2007'01.20 (Sat) 02:09
冒頭は、学校から帰宅した名雪さん。
もうすぐ駅伝の大会があるから部活が忙しい、と話す。あれ、駅伝の大会なんて原作であったっけ?(覚えてないや)
さて、名雪は秋子さんに「祐一は?」と聞きます。
秋子「病院。お友達のお見舞いですって」
名雪「あゆちゃんも一緒?」
秋子「みたいね」
その返事と同時に、秋子さんが名雪にお茶を汲んできてくれました。
秋子「はい、お茶」
名雪「ありがとう……」

「………………………………………」

「………………………………………」
なんですかこの『間』は!?
ヤバイやばいよ怖いよ名雪さん。このシーン以外にも妙に『間』が作られてたシーンが多いよ名雪さん。『間』じゃなくて『魔』だよコレは名雪さん。黒化フラグだよ名雪さん。東映の二の舞だよ名雪さん。昨日シャッホー見たばっかだから心配しちゃうよ名雪さん。

(東映と孔明の語呂が良かっただけで、特に他意はありません)
いやまあ、東映版と同じになったり空の鍋かき混ぜたりするようなことは無いと思うけど(根拠ないけど)。

先週、先々週と大変な目に会っていた舞と佐祐里さんですが、どうやら命に関わるような大きな怪我ではなかったようです。学校破壊も"どっかのDQNの仕業"ということで一段落ついたようです。
「つらいことから目を背けようとしている人は、祐一の傍にいる」
こんな感じで、病院内では伏線をたんまり振る舞っておりました。
そして栞と会い自己紹介するあゆ。
何気に全ヒロインとあゆとの面識が出来てますね。う~ん、この辺がなんかストーリーというかオチに絡んでくるような気がしなくもない。わかんないけど。

そして本作初登場の美坂家。

夜も眠れず、食事も取る気にならない香里。
母の、「もう少し、あの子の話し相手になってくれないかしら」という言葉も当然スルー。
悲壮感溢れかえる美坂家、朝の食卓です。
(そして香里のクルクル巻き髪が、母譲りだってことが判明)

それに対して水瀬家。

元気に「おはようございます!」と挨拶してくるあゆ。
しかも朝食まで作ってくれる!なんて、なんて素晴らしく羨ましいシチュエーションなんだ祐一……!
そして表れた朝食は件の爆撃トースト。別の意味で食事を取る気にならない祐一。別の意味で悲壮感漂う食卓…ッ!
うん、やはりkanonはうぐぅですね。うぐぅと祐一がイチャイチャするのを見てそれを「羨ましいー!」って歯軋りしながらうぐぅって気分になりながら本気でマジで周りの人間が引くくらい羨ましく思う、それこそが正しいkanonの見方なのです(注:俺の中で)。
その後、秋子さんが風邪にかかりあゆや名雪が大慌ての中、祐一は……

「明日日曜日だろ?よかったら遊びに行かないか?」
栞フラグを立てに奔走していました。
ジゴロキターーー!
これでこそ祐一ですよ。京アニの祐一ってのはジゴロでなくてはならないのです。
てゆうか祐一のジゴロっぷりがあまりにも見事すぎて、このシーン笑ってしまった。

そして日曜日、栞とのデート。
栞ルートに突入です。

ゲームセンターで遊んだ後、栞が好きだという公園に行って雪合戦・屋台で食べ喰い・雪だるまつくりをして遊びます。つうかデートです。そして祐一の似顔絵を描きます。
驚きな事に、Last Regretsのアレンジバージョン(X'mas floor style)をここに使ってきました。昔、kanonの初回限定版が激レアだった頃、売ってるのを見つけても1万5000円くらいしてた頃、「Last Regrets」や「風の辿り着く場所」のフルバージョンが聞きたくて、泣く泣くこれが入ってるアルバムを買った思い出があります。むしろそんな状況だったからこそこのアルバムを買えたのだから、今となっては逆に良かったとも言えるのですが。そして今やkanon初回限定版が2~3000円で売ってて少し泣ける。
オリジナル「Last Regrets」は、最後に「もう泣かない、もう泣かない、もう泣かない…」という歌詞がありますが、このアレンジバージョンはその部分がカットされています。本当に無茶なこじつけだけど、色んな意味で、栞に合ってます。

