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第二次世界大戦時代の軍用犬とガスマスクの歴史

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 ガスマスクは、第一次世界大戦で化学兵器が大規模に使用されたことに対する防御手段として軍が採用し、徐々に民間人にも浸透していった。そして犬も、こうした呼吸装置を取り付けられ、人間と共に戦地へと赴いていった。

 これらモノクロの写真は、各国軍の多くの犬がさまざまな状況で、ガスマスクを着けて戦争を戦っていたことを示している。戦争の歴史の中で、犬はずっと兵士の大切な仲間だった。彼らの安全のために特別にガスマスクが作られたのも不思議ではない。第二次大戦中、犬たちにはさまざまな任務があった。

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第二次大戦中、毒ガスを避けるため、ガスマスクを装着した犬

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塹壕の中でドイツ人歩兵と共に、ガスマスクを装着している二匹の犬
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マスクを装着して、戦闘準備を整えたシェパード
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兵士と一緒に偵察にあたるシェパード
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様々な犬用のガスマスクが開発されていった

 ナチスは、戦いに勝つのに役立てようと、しゃべり、読み書きができるよう犬を訓練しようとしていた。ドイツ人は犬を人間と同じように知性のある生き物とみなしていて、優れたしゃべる犬の軍隊を作ろうとしていた。犬がSSの将校たちやヒトラーとコミュミケートできるよう、会話を教える特殊な犬の学校まで設立した。

 調査によると、犬は、前足をたたいて合図して意思を疎通させるよう訓練されたという。ある犬は、アドルフ・ヒトラーは誰かと問われると、“Mein Fuhrer(私の総統)”という言葉を発したと言われている。

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特殊なガスマスクを着用している3匹のエアデールテリア
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ふたりのイギリス兵と偵察に出ようとしているシェパード
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1938年、イギリスのCHゴーントは、小型犬に彼の特許を取得したガスを通さないペットシェルターのテスト実験を行っている。

 1939年9月に戦争が始まった時、ロンドンでは、4日間で40万匹以上の犬や猫が死んだという。これは第二次大戦中に、イギリス全土で亡くなった市民の数の6倍以上だ。学者たちは、これを「第二次世界大戦におけるイギリスの犬猫の大虐殺」と呼んだ。ほとんど知る人もいない、第二次大戦の歴史の忘れ去られた瞬間なのだ。

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第二次大戦中、いかに犬たちが貴重な存在だったかがわかる
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第二次大戦中、人間の一番の友は兵士にとって、極めて重要な助手であることが証明された

 フランクリン・D・ルーズベルト、ジョージ・パットン将軍、ドワイト・アイゼンハワーのペットとの友情は、キャサリーン・キンソルヴィングの本の中でもわかる。

 この『戦時中の犬たち(Dogs of War)』には、指導者たちが毛皮を着た友からもらった強さが描かれている。有名人たちも、激動の時に平常心と喜びを求めてペットに頼り、戦いですさんだ心を理解してくれる彼らから癒されるのだ。

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ゴムチューブのついたガスマスク
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米軍が使用していた犬用ガスマスク
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via:dailymail

原文翻訳:konohazuku

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この記事へのコメント、28件

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  1. 人間の勝手な戦争などの争いにも従ってくれる犬に、何も配慮が無かったって訳じゃなかったのね。
    流石、長年人間と付き合っている生き物なだけありますな。

  2. 不平不満を言わず、忠実で、低賃金で働く優秀な戦士だ
    そいつらがガスマスク程度の装備を追加するだけで、
    危険地帯に赴いてくれるなら、喜んで支給するさw

  3. 「しゃべり」「読み」はまあいいとしても「書き」はどうなんだろう…

  4. ガスマスク犬いいな
    どんな時でも人間と共にあるって感じがする

  5. 正直なところ
    犬の最大の武器は嗅覚だよな。
    マスクつけてたら意味ないんじゃ?

  6. 日本も軍経験者の後期高齢者は馬や犬が好きだよな
    実際新兵のころに世話をするから愛着が出るらしいし、うちのおじいさんも全然知らない人の犬が寄ってきても耳の後ろワシャワシャやって舐められても嬉しそうだった

  7. こんなの付けられてもビシッっとしてるとこがすごい!
    うちのワンだと嫌だといっての取れるまでたうち回るょ
    賢いなぁ*^^*

  8. 第二次大戦の欧米で戦争に使われた犬って、飼い主が自発的に貢納したんだよね
    国のためなら自発的にペットを供出したってのがおそろしい

    1. >>15
      欧米だけじゃありませんよ。「家畜献納運動」を調べてみて下さい。
      日本が一番組織的にこの種の運動を行ったんじゃないかと思います。
      献納された犬の用途の相当数は「働く軍用犬」でなく「毛皮の材料」です。
      犬猫の毛皮を使った防寒服は他国では殆ど見られません。
      当時の日本は欧米列強に比べて工業だけでなく畜産も弱かったですから、
      防寒被服の毛皮の供給を献納の犬猫にまで頼る状況に追い込まれていました。
      教師が生徒を、親が子を差し出す世の中で、
      犬猫ぐらいは当然差し出すでしょう。
      そこに肯定的な感情だけがあった訳ではありませんが。
      本当に恐ろしいのはそういう事の方です。

  9. *13
    知らない人の犬が寄ってきたところで
    おぉなにしてるんだぁ~って声かけわしゃわしゃするのは人として普通の行為

  10. 銃弾飛び交う事件現場に真っ先に犬を突撃させたり、それ用に訓練させたり。
    年間何匹の警察犬が亡くなってるか。
    犬の命はそんなに軽いもんじゃない。死んだら英雄扱い。冗談じゃない。
    お前らでやれ。
    賢いとかすごいとかかっこいいとか。ありえない。。。

    1. ※18
      じゃあ警察がどんな怠慢な捜査してもお前には批判する資格はないな。
      代案も出さずに最善の事件解決方法を否定するんだから。
      人間が国を守るために戦うのと同じように犬も主のために戦う。何もおかしなことは無いと思うね。人間に都合に巻き込むなっつーならペットにすらするなって話だわ。

  11. こういう動物達も、人間同士の争いの犠牲になったんだよなぁ
    安らかに眠って下さい。合掌

    1. >>20
      一般的にに軍用犬の仕事は噛み付く事じゃありません。
      一部では殺人用に訓練・投入された例もありますが、
      少数の例外を除く大半は警戒・捜索・連絡が仕事です。
      毒ガス攻撃の最中には人間だって突撃する訳じゃありません。
      攻撃側は効果が消えるまで待ってから弱体化した敵陣を攻め、
      防衛側は避難するかじっと耐えて反撃に備えるのが定石です。
      人間が生き残っても犬や馬が死んでいたら戦力が落ちます。
      軍用犬や軍用馬の戦闘準備とは生き残る事です。

  12. 犬は銃を撃ったり武器を使ったりはできないけどそれ以外の身体能力は人間より遥かに上だからなぁ。
    命令に忠実で文句も言わない優秀な兵士だ

  13. 犬は忠誠心が強い生き物だからね。
    賢くて裏切らないとなれば人間以上に信頼されていたのも分からなくはない。

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