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桜の木になろう

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「桜の木になろう」
AKB48シングル
初出アルバム『1830m
A面 桜の木になろう
B面 偶然の十字路
キスまで100マイル(Type A)
エリアK(Type B)
黄金センター(劇場盤)
リリース
規格 マキシシングル
録音 2011年
日本の旗 日本
ジャンル J-POP
時間
レーベル You, Be Cool!/KING RECORDS
作詞・作曲 秋元康(作詞)
横健介(作曲)
プロデュース 秋元康
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位オリコン
  • 2011年2月度月間1位(オリコン)
  • 2011年度上半期2位(オリコン)
  • 2011年度年間5位(オリコン)
  • 1位Billboard JAPAN Hot 100
  • 1位(Billboard JAPAN Hot Singles Sales)
  • 4位(Billboard JAPAN Hot Top Airplay)
  • 6位(Billboard JAPAN Adult Contemporary Airplay)
  • 1位ミュージックステーション
  • 3位RIAJ有料音楽配信チャート
  • AKB48 シングル 年表
    チャンスの順番
    (2010年)
    桜の木になろう
    (2011年)
    Everyday、カチューシャ
    (2011年)

    【配信限定】
    誰かのために -What can I do for someone?-
    (2011年)
    テンプレートを表示

    桜の木になろう」(さくらのきになろう)は、日本女性アイドルグループAKB48の楽曲。楽曲は秋元康により作詞、横健介により作曲されている。2011年2月16日にAKB48のメジャー20作目のシングルとしてキングレコードから発売された[注釈 1]。楽曲のセンターポジションは前田敦子が務めた。

    背景とリリース

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    前作『チャンスの順番』から約2ヶ月ぶりのシングルで、2011年のシングル第1弾。

    楽曲のシングル盤は「Type-A」の「初回限定盤」と「通常盤」、「Type-B」の「初回限定盤」と「通常盤」、サイト「キャラアニ」を通して発売された「劇場盤」の5種類がリリースされている。「劇場盤」はCDのみの形態であり、それ以外の4種類はDVDが付属している。「Type-A」および「Type-B」それぞれにおける「初回限定盤」と「通常盤」は収録トラックが同一であり、「初回限定盤」のみ「全国握手会イベント powered by ネ申テレビ」の参加券が封入されている。「劇場盤」には「劇場盤発売記念大握手会」参加券およびメンバー個別生写真1枚が封入されている。「Type-A」および「Type-B」のDVDの特典映像には、「桜の木になろう」の選抜メンバーによる「ガチ私服ファッションショー」映像が、それぞれ別タイプで収録されている。シングルのカップリング曲では「アンダーガールズ」が結成され、全形態共通のカップリング曲「偶然の十字路」を歌唱している。また、前々作『Beginner』リリース時に行われた、アメーバピグのチームピグ指名戦にて1位になった「MINT」による「キスまで100マイル」がType Aに、ボーカルチームとダンスユニットを組み合わせたユニット「DIVA」による「エリアK」がType Bに、さらに前作『チャンスの順番』に続き「チーム研究生」による「黄金センター」が劇場盤に、それぞれ収録されている。当初、MINT、DIVA共に18thシングル時のみの単発ユニットとみられていたが、カップリング・ユニットとして継続されることとなった。DIVAは、メンバーの希望によって復活した[1]

    初選抜はゼロで、前々作『Beginner』と同一の選抜メンバーとなった。

    キャッチコピーは「僕はいつまでも ここにいる」。楽曲のセンターポジションは前田がつとめた。

    ジャケットはMr.ChildrenのCDジャケットを手がけたこともある森本千絵が担当。

    楽曲は2011年2月18日に放送された『ミュージックステーション』で披露されている。

    2013年2月6日に発売された柏木由紀のソロデビューシングル『ショートケーキ』(Type-A)には、柏木歌唱によるアコースティック・バージョンが収録されており、同アレンジには押尾コータローギターで参加している。

    アートワーク

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    ジャケット写真のメンバー
    Type-A(初回限定盤) 柏木由紀、小嶋陽菜、指原莉乃、篠田麻里子、前田敦子、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友
    Type-B(初回限定盤) 板野友美、大島優子、河西智美、北原里英、高城亜樹、高橋みなみ、松井珠理奈、松井玲奈
    Type-A(通常盤) 柏木由紀、小嶋陽菜、指原莉乃、篠田麻里子、前田敦子、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友
    Type-B(通常盤) 板野友美、大島優子、河西智美、北原里英、高城亜樹、高橋みなみ、松井珠理奈、松井玲奈

