コンテンツにスキップ

2000年の相撲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2000年の相撲(2000ねんのすもう)は、2000年の相撲関係のできごとについて述べる。

アマチュア相撲

[編集]
  • 4月、名古屋大学相撲部創部(前身の名古屋帝国大学相撲部の再建となる)。

大相撲

[編集]

できごと

[編集]
  • 1月、14日に年寄大鳴戸(元前頭4枚目吉の谷)死去、50歳。1月場所後の番付編成会議で貴ノ浪の大関復帰を決定。役員改選が行われ、理事、監事共に選挙になった。理事長時津風が2選、新理事に若藤若松、新監事に八角
  • 3月、3月場所限りで若乃花引退、年寄藤島襲名。場所後の番付編成会議で武双山の大関昇進決定。
  • 4月、元前頭筆頭巌雄引退、準年寄巌雄承認。30日、横綱審議委員会の稽古総見が国技館の本土俵で行われた。初めて一般公開され、約4500人が来場した。
  • 5月、力士会から有珠山火山活動災害義援金を日本赤十字社を通じて寄付した。5月場所千秋楽、優勝した魁皇森喜朗首相が内閣総理大臣杯を手渡した。場所後の番付編成会議で雅山の大関昇進決定。
  • 6月、大鵬親方が国技館で還暦土俵入り
  • 7月、式守勘太夫が30代式守伊之助に昇格。場所後の番付編成会議で魁皇の大関昇進決定。
  • 8月、元前頭北勝鬨引退、年寄勝ノ浦襲名。
  • 9月、元関脇琴錦引退、準年寄琴錦承認。元関脇水戸泉引退、年寄錦戸襲名。9月場所後の番付編成会議で武双山が大関復帰。木村容堂が31代式守伊之助に昇格。
  • 10月、秋巡業で横綱、大関らが握手会などの入場者サービスを行うようになった。
  • 12月、決まり手を70手から82手に増やし、勝負結果も3つ増えて5に。

本場所

[編集]

一月場所(初場所)

[編集]

両国国技館東京都)を会場に、初日の1月9日(日)から千秋楽の1月23日(日)までの15日間開催された。

タイトル 人物(所属部屋 出身地) - 成績
幕内最高優勝 武双山正士武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 13勝2敗
三賞 殊勲賞 武双山正士(武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 13勝2敗(6場所ぶり5回目)
雅山哲士(武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 12勝3敗(初受賞)
敢闘賞 隆乃若勇紀鳴戸部屋 長崎県北松浦郡生月町出身) - 10勝5敗(初受賞)
旭天鵬勝大島部屋 モンゴルの旗 モンゴル・ナライハ出身) - 11勝4敗(初受賞)
技能賞 武双山正士(武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 13勝2敗(23場所ぶり3回目)
十両優勝 小城錦康年出羽海部屋 千葉県市川市出身) - 13勝2敗

三月場所(春場所、大阪場所)

[編集]

大阪府立体育会館大阪市)を会場に、初日の3月12日(日)から千秋楽の3月26日(日)までの15日間開催された。

タイトル 人物(所属部屋 出身地) - 成績
幕内最高優勝 貴闘力忠茂二子山部屋 兵庫県神戸市兵庫区出身) - 13勝2敗(初優勝)
三賞 殊勲賞 貴闘力忠茂(二子山部屋 兵庫県神戸市兵庫区出身) - 13勝2敗(16場所ぶり3回目)
敢闘賞 雅山哲士(武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 11勝4敗(6場所ぶり2回目)
貴闘力忠茂(二子山部屋 兵庫県神戸市兵庫区出身) - 13勝2敗(21場所ぶり10回目)
技能賞 武双山正士(武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 12勝3敗(2場所連続4回目)
十両優勝 栃乃花仁春日野部屋 岩手県九戸郡山形村出身) - 13勝2敗 ※優勝決定戦勝利

五月場所(夏場所)

[編集]

