下書き用エディターの「チラシの裏」を作成したので紹介です。
すぐにダウンロードしたい場合や、アップデートの場合は以下のリンクからダウンロードボタンまで跳んでください。
目次
パソコンでテキストを扱う時の不満点
SNSやフォーラム・掲示板等に書き込もうと文章を書いて投稿したのに
何だかわからないけどエラーが出て書いた文章が全部ぶっとんだ…
という経験がある方はおられないでしょうか。
このような書き込みで長文をぶっとばした暁には、しばし呆然とし精神にちょっとしたダメージを負います。もちろんもう一度書けばよいのですが、同じ長文を二度書く面倒くささよ…。
僕もCocoonサイトでフォーラムをやっていて14,000近い書き込みをしているので、書いた文章がパァなんてことが何度かあります。
こういう場合、一度Windowsのメモ帳などのエディターに書き込んでからコピペすれば元の文章を失う危険を回避できます。
ただ、こういった一般的なエディター類は使い終わって閉じるときに、いちいち保存ダイアログが出てくるのがちょっと面倒。
使い捨ての文章なので「保存しない」を押せばよいのですが、毎度毎度使っているとこの「ワンクリック」が結構わずらわしかったり。
長文を書いていて、一旦保存して翌日開きたい時は、名前を付けて保存して、翌日そのファイルを選んで開くというのもちょっと面倒。
使い捨ての文章なんだから、そこまで書いた文を大事に扱わなくて良いんです。
「閉じる」ボタンを押せば内容が保存され、アプリを起動すれば前回書いていた内容が読み込まれる低機能エディターがあればいいのに…
というようなことで、余計な機能は一切存在しない使い捨て文章用(下書き用)のエディター「チラシの裏」を作成しました。
チラシの裏とは
チラシの裏は、フォーラムや掲示板、コメント、Twitterなどを書き込む前に、下書きをするためのニッチ用途なエディターです。
使用目的はほんとそれだけの、超低機能エディターです。
僕の場合、他にメモを書いたり、Twitterに連投する前にあらかじめ全部文章を書いておくためのエディターとして使用しています。
チラシの裏エディターを使用する利点
「そんな低機能なエディターを使用する意味はあるのか?」という方もおられると思うので、自分が感じる「チラシの裏エディター」を使う利点を以下に挙げたいと思います。
アプリの起動・終了が早い
一般的なエディターだと使い捨て(下書き)文章を書いてフォーラム等に貼り付けた後は、もう必要ないのでエディターを即座に閉じたいです。
けれど前述したように、以下のようなダイアログが出て来て、そのはやる心の邪魔をします。
使い捨て用の文章なんだから、文章使用した後は即座にアプリを閉じたいんです。
例えば「実際の紙のチラシの裏」にメモを書いたとき、用が済んだらっポイッとごみ箱に捨てたいんです。けれどごみ箱に捨てようとしたらなんか母親から「そのメモを捨てていいんか?」と毎回聞かれるような感覚。そんなのいらんのですぐポイしたいんです。
ということで「チラシの裏エディター」の場合は、閉じるボタンを押せばワンクリックで即終了してくれます。
余計なダイアログは出ません。いらんウィンドウはすぐポイできます。
アプリを閉じると保存・開くと前回書いた文章を読み込み
使い捨て文章とはいえ、「閉じる」ボタンで即終了してくれさえすれば良いので、文章は一応保存されます。
アプリを開きなおせば、以前書いた文章が読み込まれます。
使い捨て文章なので、保存する必要もないのですけど、後から「あの文章再利用したかったな」となることが稀にあるので、一応保存はします。
新しい文章は継ぎ足し継ぎ足し書いていく
左上のツールボタン押せば、以下のように新しい文章を書くスペースが出てきます。
その空いたスペースに次の書き捨てようの文書を書いていきます。
新たに書いた文章は、選択してフォーラム等にコピペする、といった使い方をします。
こんな感じで、文章を書いては投稿、書いては投稿、を手軽に繰り返せます。
アプリサイズを小さくして資料を見ながら文章を書く
例えば、画面の狭いノートパソコンなどで資料画像を開きながら文章を書くとします。画像を開くと結構画面一杯。
こういったケースで「画像を見ながら文章書きたい」なんてときにサイズを手軽に変更できる「チラシの裏」で書くと結構便利です。
資料の参考にしない部分にアプリを配置して、資料を見ながら書くことができます。
もちろんブラウザなのでニュース記事を見ながら、空いている場所(広告の場所等)にアプリをおいて文章の下書きをすることもできます。
もちろん、一般的なエディターでもアプリのサイズ変更はできます。
けれどガチで利用しているエディターほど「作業しやすい最適サイズ」というのがあって「一度サイズを変更してしまうと最適サイズに戻すのが面倒」なんてこともあるのではないでしょうか。
使い捨て文章用の「チラシの裏」だからこそアプリサイズなんてのも気にせず、さくさくサイズ変更して資料を見ながら文章を書くことができます。
クリックで即操作できるように使用しそうなツールボタンを設置
マウスで文書を選択後、その操作の延長上で即そのままクリックでコピー等ができるように、よく利用する機能はツールボタン化してあります。
コピーなどは Ctrl + C のショートカット操作で行なっても良いのですが、文章をマウスで選択した後だとそのままコピーをポチっと押せた方が早いかなと。
もちろん、各種よく使用する操作にはショートカットキーが割り当てられているので、キーボードでも操作できます。
気になるキーワードは即座にGoogle検索
例えば、以下などのエラーダイアログが出た時、
Ctrl + C ショートカットを押すことで内容をクリップボードにコピーできます。
