというスタンスで
ある程度仕事も増え、僕の超零細事業が、万が一にも繁盛する事があったとします。
いろいろ取引も増え、仕訳すべき収支も増えるため「どうしても有料会員に登録しなければならなくなった」なんてこともあるかもしれません。
けれど事業主にとっては、そんな状況こそウェルカムなのではないでしょうか。
それだけ取引も増えれば、月額800円(税別)なんて屁でもないのではないかと思います。事業を行っているのならば、儲けを出してナンボだと思うので。
流石に月額800円も払うのが難しいほど、台所事情が苦しいなら、事業の方をやめたほうが良いともいえるかも。
そんなわけで、いろいろ考慮した結果、まず僕は「無料から始められて有料でも月額800円」という料金体系が魅力で「MFクラウド確定申告を使おう」と考えるようになりました。
そして実際に仕訳や確定申告をしてみると、使用感も素晴らしかったので、会計ソフトは「MFクラウド確定申告」を利用し続けることに決めました。
とにかく、有料で使うにしても、非常にコスパの良い会計ソフトだと思います。
以下では、その他のサービスと比べながら、機能を説明したいと思います。
MFクラウド、freee、弥生を比較
僕も「MFクラウド確定申告」に行き着くまでに、いろいろな「会計サービス」を試しました。
というのも、「MFクラウド確定申告」というサービス名が、なんだか堅いので、もっと取っつきやすい名前の色々なサービスを先に試していたからです。
しかし結局のところ、最後に選んだのは「MFクラウド確定申告」でした。
試してみたクラウド会計ソフト
クラウド会計サービスを利用する以前、素人の僕でも名前を聞いた事があったのは、「freee」と「弥生オンライン(※弥生会計の方)」でした。
こんな僕でも知っているくらいなので、当然運営基盤もしっかりしているところです。
実際に、「freee」は、クラウド会計ソフトでのシェアがナンバーワンと書いてあり、無料体験で使ってみたところ、非常に使い勝手も良かったです。
ただ、「弥生オンライン」は正直言って使いづらかったんです。
というのも「弥生オンライン」自体、「クラウド会計ソフト業界においてはかなり後発」だったのは事実。ノウハウが少なかったせいか、ソフトの使い勝手の悪さが致命的で、まずは候補から外れました。
クライアントソフトの「弥生会計」は非常に有名なのですが、オンラインに関しては「使いづらい…」としか思えませんでした。
その理由については後述します。
最終候補はMFクラウドとfreee
その他のソフトも色々使ってみたのですが、どれも無名な上に使いづらく、最終的には「MFクラウド確定申告」と「freee」のみに絞られました。
それならば何故、これら最終候補から「MFクラウド確定申告」を使うことにしたのか?
ということで以下では、これらサービスの機能と比較して「MFクラウド確定申告」の利点・難点など紹介したいと思います。
各サービスの最安料金プラン
まず、真っ先に気になるのは、利用料金です。
以下が、「各サービス最安プラン」の比較表です(※税別料金)。
MF フリー版 | MF ミニ | freee スタンダード | |
---|---|---|---|
1年間の値段 | 0円 | 9,600円 | 11,760円 |
1ヶ月の値段 | 0円 | 800円 | 980円 |
共有ユーザー数 | 1人 | 3人 | 3人 |
確定申告書類作成 | 青色、白色 | 青色、白色 | 青色、白色 |
とりあえず、今のところ無料プランが存在しているクラウド会計ソフトは「MFクラウド確定申告」のみです。
最安プランとなると、「MFクラウド」が年間9,600円(税別)、「freee」が年間11,760円(税別)、「MFクラウド」の方が年間2,160円も安いです。
月額にすると、「MFクラウド」の方が月160円も安いということになります。
実際のプラン内容詳細はこちら。
公式 フリープランについて
取引データの自動取得
多くの方が、クラウド会計ソフトを利用する一番の目的は、この「取引データの自動取得機能」ではないかと思います。
自動取得機能は、銀行や、クレジットカードなどから取引や購入したもののデータを、ソフトが自動で取り込んでくれる機能です。
僕も、この機能が便利すぎて、クラウド会計ソフトを使っているようなものです。何せ、1つ1つ明細を打ち込まなくてよいのですから。
加えて僕は、ネットで必要なものを買うことが多いので、「大手ネットショッピングサイトの取引情報も是非取得したい」というのも選考理由にありました。
それらも含めて、「取引データ自動取得機能」を比べてみました。
MFクラウド確定申告
MFクラウド確定申告では、2023年2月時点で、全2409件の金融サービスに対応しています。
MFクラウド確定申告なら、大抵の銀行、各種カード、ショッピングサービスの取引データを取得できるでしょう。
クレジットカード取引の取得
このように、クレジットカードの取引情報も、アカウント情報を入力するだけで取得することができます(以下は楽天カードの場合)。