今日は時間いっぱいまで付き合うぞ、と言った祐一に対して栞。
「本当に時間いっぱいまで、こうしていられたらいいですね」
その後、学校の『自分の席があった場所』に行った栞は、祐一に自分のことを語りだします。

私、一学期の最初の日しか、学校に来てないんです。
新しい学校で、新しい生活が始まる
その日に私、倒れたんです。
それっきり、ずっと授業には出てません
本当は、始業式の日に、お医者さんには行くなって言われてたんです
でも、どうしても叶えたい夢があって…

お姉ちゃんと同じ学校に通って
一緒に裏庭で、お昼ご飯を食べて
帰りは一緒に寄り道して
家ではその日あったことをお喋りする
お姉ちゃんにそう言ったら、笑ってましたけどね
安上がりな夢だ、って……
うわぁーーん!!!
もう泣く!いや泣ける!!むしろ泣いた!!!
なんて、なんて安上がりな夢なんだ!
姉と一緒に学校行って、ご飯食べて、寄り道して、楽しく喋って笑って……こんなの夢でも何でもない!でも、そんなことも叶わない、そんなことですら『夢』になってしまうのです栞は。
幼い頃から体が弱かった栞。そんな彼女の趣味は、きらびやかな人、頑張ってる人、泥にまみれてる人、ずるい人、優しい人、そんな色々な人達が、色々な人間模様を繰り広げる『テレビドラマ』。ブラウン管の向こうで繰り広げられる、この精一杯の人間描写が大好きでした。
力いっぱい恋したり、仲間達と一つの目標に向かって邁進していくドラマの登場人物たち。そんな彼ら・彼女らは栞にとって強い憧れです。
でも自分はそんな風にはなれない…。体の弱い自分では、恋愛にしても、仲間と何かを一生懸命に頑張ることにしても、結局は相手に迷惑をかけてしまうだろう……。だから、ドラマの中で行われているようなことは、栞にとって憧れではあるけれど、夢のまた夢。とても叶うわけのない夢。
でも、そんな中にも、今の自分でも実現できるような夢がありました。
それは、ありふれた学生物ドラマでの1コマ。
仲の良い姉妹が、学校の裏庭で仲良くお昼ご飯を食べて、帰り道には商店街をブラブラしたり喫茶店に寄ったりして、そして家に帰ってきたら「今日の学校はどうだった」「喫茶店のあのメニューは美味しい」、そんな他愛のない話で笑いあって、そして一日が終わっていく。そんな、とてもとてもありふれた1コマ。
でも、これなら……!
これなら、体の弱い栞でも手の届く夢なんじゃないだろうか。
この程度なら、とてもじゃないけれど迷惑はかからない。いやむしろ、栞にとっては、これがかけれる迷惑の限度…。
栞はお姉ちゃんのことが大好き。そしてお姉ちゃんも、栞のことが大好き。そう、ならばこんな夢、こんな望み、叶うもの、手が届くもののはずだった…。
給食があって、校則が厳しい中学校じゃ無理だろうけど、高校に入ったら。お姉ちゃんと同じ高校に入ったら、一緒に裏庭でお昼ご飯を食べることも、帰りに一緒に寄り道することも、家でその日あったことをお喋りすることも。夢ではなくなるかもしれない。叶うかもしれない。体が弱くて、沢山のことを諦めてきた栞だけど、この夢だけは、せめてこの夢ならば叶うかもしれない……。
晴れて栞は、大好きなお姉ちゃんと一緒の高校に合格しました。……だけど、栞の体調はどんどん悪くなっていきます。待ちに待ち望んでいた、一学期最初の日。お医者さんは、家で安静にしていなさい、と言いました。けれど栞にとっては、長い間、とてもとても長い間待ち続けていた日。沢山の夢を見る間もなく諦めてきた栞にとって、何年も前から夢見続けてきた、自分にとって手が届くたった一つの『夢』。その最初の一歩の日が来たのです。……だから彼女は、お医者さんの言いつけを破り、学校に行きました。
そして……。
その日倒れた栞。彼女の病状はとてもとても、学校に行けるような状態ではありませんでした。
そのまま一日も学校に行けず、叶う目前だった『夢』、いや普通の人にとっては夢とは呼べないごくありふれた日常の1コマすら、彼女にはとても遠いモノになってしまったのです。
……そして、悪化した彼女の病状は、彼女の寿命すらも大幅に削ってしまいました。
(注:言うまでもないと思うけど、↑の文章は妄想いっぱいです。そして↓の文章も妄想いっぱいです。)
そして、栞の姉、美坂香里。
彼女は誰よりも栞のことが大好きでした。
栞が語る夢。

