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ウェブサイトはラノベの売り上げに影響をもたらすか?

そういえば、最近になってネットで爆発的にヒット、話題になったライトノベルって結構ありましたよね。ニュースサイトにその話題が駆け巡った翌週にはアキバ壊滅とか。この現象が結構気になってます。

今年から読み始めたラノベ初心者が振り返る最近のラノベ - GilCrowsのペネトレイト・トーク

という現象の話。


見出しに「ラノベサイト」ではなく「ウェブサイト」を使ったのは、ラノベサイト以外のサイト(要するにオタク向けニュースサイト)の影響について考えたいと思ったから。そういう意味では、『ラノベサイトは無視されているのか?』とかのほうが、釣り餌見出しとしては正しいかもしれない。


さて、id:GilCrowsさんは『生徒会』『AURA』『俺妹』の三作品を挙げて「ネットで爆発的にヒットしたライトノベル」としている。注目してほしいのは、これが「ラノベサイトで爆発的にヒットした」ではないということだ。


『AURA』、というか田中ロミオ作品は、作者が人気エロゲライターということで、ラノベ読みよりもエロゲーマーの方が盛り上がっているような感じだった*1。『俺の妹がそんなに可愛いわけがない』も、個人ニュースサイトが取り上げたために話題となった。どちらもラノベサイトを介在せずに広まった作品だと言える。


また、中身の奇異さに注目が集まったけれど作品自体の評価は決して絶賛オンリーというわけではなかった『生徒会の一存』がネット爆発の一つに挙げられている一方で、ラノベサイト界隈で絶賛されまくって2008年上半期ラノベサイト杯のド本命と目されていた『とある飛空士の追憶』については「上記三作のような派手な騒ぎにはならなかったけど」と書かれているのも興味深い。ラノサイ杯など所詮はコップの中の嵐に過ぎぬのだよ…って感じ。


まあ、ラノベサイトなんて、基本的にはラノベオタクがラノベオタクに向けて書いているものなので、影響があるにしてもラノベオタクにしか及ばないだろう。間接的に売り上げに貢献することはあるけれど、「ラノベサイトにその話題が駆け巡った翌週にはアキバ壊滅」なんてことは起こりようがない。*2。


id:GilCrowsさんのような「普段は他のもの見てるけど最近ラノベも嗜むようになりました」というハイブリッドオタクが、オタク向けニュースサイトをよく見ているのは当然だし、ラノベサイトをこれまで見ていなかったのもまた当然だろう。今後、ラノベ市場がさらに拡大して新人ラノベ読みが増えれば、ますますラノベサイトは無視されるようになるのでは?


といったところで、誰か『ラノベサイトはぜんぜん無視されてないよ!』or『たしかにラノベサイトは眼中にないね!』という記事を書いてください! よろしくお願いします!

*1:桜庭一樹や有川浩の越境をネタにラノベサイトが盛り上がっていたのに似てる?

*2:関連:[http://d.hatena.ne.jp/kim-peace/20070607/p2:title]