また不正確な引用をしているいる人がいるようですが

→はてなブックマーク - 愛・蔵太の少し調べて書く日記:今のブームは「マスコミの報道検証」じゃなくて「ネットの情報検証」らしいですが。あと本田宗一郎さんの韓国に関する発言など

2006年06月12日 apesnotmonkeys “「情報は正確に伝わったのか」などは、言及をするまでもなく「誰が伝えたか」で自明のことです”と主張してた人間が、いまになってなにをカッコつけてるんだか。

うわー、ネガティヴ・コメント万歳。
ぼくが言ったのは、正確にはこのようなことですね。
→ものすごく興奮して大漁の文章をアップロードしているいる人がいるみたいですが

と返答していたはずである。つまり、誰がSWCやテニー氏に情報提供したのか? を記事にしたのは、その背後に“笹記事が誤読(誤訳)されている可能性がある”という問題意識があったからだ、と釈明しているわけである。もしこれがあなたの真意であったというのなら、「誰が情報を伝えたのか」と同時に「情報は正確に伝わったのか」を問題にしてしかるべきではないだろうか?

私が問題にしているのは、「情報は正確に伝わったのか」ではなくて「情報が正確に伝えられているかわからないうちに『抗議』などしている人」なんですが。

笹論文を読むことは不可欠ではないのだろうか?

apesnotmonkeysさんほどには私の場合は不可欠ではないのです。

もしあなたが、「1月16日の時点では私には笹論文を読む必要性はなかった」とおっしゃるなら、要するにあなたにとって問題だったのは「誰が情報を伝えたか」であって、「情報は正確に伝わったのか」ではなかった(少なくとも二の次の問題だった)と言うことになるだろう。どちらだったのか、はっきりしていただきたい。

「情報は正確に伝わったのか」などは、言及をするまでもなく「誰が伝えたか」で自明のことです。「当人(元テキストを書いた人間)に対して接点を持たない第三者」により、当人に確認を取らないまま伝えた情報が「正確」なわけがありません(これについては「いや、接点はあった、笹幸恵氏にPOWの人間は確認を取っている、という情報を、apesnotmonkeysさんのほうがお持ちのようなら、訂正したいと思いますが)。私が言っているのは「どの程度まで正確に伝わったのか」ではないのですよ。その「情報」に基づき抗議している人間(テニー氏)には問題があるように私は判断しました。要するに、テニー氏およびその周辺の「メディア・リテラシー」の問題になります。さらにはその「抗議」に対して無批判で(私にはそう思えました)新聞の記事を掲載する新聞側にも、若干の思想的バイアス(旧日本軍に対するもの)も感じました。例によって、思想的バイアスはそれがいい・悪いの問題ではありませんが、単純に「日本語が読めないテニー氏は、その情報を○○氏によって入手した(可能性が高い)」と、新聞が書かなかったことを私が書いただけのことです。
前にも言ったと思いますが、その場合に必要なのは「どの程度『抗議をする側』が事実の確認をしたのか」ということで、私がテニー氏のような立場で、たとえばイランの雑誌の中に私に対する悪口が書かれた記事がある、という情報を、ペルシア語にくわしいかたから入手したとしても、取る行動は「抗議」ではなく「事実の確認」です。何しろペルシア語は全然読めないのですから、元テキストを書いた人に「このようなことを伝聞情報として聞いたのですが、私にもわかるような言語(英語)で、あなたの言っていることを私に伝えてください」というのが最初の行動でしょう。いきなり出版社や雑誌の編集部に「抗議文」を送りつけたり、インターネットに公開したりしたら、それはあまりにもすごい人すぎます(これについても、「いきなり」ではなかった、その前に別の行動をしていたが文藝春秋には無視された、というような情報を、apesnotmonkeysさんのほうがお持ちのようなら、訂正したいと思います)。
もう少しレベルを一般的なものにすると、コミケの同人誌における女王様が、「○○さん(別の女王様)ってあなたの悪口、こんなこと言ってるみたいよ」と、取り巻きから告げ口されたとしても、長年女王様をやっている人だったら、そんなことで○○さんを敵視したりするようなことはありません。その段階で自分の同人誌に「何か私について××って言っている人がいるみたいですが、何だかなぁ、と思いました」と書いてしまうぐらいのダメさ加減を、テニー氏には感じてしまったのですね(すみません、あまり一般的な例にならなかったかも)。

もう一度繰り返すと、
「当人(元テキストを書いた人間)に対して接点を持たない第三者」により、当人に確認を取らないまま伝えた情報が「正確」なわけがありません。
こちらを太字にしてみました。
もっと分かりやすくしてみると、
「本田宗一郎さんに対して接点を持っている関係者(邱永漢さん)」により「本田宗一郎さんに確認を取らないまま伝わっている情報が「正確」かどうかはわかりません(私的には、疑問です)。
前者は「正確なわけがない」、後者は「疑問である」ということは、言及するまでもなく自明のことです。
とりあえず笹論文(というほど立派なものではないですね。笹さんのレポート)に関しては読んで何かを言ってみたので(調べなければならないことがまだまだあるのが情けないところですが)。
で、apesnotmonkeysさんは笹幸恵さんとPOWの人との間に、何か接点があった、というような事実でも見つかりましたか。
最近の翻訳書は、不明な部分がある場合は、著者と直接的・間接的に接触して確認を取る、というのが普通のようですが(何冊かの本のあとがきに目を通してみた限りでは)。
 
まぁ「カッコつけてる」というのは、「(今回のテキストに関しては、ぼくに対して)シブシブながら同意」の婉曲表現と、好意的に解釈してみます。間違った情報が流布されることに関しての懸念は、ぼくの場合は右だろうと左だろうと(笹幸恵さんのテキストであろうと福島瑞穂さんが言ったとされていることであろうと)関係ありません。
 
これは以下のテキストに続きます。
→http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060616#p1
 
あちらの人は「引用するポイントが間違っている場合は、それは不正確な引用とは言わない」と思っている様子。