もちろん銀行も(以下は、住信SBIネット銀行の登録)。連携銀行先でログインします。
ネットショッピング取引データの取得
そしてやはり嬉しいのは、ネットなどでよく買い物をする、「通販サイト取引情報」を取得することができることです。
Amazonの場合は、Amazon、Amazonビジネス、Amazon出品者アカウントなどとも連携できます。
楽天は、楽天市場のみならず、楽天ペイ、楽天Edyなども登録できます。
買い物による取引情報は、クレジットカードを利用していれば、クレジット情報からも取得することは可能です。
しかし、取引情報はショッピングサイトから入手できた方が、「詳細な商品情報」も自動で取り込むことが出来るので、仕訳がよりしやすくなります。
カードの場合だと、1回の取引ごとに仕訳ける必要がありますが、ショッピングサイトからだと、1つの商品ごとに仕訳けることが可能になります。
やはりこの、「MFクラウド確定申告」のように、Amazonと楽天だけは最低限利用したいものです。
その他にも、クラウドワークス、ランサーズなどのクラウドソーシングサービスや、A8.netなどの、アフィリエイトサービスとも連携できます。
全ての取引先利用サービスを登録すると、以下のように一覧で見ることができます。
freee
freeeで、データ取得に対応しているサービスを、2023年2月時点で数えてみたところ、2200件以上と提携できて、こちらも負けず劣らず多いです。
freeeも、クレジットカードや、銀行に対応しています。こちらも、MFクラウドもどちらも登録は簡単です。
銀行なども登録できます(以下は、住信SBI銀行の連携画面)。こちらも提携先でログインします。
通販サイトの、Amazonに対応しています。こちらもAmazonビジネス、出品サービスに対応しています。
楽天関係の様々なサービスにも対応しています。
弥生オンライン
「弥生オンライン」は、僕が利用検討した当時、取引の自動取得に対応していませんでした。
この後発たる対応の遅れが致命的でした。
弥生で、取引情報を取得するには、以下の外部サービスなどに登録して連携する必要があります。
- 日本最大級のお金管理サイト|Money Look(マネールック)
- 日本最大級!無料の家計簿アプリ・レシート家計簿「Zaim」
- Moneytree 一生通帳、家計簿より楽チン!
- 無料POSレジアプリ-Airレジ(エアレジ)
- 無料の請求書・見積書・納品書の作成管理サービス Misoca(みそか)
- iPhone、iPad POSレジ スマレジ
- クラウドで見積・納品・請求書を簡単作成、管理、郵送 MakeLeaps
ここら辺が正直便利とは言えませんでした。
これが、利用候補から外した一番の理由ですが、ツール自体の使い勝手も悪かったです。
追記:2023年時点の弥生オンライン
2023年2月時点で、「弥生オンライン」も1200以上の金融サービスと提携できるようにはなりました。
ただ、他の先行しているサービスと比べると「提携している金融サービス数」がまだ少ない感じを受けます。
加えて、最近仕入れなどによく利用される「ネット通販(Amazonや楽天など)」にも対応していません。
なので、「弥生オンライン」は現在の仕様だとしても、利用対象にはなり得ないです。
やはり、後発だとなかなか難しいのでしょうか。
ということで、「弥生オンラインを利用しない理由」はこんな感じです。以後、弥生との機能比較はしません。
勘定科目の入力
帳簿などをつけていて、初心者にとって一番ややこしく感じるのが、勘定科目の入力です。
以下では、「MFクラウド」と「freee」それぞれの勘定科目の入力方法を紹介します。
MFクラウド確定申告
MFクラウドで支出を登録するとき、勘定科目は以下のような、ドロップダウンリストから選択できます。
取引がどの勘定科目に当てはまるかわからない場合は、Googleで調べた仕訳方法をそのままリストに反映しやすいツール設計になっています。
このように、リストから手軽に選択できるのは、仕訳の心得がない者にとっては非常にありがたいです。
ただ、今回比較した3サービスの中で「MFクラウド」は、「勘定科目に関する解説」がヘルプとしてリストに含まれていません。そういった面では、「MFクラウド」が最も初心者にはわかりにくいといえるかもしれません。
しかし、「MFクラウド」には、以下のような機能があります。
- 取引内容から自動で勘定科目を選択して提案してくれる機能
- 1度行った仕訳は学習し次回からは自動で勘定科目を提案してくれる機能
取引が「電話代の振り込み」とかだったら、勘定科目を「通信費」と自動で提案してくれる機能です。1度仕訳を行うと、その仕訳内容をツールが学習するので、次回からも同様に提案してくれます。
これらの機能のおかげで、ある程度慣れてくると「MFクラウド」が最も仕訳作業をサクサク行えるようになります。
freee
freeeの勘定科目登録は初心者にとっては最も簡単かもしれません。