あの子、楽しみにしてたのよ。
私と同じ学校に通って、
私と一緒にお昼ご飯を食べたり、
帰りに待ち合わせしたり、
そんな誰でもしてるようなことが、あの子の昔からの夢だったの。
これは同時に、栞が大好きな香里にとっては、自分自身の夢でもあったのです。
幼い頃から体が弱く、人に迷惑をかけることが出来なくて、お願いやわがままもとても『迷惑』なんてレベルのモノじゃないちょっとした可愛いモノでしかなくて。
そんな栞が願った、ささやかすぎる、普通の人にとっては当たり前の日常のような『夢』。今まで多くのモノを諦めてきた妹に対しては、せめてこんな「当たり前すぎること」くらいは叶えさせてあげたかった香里。
けれど現実は無常で。
その『夢』は、叶う直前で無惨にも砕け散り、さらに現実は栞の命すらも蝕んでいったのです。

あと一週間で、あの子の誕生日。
次の誕生日まで生きられないだろうって言われた、あの子の誕生日。
もうすぐ死ぬのよ、あの子は。
栞の死は間近に迫っていました。
栞の死。妹の死。
誰よりも誰よりも、妹のことが好きな姉は、これに耐えられませんでした。妹が死ぬということ、その苦しみに耐えられませんでした。妹のことが大好きだったからこそ、そして妹の『夢』を今までロクに叶えてあげられなかったからこそ、その苦しみ・悲しみは通常の『死』に対する苦しみ・悲しみとは比較にならないくらい大きかったのです。
この苦しみ・悲しみに耐えられなかった香里に、一つの考えが浮かびます。
こんなに苦しいのだったら…。こんなに悲しいのだったら…。ならば最初から、妹なんて存在してなければ…。最初からいなければ、こんなに苦しむ事も悲しむ事もないのに…。
そして、香里は、「妹なんて最初からいない」と思い込むことにしました。
どうせ失うんだったら。
失って悲しむなら、最初から『いない』と思い込めば、そんな悲しみは存在すらしないはずだから…。
でも、香里は気づいてしまったのです。
祐一と仲良くなっていく栞を。
祐一と楽しそうにしている栞を。
祐一と話してるときの栞の笑顔を。
それらを見て、香里は気づいてしまった。自分が、栞を愛して止まない、ということを。
この辛い悲しみから逃れるには、栞のことを『いなかったこと』にしてしまうのが一番良い、そう思った。
けれどそれでは。いなかった、ということにしてしまうと、それは言葉通り『いなかった』ことになる。
香里にとって大切なはずだった栞との思い出たちも、全部『なかったこと』になってしまう。栞と楽しくお喋りしたことも、二人で出かけたことも、自分が送った誕生日プレゼントに栞が大喜びしてくれたことも、全部全部『なかったこと』になってしまう。
香里が栞のことを忘れたのなら。
栞にまつわる、楽しかった事も悲しかった事も苦しかった事も嬉しかった事も、全部全部忘れてしまったら。香里はこの辛い出来事から解放される。
でも、香里はその一線を越えなかった。祐一に助けを求めた。それはやっぱり、栞を愛していたから。栞の存在まで消してしまうことは、栞の笑顔を見た香里には不可能なことだったから。
つまり、やっぱり、香里は栞のことがどうしようもなく好きだったのです。
不自由な思いをして生きてきて、目の前まで来たささやかな夢にも届かずに。それでいて、もしも香里が、栞にまつわる、楽しかった事も悲しかった事も苦しかった事も嬉しかった事も、全部全部忘れてしまったら。
そしたら栞は、本当に『いなかった』ことになる。
そんなことになってしまったら、栞の人生の意味は全部なくなる。
香里自身が栞のことを覚えていなければ、香里にとって栞が存在したということは全てなくなってしまうのです。