    チャート成績

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    『桜の木になろう』のシングルCDは、発売前日の2011年2月15日付オリコンデイリーシングルチャートで推定売上枚数約65万5000枚を記録。自身の前々作『Beginner』が記録していた枚数(2010年10月26日付、約56万8000枚)を抜き、デイリーシングルチャートでの推定売上枚数公開以降の最高枚数を更新した[注釈 2]。また、同じく推定売上枚数公開以降において、1日で60万枚以上を売り上げたのも本作が初となった[2]。また、集計初日のみで『Beginner』を除く自身の過去の全シングルの初動売上を上回った。同チャートでは集計2日目の2011年2月16日付で約10万1000枚を記録し、推定売上枚数の合計は75万枚を突破した。集計3日目の2011年2月17日付では約5万1000枚を記録し、3日で合計80万枚を突破した。集計4日目の2011年2月18日付で5万3000枚を記録したことにより、推定売上枚数の合計で『Beginner』の初動売上約82万7000枚を上回った。

    2011年2月28日付オリコン週間シングルチャートで初登場1位を獲得。1位獲得は『RIVER』から7作連続となり、これは女性グループではピンク・レディー以来約32年8か月ぶり、史上2組目の記録[3][注釈 3]。最終的な初動売上は約94万2000枚に達した。これは歴代初動記録6位で、女性アーティストとしては宇多田ヒカルの『Addicted To You』に続いて2位(いずれも発売当時[注釈 4])。初動売上90万枚以上では同じく『Addicted To You』以来約11年3か月ぶり。2000年以降の作品としては最高記録[3]。また、『ポニーテールとシュシュ』から5作連続で初動売上が50万枚を突破している。これも2000年以降の作品としては最高記録。

    2011年3月14日付オリコン週間シングルチャートにて、自身の『Beginner』に続く史上244作目、AKB48としては2作目のミリオンセラーを達成した。発売3週目での達成であり、3週以内のミリオン達成は女性グループとしては史上初、男性グループを含めるとSMAP世界に一つだけの花』(発売2週目での達成)以来約8年ぶりの記録。また、『Beginner』のミリオンセラー達成も本作と同じ2011年内であり、同一年に2作品のミリオンセラーを達成したのは桑田佳祐(2001年に『波乗りジョニー』『白い恋人達』で達成)以来約10年ぶり[4]。なお、累計出荷枚数は2011年3月4日時点で115万枚となっている[5]

    ミュージック・ビデオ

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    「桜の木になろう」のビデオ撮影が行われた東京薬科大学

    楽曲のミュージック・ビデオは、是枝裕和が監督を務めている。シングル曲のビデオとしては、「ポニーテールとシュシュ」のグアムロケ撮影以来となる屋外ロケが行われた。

    ドラマ部分に出演している5名(小嶋陽菜高橋みなみ板野友美・前田敦子・大島優子)は現在20歳で、早世した友達(松井珠理奈、回想の形で登場)の元同級生である。小嶋は2浪中の受験生、高橋は大学生、板野と前田は社会人、大島は2歳半の娘を持つヤンママという設定となっている。松井の父親役に矢島健一が、母親役に中村久美が出演している。なおMVは、付属DVDに収録されたものとは別に複数のバージョンが存在する[注釈 5]

    CD付属のDVDに収録されている完全バージョンは全編ドラマで構成され、歌はBGMとなっているため歌唱シーンが一切ない。その他のバージョンでは、歌唱シーンがあっても全員着座しており、表題曲のMVにおいては、「桜の花びらたち2008」のMV以来3年ぶりに全く歌唱シーンの振付がない。ドラマのうち、大学のシーンは東京薬科大学で撮影され、同校の学生もエキストラ出演した[6]

    巨大な桜の木のシーンは茨城県常陸太田市内にある瑞竜小学校の瑞桜(ずいおう)の前で撮影された[7]。小学校は2012年3月に廃校となり、その後、瑞桜の至近距離に特別支援学校の新校舎が建設されてしまった。瑞桜の伐採は免れたものの、残念ながら景観が大幅に変わってしまい、MVの様な美しい景色を目にすることはできない。

    5人が参る松井の眠る寺院や、大島が娘を遊ばせる公園などは神奈川県藤沢市内、5人が乗車するバスは、鎌倉市国道134号七里ヶ浜海岸付近を走行する江ノ電バス、板野の勤務先のレストランは、東京都港区のバーク芝浦内のレストラン「Ocean dish Q'on」[8]でそれぞれ撮影された。なお、松井が母親とこの曲のMVを見た際、母親は「じゅりなが死んじゃったって思うとさ…」と言って号泣したという[9]

    メディアでの使用

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    シングル収録トラック

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    Type-A

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    「初回限定盤」と「通常盤」の2種類が存在するが、収録トラックは同一。

    CD
    #タイトル作詞作曲編曲時間
    1.「桜の木になろう」秋元康横健介野中“まさ”雄一
    2.「偶然の十字路」(アンダーガールズ)秋元康緒形真平野中“まさ”雄一
    3.「キスまで100マイル」(MINT)秋元康早川暁雄原田ナオ
    4.「桜の木になろう(off vocal ver.)」   
    5.「偶然の十字路(off vocal ver.)」   
    6.「キスまで100マイル(off vocal ver.)」   
    合計時間:
    DVD
    #タイトル作詞作曲・編曲監督
    1.「桜の木になろう<完全版>」  是枝裕和
    2.「偶然の十字路」  大橋洋生
    3.「キスまで100マイル」  丸山健志
    4.「特典映像「ガチ私服ファッションショー」(Type-A)」   