コピーしたクリップ情報を「チラシの裏」に貼り付けて、エラーメッセージ等のキーワードを即座にGoogle検索できるようになっています。
既定のブラウザが開かれて、検索結果が表示されます。
一応、フォントサイズだけ変更できるようにしておいた
昨今、モニターの高解像度化もあって、画面が大きいモニターは本当に大きいです。
反面、小さな画面のモニターとかもあって格差が激しいです。
そんな中、フォントサイズが一定だと「大きな画面で使うとフォントが小さい…」とか「小さな画面で使うとフォントが大きすぎる…」なんてことが起こるかと思います。
なのでチラシの裏は、低機能エディターではありますが、最低限フォントサイズだけは変更できるようにしておきました。
ダークモードにも対応
Windowsのダークモードにも対応しています。
音声入力用のエディターとしても使いやすい
僕は文章を作成する場合、95%は音声入力で書いています。
このチラシの裏エディターは、その音声入力用として利用するために作りました。
僕が普段使用している音声入力ソフトはSokki Voiceなので、このソフトを使うためのエディターとして作った感じです。
Sokki Voiceについて以前書いた記事はこちら。
Sokki Voiceには「再変換」コマンドがあり、一度入力した文章を再変換する音声コマンドも利用できます。
実は、チラシの裏エディターは以前作ったものもあるのですが、ATOKで再変換できなかったために改めて作り直しました。
IMEの再変換は、可能なエディター(例:Windowsメモ帳等)と不可能なエディター(例:VS Code等)があるので、テキストの再変換をしたい場合に利用しても良いかもしれません。
チラシの裏エディターの難点
チラシの裏は、利用者によっては全く必要のないエディターです。
そういったことも踏まえての難点はこちら。
書き捨て(下書き)でエディターを使用しない人には不要
誰もが普段フォーラムに書き込んだり、掲示板に書き込んだりするわけではないので、文章を書き捨てすることがない人には、こんなエディターを使う意味はないと思います。
文章を個別ファイルに分けて保存できない
書いた文章をしっかりと名前をつけて個別ファイルで管理したい場合には、全く向いていないエディターです。
チラシの裏は文章を一つのテキストファイル上で保存・読み込みするだけです。
windows 11のMicrosoft IME使用で不具合が出る場合も(対応方法あり)
環境によってはWindows 11で[半角/全角]キーを押すと「チラシの裏」がクラッシュするという不具合が出る可能性があります。
他のアプリになりますが全く同じ症状の例がこちら。
こちらは、どうもMicrosoft IMEの不具合のようです。これについてはMicrosoftの対応待ち。
Microsoft IMEの不具合の対応方法もあります。
タスクにあるMicrosoft IMEアイコンを右クリックして「設定」を選択し「全般」を選択してください。
「互換性」という項目があるので「以前のバージョンのMicrosoft IMEを使う」を有効にしてください。
これでMicrosoft IMEの不具合は起きなくなるかと思います。
ダウンロード
ダウンロードの前に利用規約をご確認ください。利用規約に同意できる方のみダウンロードしてご利用ください。
ファイルのダウンロードはこちら。
不具合等ありましたらコメントにて書き込んでいただけると幸いです。
動作環境
Windows(Windows 10、Windows 11で動作確認)
ソースコード
Embarcadero社の無料Delphiで作ったソースコードはこちら。
急に必要になって突貫で作ったので、コンポーネントの名前などはしっかりと命名していません。もしよろしければ誰かもっと良いのを作ってください。
開発支援
チラシの裏は個人・法人に関わらず完全無料で利用できますが、開発支援は大歓迎です。
更新履歴
v2.0.3
- リリース
v2.0.4
- 64 bit版に変更
v2.0.5
- 二重起動防止
v2.0.6
- 元に戻すボタンの追加
v2.0.7
- フォームを常にトップにするボタンの追加
v2.0.8
- フォームのトップ状態の保存
v2.0.9
- フォームを常にトップ表示にした際にバージョン情報を表示するとアプリが操作できなくなる不具合修正
v2.0.10(2022/10/29)
- チラシの裏を開いたままWindowsを終了させても文章や設定が保存されるように修正
v2.1.11(2022/10/31)
- ダークモード対応
v2.1.12(2022/11/6)
- 選択テキストをGoogleで検索できる機能追加
v2.1.13(2022/11/7)
- Google検索ボタン追加
- メインフォーム最小サイズ指定
v2.1.14(2022/11/19)
- ブラウザやWord等からエディタ部分に貼り付けを行った場合、書式ごと貼り付けずプレーンテキストで貼り付けが行われるように修正
v2.1.15(2022/11/26)
- Windows 11 22H2 Microsoft IMEの不具合で〔半角/全角〕キーを押すとアプリケーションがクラッシュするのを回避
こちらのWindows 11 Microsoft IME不具合問題に対処。
Delphi開発環境のアナウンス。
v2.1.16(2023/5/3)
- 全テキストをクリアボタンの操作もアンドゥ対象に変更
寝る前にPCをシャットダウンしたのに、エディタの保存ダイアログが邪魔して起動したままだったパターンに困っていたので早速つかってみます。
ありがとうございます。