あの子、何のために生まれてきたの……
本当は栞を愛してるし、栞のことだって一瞬たりとも忘れたくない。そして実際に忘れていない。だから、今だに食事は喉を通らないし、毎晩眠れない夜をすごしている。ただ、栞のことを見ないようにしてきただけ。辛いことから、目を背けてきただけ。栞の死が香里にとってとてつもなく大きいモノだから、だからなんとか逃れようとしてきただけ。
そう、だからこそ、香里は祐一に助けを求める。
自分ではもうどうしていいのか判らない。悲しみと苦しみと恐怖と不安が混在し過ぎている。このまま栞が死ねば、香里は多分栞のことを本当に『いなかったこと』にできるだろう。でも、愛している栞を忘れる事は、やっぱりしたくない。だから栞の笑顔を十二分に引き出せる、祐一に助けを求める。自分の助けて、栞を助けて、と。
だから、香里は勇気を持ってこう告白する。今まで吐いてきた嘘を正す。今までの自分の言動が、全くもって無意味になることを知りながら告白する。辛い現実から目を背けない為に。栞の死を受け入れる道を選ぶ為に。
妹をやっぱり愛していることに気づいたから。妹のことを忘れられないから、どうにかしてあげたいからこそ、妹の死を受け入れて。

栞……あの子ね、私の…………私の、妹よ
うわぁーーん!!!
もう泣く!いや泣ける!!むしろ泣いた!!!
なんて、なんて悲しい姉妹愛なんだ!
普通の人ならば簡単に手に入るものが手に入らず、お互いに壊れていく姉妹たち。でもやっぱり、根っこの部分、いや多分きっと殆どの部分ではお互いのことを大好きで、相手のことを思っている。そう、相手のことを思っているから、栞は姉の態度に何も言わないし、相手のことを思ったからこそ、香里は最後の一線を越えずに済んだ。妹の死を受け入れることを決めた(というか、祐一に託した)。
個人的には、原作kanonで一番泣けたのが栞シナリオ。
でも栞シナリオの構造的に、結構不安はあります。
個人的に、kanonのシナリオの中で恋愛アドベンチャーゲームって言えるのは栞シナリオと名雪シナリオだけ!ってくらいkanonにしては恋愛要素が重点を占めるシナリオだったし、物語のギミックもこのアニメ版でどう使えるのか、不安点が大きいモノだし。結構不安が大きいです。早くも恋愛要素は脱落気味だし。
それでも、この悲しい姉妹愛が救われるモノになるのか、それとも悲しいだけで終わるのか。
もしも栞の『夢』が叶うなら。「最後は、どうか幸せな記憶を」じゃないけど、それだけで例え栞が死んでも救われる気がする。きっと、栞も香里も祐一も視聴者も。
……ああしかし、本当に進みが早いぜこの栞編。
(あと二回くらいで終わっちゃいそう)(てゆうか来週終わりそうな勢い(笑))
WEB拍手を送る
ということで、来週も期待です!
もうすぐ駅伝の大会があるから部活が忙しい、と話す。あれ、駅伝の大会なんて原作であったっけ?(覚えてないや)
さて、名雪は秋子さんに「祐一は?」と聞きます。
秋子「病院。お友達のお見舞いですって」
名雪「あゆちゃんも一緒?」
秋子「みたいね」
その返事と同時に、秋子さんが名雪にお茶を汲んできてくれました。
秋子「はい、お茶」
名雪「ありがとう……」