例えば、支出の勘定科目を登録するには以下のように、メニューからたどって選択することができます。
また、適切なポップアップヘルプも表示されるので、どれがどの科目なのか非常にわかりやすいです。
素人の僕にとっては、「freeeの勘定科目選択」が最もとっつきやすかったです。色がついているので識別しやすく迷いにくいです。
ただ、freeeの場合は、超初心者にもわかりやすく登録出来るようになっている反面、「検索で得た仕訳方法を、どのように当てはめて良いのかわかりづらい」という難点にもなり得ます。
freeeは、「会計初心者であっても使えるように」と作ってあるので、これは致し方ない面でもあります。
わからないことがあった場合
僕のような会計初心者には、経理なんてわからないことだらけです。
そんな時は、使い方を調べられるのも大事です。
MFクラウド確定申告
MFクラウドは、無料でもメールサポートを受けることができます。
この、メールサポートにわからないことを聞けば、大抵のことは解決できます。
できれば、メールでもサポートセンターの方に迷惑をかけず自分で調べたい場合にも、サポートページがとても充実しています。
以下のようなカテゴリ項目から、手軽に調べることができます。
- よくある質問(FAQ)
- 使い方ガイド
- 新着情報・お知らせ
- 会計用語集
- 設定方法について
また、サポートページから検索もできるので、欲しい情報に辿り着きやすくなっています。
freee
freeeのヘルプセンターはこんな感じ。こちらもカテゴリに分けられていて、わかりやすいです。
検索も、以下のようにGoogleの検索結果っぽく表示されます。
MFクラウド確定申告を選んだ理由
今回、いろいろなクラウド会計ソフトの中から「MFクラウド確定申告を選択した理由」をまとめると、以下のようになります。
- 無料でデータを長期保存しておける
- 無料で基本機能を利用することができる
- 無料で白色申告でも青色申告でも提出書類が作れる
- 無料で各種決算書が作れる
- 無料でもメールサポートを受けることができる
- 有料プランにしたとしても値段が安い
- 取引データを自動取得できる連携サービスが多い
- 仕訳時に取引データから勘定科目を自動提案してくれる
- 仕訳の学習機能で次回から同様の勘定科目は事前に設定してくれる
- Googleで調べた記帳方法を反映しやすい作りになっている
- 慣れると最も素早く仕訳出来る
- 取引が多くなるようなら、プレミアム版にアップデートしても割安
- 金融機関の連携機能が使いやすかった(Amazon、楽天に対応)
- ユーザーが多いので検索したら使い方が多数出てくる(重要)
上では、紹介しきれなかったものも含めてみました。
これだけの優位性を鑑みた結果、僕のような零細個人事業主には「MFクラウド確定申告」が最も頼もしく感じました。
参考 フリープランについて
まとめ
以前、税務署に電話で確認したのですが、他に仕事などを持たず事業収入を得ている場合は、通常48万円オーバーの収入から確定申告が必要になります。給与所得を得ている人は20万円オーバーで確定申告が必要です。
これは、ブログや同人誌販売で収入を得ている人も含まれます(厳密に言うと赤字事業でも確定申告をする必要はある)。
「MFクラウド確定申告」の最大の利点は、収入が48万円(給与所得者は給与以外で20万円)に届くか届かないか分からない人の場合でも、「とりあえず登録して、金融機関の情報を自動取得させておくだけなら、全くお金はかからない」ということです。
MFクラウドの「マーケティング本部長」の田平公伸さんも、インタビューで以下のように語られています。
当社の会計ソフトは、金融機関からのデータ自動取得が最大のウリですが、この恩恵を最大限受けるには、1日でも早くご利用開始いただくことをおすすめしています。
なぜかと言いますと、例えばクレジットカードからデータを自動取得する場合、カード会社によっては過去数ヶ月分しかデータを取得できない場合があるんです。
確定申告では当然1年分の会計報告が必要ですので、申告シーズンから会計ソフトの利用を始めてしまうと、1年分の会計データを自動取得できない場合も出てきます。(中略)
ですので、まずは一日も早くアカウント登録(無料)いただき、データ自動取得設定だけでもしていただくことをおすすめしています。
このMFクラウドは「とりあえずデータだけでも無料で取得保存させておくことができる」という点が最大の強みだと思います。
無料利用を開始するならこちら。
公式 MFクラウド確定申告
データ取得だけでもしておいた方が良いという例はこちら。
MFクラウド登録させていただきました~(*´∀`)♪
でも開始残高の設定でイミフーってなって、今夜はここで一回やめます笑
世の中って色々知らないことやわからないことがたくさんあるんだなーって実感しました★
また後でこちらに読みに来ますね~
今夜は皆既月食がキレイに見えました。
いつもありがとうございます。おやすみなさーい!!