    Type-B

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    「初回限定盤」と「通常盤」の2種類が存在するが、収録トラックは同一。

    CD
    #タイトル作詞作曲編曲時間
    1.「桜の木になろう」秋元康横健介野中“まさ”雄一
    2.「偶然の十字路」(アンダーガールズ)秋元康緒形真平野中“まさ”雄一
    3.「エリアK」(DIVA)秋元康Gajin武藤星児
    4.「桜の木になろう(off vocal ver.)」   
    5.「偶然の十字路(off vocal ver.)」   
    6.「エリアK(off vocal ver.)」   
    合計時間:
    DVD
    #タイトル作詞作曲・編曲監督
    1.「桜の木になろう<完全版>」  是枝裕和
    2.「偶然の十字路」  大橋洋生
    3.「エリアK」  中村太洸
    4.「特典映像「ガチ私服ファッションショー」(Type-B)」   

    劇場盤

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    CD
    #タイトル作詞作曲編曲時間
    1.「桜の木になろう」秋元康横健介野中“まさ”雄一
    2.「偶然の十字路」(アンダーガールズ)秋元康緒形真平野中“まさ”雄一
    3.「黄金センター」(チーム研究生)秋元康飯田建彦野中“まさ”雄一
    4.「桜の木になろう(off vocal ver.)」   
    5.「偶然の十字路(off vocal ver.)」   
    6.「黄金センター(off vocal ver.)」   
    合計時間:

    選抜メンバー

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    収録アルバム

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    脚注

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    注釈

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    1. ^ 配信限定シングル『Baby! Baby! Baby!』を含む。インディーズシングルを含めると通算22作目。
    2. ^ この記録はのちに2011年5月24日付で『Everyday、カチューシャ』(約94万2000枚)が更新している。
    3. ^ なおピンク・レディーは、『S・O・S』から『モンスター』までで7作連続1位を達成し、その後『カメレオン・アーミー』まで9作連続1位の記録を継続。
    4. ^ 後にAKB48自身の『Everyday、カチューシャ』などの作品が本作の初動を上回っている。
    5. ^ 1つは楽曲と同サイズに編集されたバージョンで、ドラマのダイジェストのような形になっており、1番サビ部分と曲の最後に歌唱シーンがある。こちらはテレビの音楽番組やCS放送の音楽専門チャンネル、YouTubeの公式チャンネルにて公開されている。もう1つは、YouTubeの公式チャンネルで期間限定で公開されたバージョン。こちらも楽曲と同サイズで、歌唱シーンを中心に編集されている。なお、同チャンネルでは、「偶然の十字路」「エリアK」の別バージョンも期間限定で公開された。
    6. ^ a b AKB48の姉妹グループ・SKE48から選抜。

    出典

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    1. ^ 「AKB48リクエストアワーセットリストベスト100 2011」2日目のDVDコメンタリーにて、仲谷が発言。
    2. ^ AKB48新曲「桜の木になろう」“初日”だけで実売65.5万枚”. オリコン (2011年2月17日). 2011年2月17日閲覧。
    3. ^ a b AKB48新曲、初週売上歴代6位94.2万枚”. オリコン (2011年2月22日). 2011年2月22日閲覧。
    4. ^ AKB48、女性グループ“最速”ミリオン SPEED&モー娘。上回る3週目”. オリコン (2011年3月8日). 2011年3月9日閲覧。
    5. ^ AKB48の握手会に2万2,500人!「桜の木になろう」ミリオン突破に前田敦子感激!3rdアルバム「ここにいたこと」発売も発表! シネマトゥデイ 2011年3月5日付記事
    6. ^ 本学キャンパスがAKB48の20thシングル「桜の木になろう」のPVロケ地になりました(東京薬科大学の多くの学生さんたちもエキストラとして出演しています) 東京薬科大学ホームページ ニュース&トピックス 2011年3月4日付
    7. ^ “AKBのPVに登場、廃校の桜が見頃 茨城・常陸太田”. msn産経ニュース. (2012年4月16日). オリジナルの2012年4月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120420110229/http://sankei.jp.msn.com/region/news/120416/ibr12041611570006-n1.htm 2021年2月27日閲覧。 
    8. ^ {クオンからのお知らせ} Q'onホームページ 2011年3月8日閲覧
    9. ^ 「たくさん告知☆じゅり」 SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba 2011-02-16
    10. ^ 新潟市×NGT48太野彩香 アヤカニたーん 新潟暮らしPV - YouTube 全国移住ナビ「移住チャンネル」

    外部リンク

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