「………………………………………」

「………………………………………」
なんですかこの『間』は!?
ヤバイやばいよ怖いよ名雪さん。このシーン以外にも妙に『間』が作られてたシーンが多いよ名雪さん。『間』じゃなくて『魔』だよコレは名雪さん。黒化フラグだよ名雪さん。東映の二の舞だよ名雪さん。昨日シャッホー見たばっかだから心配しちゃうよ名雪さん。

(東映と孔明の語呂が良かっただけで、特に他意はありません)
いやまあ、東映版と同じになったり空の鍋かき混ぜたりするようなことは無いと思うけど(根拠ないけど)。

先週、先々週と大変な目に会っていた舞と佐祐里さんですが、どうやら命に関わるような大きな怪我ではなかったようです。学校破壊も"どっかのDQNの仕業"ということで一段落ついたようです。
「つらいことから目を背けようとしている人は、祐一の傍にいる」
こんな感じで、病院内では伏線をたんまり振る舞っておりました。
そして栞と会い自己紹介するあゆ。
何気に全ヒロインとあゆとの面識が出来てますね。う~ん、この辺がなんかストーリーというかオチに絡んでくるような気がしなくもない。わかんないけど。

そして本作初登場の美坂家。

夜も眠れず、食事も取る気にならない香里。
母の、「もう少し、あの子の話し相手になってくれないかしら」という言葉も当然スルー。
悲壮感溢れかえる美坂家、朝の食卓です。
(そして香里のクルクル巻き髪が、母譲りだってことが判明)

それに対して水瀬家。

元気に「おはようございます!」と挨拶してくるあゆ。
しかも朝食まで作ってくれる!なんて、なんて素晴らしく羨ましいシチュエーションなんだ祐一……!
そして表れた朝食は件の爆撃トースト。別の意味で食事を取る気にならない祐一。別の意味で悲壮感漂う食卓…ッ!
うん、やはりkanonはうぐぅですね。うぐぅと祐一がイチャイチャするのを見てそれを「羨ましいー!」って歯軋りしながらうぐぅって気分になりながら本気でマジで周りの人間が引くくらい羨ましく思う、それこそが正しいkanonの見方なのです(注:俺の中で)。
その後、秋子さんが風邪にかかりあゆや名雪が大慌ての中、祐一は……

「明日日曜日だろ?よかったら遊びに行かないか?」
栞フラグを立てに奔走していました。
ジゴロキターーー!
これでこそ祐一ですよ。京アニの祐一ってのはジゴロでなくてはならないのです。
てゆうか祐一のジゴロっぷりがあまりにも見事すぎて、このシーン笑ってしまった。

そして日曜日、栞とのデート。
栞ルートに突入です。
【More】

ゲームセンターで遊んだ後、栞が好きだという公園に行って雪合戦・屋台で食べ喰い・雪だるまつくりをして遊びます。つうかデートです。そして祐一の似顔絵を描きます。
驚きな事に、Last Regretsのアレンジバージョン(X'mas floor style)をここに使ってきました。昔、kanonの初回限定版が激レアだった頃、売ってるのを見つけても1万5000円くらいしてた頃、「Last Regrets」や「風の辿り着く場所」のフルバージョンが聞きたくて、泣く泣くこれが入ってるアルバムを買った思い出があります。むしろそんな状況だったからこそこのアルバムを買えたのだから、今となっては逆に良かったとも言えるのですが。そして今やkanon初回限定版が2~3000円で売ってて少し泣ける。
オリジナル「Last Regrets」は、最後に「もう泣かない、もう泣かない、もう泣かない…」という歌詞がありますが、このアレンジバージョンはその部分がカットされています。本当に無茶なこじつけだけど、色んな意味で、栞に合ってます。