両国国技館(東京都)を会場に、初日の5月7日(日)から千秋楽の5月21日(日)までの15日間開催された。

タイトル 人物(所属部屋 出身地) - 成績
幕内最高優勝 魁皇博之友綱部屋 福岡県直方市出身) - 14勝1敗(初優勝)
三賞 殊勲賞 魁皇博之(友綱部屋 福岡県直方市出身) - 14勝1敗(13場所ぶり9回目)
敢闘賞 雅山哲士(武蔵川部屋 茨城県水戸市出身) - 11勝4敗(2場所ぶり3回目)
魁皇博之(友綱部屋 福岡県直方市出身) - 14勝1敗(3場所ぶり5回目)
栃乃花仁(春日野部屋 岩手県九戸郡山形村出身) - 12勝3敗(初受賞)
技能賞 栃乃花仁(春日野部屋 岩手県九戸郡山形村出身) - 12勝3敗(初受賞)
十両優勝 若の里忍(鳴戸部屋 青森県弘前市出身) - 12勝3敗

七月場所(名古屋場所)

[編集]

愛知県体育館名古屋市)を会場に、初日の7月9日(日)から千秋楽の7月23日(日)までの15日間開催された。

タイトル 人物(所属部屋 出身地) - 成績
幕内最高優勝 曙太郎東関部屋 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島出身) - 13勝2敗(19場所ぶり10回目)
三賞 殊勲賞 魁皇博之(友綱部屋 福岡県直方市出身) - 11勝4敗(2場所連続10回目)
敢闘賞 高見盛精彦(東関部屋 青森県北津軽郡板柳町出身) - 10勝5敗(初受賞)
安美錦竜児安治川部屋 青森県西津軽郡深浦町出身) - 10勝5敗(初受賞)
技能賞 栃東大裕玉ノ井部屋 東京都足立区出身) - 12勝3敗(4場所ぶり5回目)
十両優勝 若の里忍(鳴戸部屋 青森県弘前市出身) - 13勝2敗

九月場所(秋場所)

[編集]

両国国技館(東京都)を会場に、初日の9月3日(日)から千秋楽の9月17日(日)までの15日間開催された。

タイトル 人物(所属部屋 出身地) - 成績
幕内最高優勝 武蔵丸光洋(武蔵川部屋 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島出身) - 14勝1敗(5場所ぶり8回目)
三賞 殊勲賞 該当者なし
敢闘賞 若の里忍(鳴戸部屋 青森県弘前市出身) - 11勝4敗(14場所ぶり2回目)
技能賞 追風海直飛人追手風部屋 青森県北津軽郡板柳町出身) - 9勝6敗(初受賞)
栃乃花仁(春日野部屋 岩手県九戸郡山形村出身) - 10勝5敗(2場所ぶり2回目)
十両優勝 琴光喜啓司佐渡ヶ嶽部屋 愛知県岡崎市出身) - 14勝1敗

十一月場所(九州場所)

[編集]

福岡国際センター福岡市)を会場に、初日の11月5日(日)から千秋楽の11月19日(日)までの15日間開催された。

タイトル 人物(所属部屋 出身地) - 成績
幕内最高優勝 曙太郎(東関部屋 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島出身) - 14勝1敗(2場所ぶり11回目)
三賞 殊勲賞 若の里忍(鳴戸部屋 青森県弘前市出身) - 9勝6敗(初受賞)
琴光喜啓司(佐渡ヶ嶽部屋 愛知県岡崎市出身) - 13勝2敗(初受賞)
敢闘賞 琴光喜啓司(佐渡ヶ嶽部屋 愛知県岡崎市出身) - 13勝2敗(初受賞)
技能賞 琴光喜啓司(佐渡ヶ嶽部屋 愛知県岡崎市出身) - 13勝2敗(初受賞)
十両優勝 金開山龍(出羽海部屋 長崎県大村市出身) - 12勝3敗

受賞

[編集]

