ペラルゴン酸
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ペラルゴン酸 | |
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Nonanoic acid | |
別称 Nonoic acid; nonylic acid; 1-octanecarboxylic acid; C9:0 (lipid numbers) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 112-05-0 |
PubChem | 8158 |
ChemSpider | 7866 |
UNII | 97SEH7577T |
EC番号 | 203-931-2 |
KEGG | C01601 |
ChEBI | |
バイルシュタイン | 1752351 |
Gmelin参照 | 185341 |
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特性 | |
化学式 | C9H18O2 |
モル質量 | 158.24 g mol−1 |
外観 | 透明~黄色がかった油状の液体 |
密度 | 0.900 g/cm3 |
融点 |
12.5°C |
沸点 |
254°C |
水への溶解度 | 0.3 g/L |
酸解離定数 pKa |
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屈折率 (nD) | 1.4322 |
危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 警告(WARNING) |
Hフレーズ | H315, H319, H412 |
Pフレーズ | P264, P273, P280, P302+352, P305+351+338, P321, P332+313, P337+313, P362, P501 |
主な危険性 | 腐食性 |
NFPA 704 | |
引火点 | 114 °C (237 °F; 387 K) |
発火点 | 405 °C (761 °F; 678 K) |
関連する物質 | |
関連物質 | カプリル酸 カプリン酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ペラルゴン酸(ペラルゴンさん、pelargonic acid)は、9個の炭素鎖の末端にカルボキシル基を持つ飽和脂肪酸である。
「使い古した食用油に似た[2]不快なにおい」を持つ油状の液体で、水にはほとんど溶けないが、クロロホルムやエーテル、アルコール、酢酸エチルにはよく溶ける。消防法に定める第4類危険物 第3石油類に該当する[3]。
概要
[編集]天然には、エステルとしてテンジクアオイ属(学名:ペラルゴニウム Pelargonium)、キイチゴ属、Ajania属の植物の精油に含まれる。高濃度で皮膚や角膜への刺激性を示す[4]。エルカ酸をオゾン分解した際にも生成される。
工業用途
[編集]- 可塑剤やラッカー、接着剤、アルキド樹脂および柔軟剤の製造に使われる。
- 動物に対する毒性が低い除草剤としても利用される[4]。植物に付着すると、表面より取り込まれ組織浸透過程で細胞壁を破壊し、細胞内pHを急激に低下させて枯死に至らしめる[4]。
- ペラルゴン酸メチルなどの合成エステルは、香料として食品添加物として用いられる[4]。
- ペラルゴン酸のアミドである4-ノナノイルモルホリンは、催涙スプレーの活性成分である。
ヒトのにおい
[編集]ヒトの皮膚にも存在し、加齢に伴うにおいの原因物質(2-ノネナールによる「加齢臭」とは別)として、2008年に特定された[2]。
皮脂の酸化による「30代男性特有のにおい」であり、ポリフェノールが豊富なメマツヨイグサ抽出液によって、においが緩和(酸化抑制)されるという報告もある[2]。
酸化される要因としては、紫外線などの外的なものや、ストレス・生活習慣の乱れなどによる内的なものがある。特に30代男性は皮脂分泌量がピークとなるので、酸化が顕著だと言われている。発生源は皮脂腺の多い胸・背中、首周りなど[5]。
脚注
[編集]- ^ Lide, D. R. (Ed.) (1990). CRC Handbook of Chemistry and Physics (70th Edn.). Boca Raton (FL):CRC Press
- ^ a b c プレスリリース - ライオン株式会社 2008年11月13日
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
- ^ a b c d 環境省 安全性評価資料 ペラルゴン酸及び ペラルゴン酸カリウム塩 2015年10月 環境省水・大気環境局土壌環境課農薬環境管理室 平成27年11月12日中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会(第 48 回)ペラルゴン酸及びペラルゴン酸カリウム塩 資料 2017年6月9日閲覧
- ^ COBSトレンドサプリ:「男の曲がり角」は34.7歳です! - COBS ONLINE 2008年12月5日