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イギリスの赤い電話ボックスの墓場。再び蘇らせ販売する試み

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(著) (編集)

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image credit:Kiosk Korner – Save The Red Phone Box/Facebook

 日本でもかつてはいたるところに公衆電話ボックスがあったが、携帯電話が普及しはじめると、その数は激減していった。それはイギリスも同様だ。

 イギリスの赤い電話ボックスは、20年ほど前には10万台近く設置されていたが、現在では約2万台となっている。

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 ケント州サリー鉄道線路の隣には、ひっそりと佇む「赤い電話ボックスの墓場」がある。現在、この墓場から電話ボックスを蘇らせ、新品同様にし、販売する試みが行われているという。

イギリスの象徴だった「赤い電話ボックス」の墓場

 赤い電話ボックスは、イギリスでは赤いダブルデッカー(2階建てバス)と同様、かつてはイギリス文化を象徴とする街の光景の一部だった。

 しかし今では、スマホの普及によって利用者も減り、その姿は街から消えつつある。

 多くの電話ボックスが放置されて数十年が経過した後、地元の修復会社がサリー州マースタムに国内最大の「電話ボックス墓地」を設置した。

 そこには、これまで使用された古い電話ボックスがひっそりと佇んでいる。

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墓場から電話ボックスを復元する取り組み

 Unicorn Restorationsは、錆び付いたこれらの象徴的な赤い電話ボックスを、復元する取り組みを行っている。

 スタッフは、墓場にある電話ボックスの古くサビた部分を、最長30時間かけて剥ぎ取り、かつて中央郵便局が規定していた同じ色合いの赤で再塗装し、新しいガラスを入れて新品同様の外観に完成させている。

 復元した電話ボックスは、4000ポンド(約69万円)弱から20000ポンド(約3400万円)までのさまざまな価格で販売されるが、古いデザインの価格は、より値段が高くなるという。

Iconic Red Phoneboxes Wait To Be Refurbished In ‘Telephone Graveyard’

 その代表的な古典的モデルは、K2、K6、K8といった3つのデザインだ。

 K6 は、1935 年にジョージ 5世の戴冠式のシルバー・ジュビリーを記念して、ジャイルズ・ギルバート・スコット卿によって設計されたもので、主に“赤い電話”ボックスとして認識されたものだ。

 K6のデザインは、イギリス全土に 60000台も設置されたことから、多くの人が典型的な赤い電話ボックスとみなしているものを代表するようになったそうだ。

 K2 は、1926 年に作成されたオリジナルの電話ボックスのデザインだが、K8は1968 年に導入され、より未来的なデザインで 60年代の気分に合わせて根本的に変更された。

 K8は、最後に生産された赤い電話ボックスで、現在見かけることがあっても、そのほとんどが稼働していない。

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pixabay

復元した赤い電話ボックスは生まれ変わって海外へも

 赤い電話ボックスはイギリス全土に設置されたが、なかでもロンドンでは、トラファルガー広場やピカデリーサーカス、ロンドン塔など、中心部の有名な観光地のランドマークとしても、長年にわたり多くの人の目に触れ、利用されてきた。

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 現代では、こうしたランドマークの必要性はなくなってしまったが、墓場から復活し、再び赤い電話ボックスを目にすることは、イギリス人にとってうれしいことかもしれない。

 2016年のデイリー・メール紙とのインタビューで、写真家のニコラス・リッターさんは、2012年にアシスタントとして働き始めたばかりの頃に、この墓場を訪れた時の様子を語った。

電話の墓場を訪れたことは、私にとって素晴らしい経験でした。

電話ボックスはイギリス文化の非常にユニークな象徴なので、この国の歴史を遡る旅のように感じました。

 鮮やかな明るい赤の箱は、かつてたくさんのイギリス人に愛されてきた。

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 1980年代になるまでには、10万台近くの電話ボックスがイギリス全土に点在していた。

 悲しいことに、その数はその後すぐに減り始め、現在残っているのはわず2万台程度だと報告されている。

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pixabay

 しかし、イギリス人が依然として昔ながらの赤い電話ボックスに大きな愛着を持っているのは明らかだ。

 復元された電話ボックスは、本来の意図された用途ではないが、シャワーブースや水槽タンクとして利用したいと、オーストラリアやブラジルなど世界中から注文があるということだ。

References:Incredible ‘graveyard’ of British red phone boxes tucked away next to Surrey railway line/ written by Scarlet / edited by parumo

本記事は、海外の記事を参考に、日本の読者向けに重要な情報を翻訳・再構成しています。

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この記事へのコメント 25件

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  1. 日本では絶滅してるかのようで実はしっかりあるよね。
    近所に2箇所設置されてるし、稀に誰か使ってるのを見る。

    あれは今でもテレフォンカードと小銭なのか?

  2. 歳がバレちゃうけど…
    昔のトシちゃんと聖子ちゃんの出演していた
    グリコのCMで赤い電話BOXが印象的だったの覚えてる懐かしい。

  3. 紛らわしいから再利用はやめた方がいいと思うけどな
    非常時に困る

  4. 何に使うんだろう・・・試着室かな?
    試着室にするには高いな、と思った
    シャワーブースや水槽ね
    電話ボックスに金魚入れてアートにしてたけど、パクリとか言われて話題になってたね
    スーパーマンやスッパマンの変身場所にどうぞ

  5. 関東某県に住んでるとき、いつも使ってた電話ボックスが、ある日突然傾いてて、仕方なくそのまま使ったけど、その後使用禁止になってた

  6. 同じく関東某県。交差点の角にあった電話ボックスが車に突っ込まれたのか、
    ぐったりしてて、しばらく放置されてたけど撤去されちゃった。
    場所柄、昔は交通事故の通報に使われたこともあったんだろうな、
    とうとう自分が被害者に。

    1. >>17
      Get Smartのオープニングのやつは赤じゃなかったけど赤もいいね。

  7. あつまれどうぶつの森の島がこんな感じになってる事を思い出した…
    英国の電話ボックス、インテリアとしてほしいw

  8. 防音性はありそうだしつべの生配信ブースとかに再利用できんかな?
    屋内に置くのは厳しそうだけど電源はあるだろうからPCやカメラの設置はできそうだし
    場所バレが怖ければ窓の部分にクロマキーカラー貼って好きな背景にすればいい

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