新弟子検査合格者

[編集]
場所 主な合格者 四股名 最高位 最終場所 備考
1月場所 バダルチ・ダシニャム 朝赤龍太郎[3] 関脇 2017年3月場所[注 1]
アリオンバヤル・ウヌルジャラガラ 白馬毅[4] 小結 2011年1月場所[注 2]
3月場所 エレヘムーオチル・サンチルボルド 龍皇昇[5] 前頭8枚目 2013年7月場所
棟方幸観 寶智山幸観[6] 前頭14枚目 2013年11月場所[注 3]
再田史也 若乃島史也[7] 十両7枚目 2017年9月場所
持丸貴信 飛天龍貴信[8] 十両13枚目 2020年11月場所
5月場所 霜鳥典雄 霜鳥典雄[9] 小結 2011年1月場所[注 2] 幕下最下位格付出
7月場所 對馬竜太 岩木山竜太[10] 小結 2010年9月場所 幕下最下位格付出
ウルジーバヤル・ウルジージャルガル 鬼嵐力[11] 十両7枚目 2014年7月場所
9月場所
11月場所 エルデネスフ・ムンフォルギル 光龍忠晴[12] 前頭11枚目 2011年1月場所[注 2]
ドゥブチン・ハグワー 保志光信一[13] 十両筆頭 2011年1月場所[注 2]

引退

[編集]
場所 主な引退力士 最高位 初土俵 備考
1月場所 鳥海龍秀俊 十両9枚目 1981年3月場所
嵐立磨 十両10枚目 1986年3月場所
3月場所 若乃花勝 第66代横綱 1988年3月場所 年寄「藤島」襲名
5月場所 巌雄謙治 前頭筆頭 1986年3月場所 準年寄就任
7月場所 出羽平真一 十両4枚目 1997年3月場所(幕下最下位格付出)
9月場所 琴錦功宗 関脇 1984年3月場所 準年寄就任
水戸泉政人 関脇 1978年3月場所 年寄「錦戸」襲名
北勝鬨準人 前頭3枚目 1981年5月場所 年寄「勝ノ浦」襲名
大日ノ出崇揚 前頭9枚目 1992年1月場所(幕下最下位格付出)
星安出寿保世 十両2枚目 1988年5月場所
11月場所 出羽嵐大輔 前頭14枚目 1989年3月場所

引退相撲興行

[編集]

誕生

[編集]

死去

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 番付上は2017年5月場所
  2. ^ a b c d 順席上は2011年5月技量審査場所
  3. ^ 番付上は2014年1月場所

出典

[編集]
  1. ^ 永谷園、大相撲懸賞金から撤退検討も 野球賭博問題受け朝日新聞 2010年6月17日
  2. ^ 「海外VIPの相撲観戦、元NHKアナが明かす舞台裏」朝日新聞 2019年5月24日
  3. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 257頁
  4. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 270頁
  5. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 267頁
  6. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 265頁
  7. ^ 「平成29年度版 最新部屋別 全相撲人写真名鑑」『相撲』2017年5月号別冊付録、ベースボール・マガジン社、28頁。 
  8. ^ 「令和2年度版 最新部屋別 全相撲人写真名鑑」『相撲』2020年5月号別冊付録、ベースボール・マガジン社、32頁。 
  9. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 255頁
  10. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 256頁
  11. ^ 「平成26年度版 最新部屋別 全相撲人写真名鑑」『相撲』2014年5月号別冊付録、ベースボール・マガジン社、5頁。 
  12. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 271頁
  13. ^ 保志光 信一 - goo大相撲 - ウェイバックマシン(2011年7月6日アーカイブ分)
  14. ^ 王鵬 幸之介 日本相撲協会公式サイト(2021年8月3日閲覧)
  15. ^ 平戸海 雄貴 日本相撲協会公式サイト(2021年11月1日閲覧)
  16. ^ 北の若 大輔 日本相撲協会公式サイト(2021年12月24日閲覧)
  17. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 188頁
  18. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 143頁
  19. ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 139頁

参考文献

[編集]
  • 『相撲』誌各号
  • 『大相撲戦後70年史』(ベースボールマガジン社、2015年)p108