今日は時間いっぱいまで付き合うぞ、と言った祐一に対して栞。
「本当に時間いっぱいまで、こうしていられたらいいですね」
その後、学校の『自分の席があった場所』に行った栞は、祐一に自分のことを語りだします。

私、一学期の最初の日しか、学校に来てないんです。
新しい学校で、新しい生活が始まる
その日に私、倒れたんです。
それっきり、ずっと授業には出てません
本当は、始業式の日に、お医者さんには行くなって言われてたんです
でも、どうしても叶えたい夢があって…

お姉ちゃんと同じ学校に通って
一緒に裏庭で、お昼ご飯を食べて
帰りは一緒に寄り道して
家ではその日あったことをお喋りする
お姉ちゃんにそう言ったら、笑ってましたけどね
安上がりな夢だ、って……
うわぁーーん!!!
もう泣く!いや泣ける!!むしろ泣いた!!!
なんて、なんて安上がりな夢なんだ!
姉と一緒に学校行って、ご飯食べて、寄り道して、楽しく喋って笑って……こんなの夢でも何でもない!でも、そんなことも叶わない、そんなことですら『夢』になってしまうのです栞は。
幼い頃から体が弱かった栞。そんな彼女の趣味は、きらびやかな人、頑張ってる人、泥にまみれてる人、ずるい人、優しい人、そんな色々な人達が、色々な人間模様を繰り広げる『テレビドラマ』。ブラウン管の向こうで繰り広げられる、この精一杯の人間描写が大好きでした。
力いっぱい恋したり、仲間達と一つの目標に向かって邁進していくドラマの登場人物たち。そんな彼ら・彼女らは栞にとって強い憧れです。
でも自分はそんな風にはなれない…。体の弱い自分では、恋愛にしても、仲間と何かを一生懸命に頑張ることにしても、結局は相手に迷惑をかけてしまうだろう……。だから、ドラマの中で行われているようなことは、栞にとって憧れではあるけれど、夢のまた夢。とても叶うわけのない夢。
でも、そんな中にも、今の自分でも実現できるような夢がありました。
それは、ありふれた学生物ドラマでの1コマ。
仲の良い姉妹が、学校の裏庭で仲良くお昼ご飯を食べて、帰り道には商店街をブラブラしたり喫茶店に寄ったりして、そして家に帰ってきたら「今日の学校はどうだった」「喫茶店のあのメニューは美味しい」、そんな他愛のない話で笑いあって、そして一日が終わっていく。そんな、とてもとてもありふれた1コマ。
でも、これなら……!
これなら、体の弱い栞でも手の届く夢なんじゃないだろうか。
この程度なら、とてもじゃないけれど迷惑はかからない。いやむしろ、栞にとっては、これがかけれる迷惑の限度…。
栞はお姉ちゃんのことが大好き。そしてお姉ちゃんも、栞のことが大好き。そう、ならばこんな夢、こんな望み、叶うもの、手が届くもののはずだった…。
給食があって、校則が厳しい中学校じゃ無理だろうけど、高校に入ったら。お姉ちゃんと同じ高校に入ったら、一緒に裏庭でお昼ご飯を食べることも、帰りに一緒に寄り道することも、家でその日あったことをお喋りすることも。夢ではなくなるかもしれない。叶うかもしれない。体が弱くて、沢山のことを諦めてきた栞だけど、この夢だけは、せめてこの夢ならば叶うかもしれない……。
晴れて栞は、大好きなお姉ちゃんと一緒の高校に合格しました。……だけど、栞の体調はどんどん悪くなっていきます。待ちに待ち望んでいた、一学期最初の日。お医者さんは、家で安静にしていなさい、と言いました。けれど栞にとっては、長い間、とてもとても長い間待ち続けていた日。沢山の夢を見る間もなく諦めてきた栞にとって、何年も前から夢見続けてきた、自分にとって手が届くたった一つの『夢』。その最初の一歩の日が来たのです。……だから彼女は、お医者さんの言いつけを破り、学校に行きました。
そして……。
その日倒れた栞。彼女の病状はとてもとても、学校に行けるような状態ではありませんでした。
そのまま一日も学校に行けず、叶う目前だった『夢』、いや普通の人にとっては夢とは呼べないごくありふれた日常の1コマすら、彼女にはとても遠いモノになってしまったのです。
……そして、悪化した彼女の病状は、彼女の寿命すらも大幅に削ってしまいました。
(注:言うまでもないと思うけど、↑の文章は妄想いっぱいです。そして↓の文章も妄想いっぱいです。)
そして、栞の姉、美坂香里。
彼女は誰よりも栞のことが大好きでした。
栞が語る夢。

あの子、楽しみにしてたのよ。
私と同じ学校に通って、
私と一緒にお昼ご飯を食べたり、
帰りに待ち合わせしたり、
そんな誰でもしてるようなことが、あの子の昔からの夢だったの。
これは同時に、栞が大好きな香里にとっては、自分自身の夢でもあったのです。
幼い頃から体が弱く、人に迷惑をかけることが出来なくて、お願いやわがままもとても『迷惑』なんてレベルのモノじゃないちょっとした可愛いモノでしかなくて。
そんな栞が願った、ささやかすぎる、普通の人にとっては当たり前の日常のような『夢』。今まで多くのモノを諦めてきた妹に対しては、せめてこんな「当たり前すぎること」くらいは叶えさせてあげたかった香里。
けれど現実は無常で。
その『夢』は、叶う直前で無惨にも砕け散り、さらに現実は栞の命すらも蝕んでいったのです。

あと一週間で、あの子の誕生日。
次の誕生日まで生きられないだろうって言われた、あの子の誕生日。
もうすぐ死ぬのよ、あの子は。
栞の死は間近に迫っていました。
栞の死。妹の死。
誰よりも誰よりも、妹のことが好きな姉は、これに耐えられませんでした。妹が死ぬということ、その苦しみに耐えられませんでした。妹のことが大好きだったからこそ、そして妹の『夢』を今までロクに叶えてあげられなかったからこそ、その苦しみ・悲しみは通常の『死』に対する苦しみ・悲しみとは比較にならないくらい大きかったのです。
この苦しみ・悲しみに耐えられなかった香里に、一つの考えが浮かびます。
こんなに苦しいのだったら…。こんなに悲しいのだったら…。ならば最初から、妹なんて存在してなければ…。最初からいなければ、こんなに苦しむ事も悲しむ事もないのに…。
そして、香里は、「妹なんて最初からいない」と思い込むことにしました。
どうせ失うんだったら。
失って悲しむなら、最初から『いない』と思い込めば、そんな悲しみは存在すらしないはずだから…。
でも、香里は気づいてしまったのです。
祐一と仲良くなっていく栞を。
祐一と楽しそうにしている栞を。
祐一と話してるときの栞の笑顔を。
それらを見て、香里は気づいてしまった。自分が、栞を愛して止まない、ということを。
この辛い悲しみから逃れるには、栞のことを『いなかったこと』にしてしまうのが一番良い、そう思った。
けれどそれでは。いなかった、ということにしてしまうと、それは言葉通り『いなかった』ことになる。
香里にとって大切なはずだった栞との思い出たちも、全部『なかったこと』になってしまう。栞と楽しくお喋りしたことも、二人で出かけたことも、自分が送った誕生日プレゼントに栞が大喜びしてくれたことも、全部全部『なかったこと』になってしまう。
香里が栞のことを忘れたのなら。
栞にまつわる、楽しかった事も悲しかった事も苦しかった事も嬉しかった事も、全部全部忘れてしまったら。香里はこの辛い出来事から解放される。
でも、香里はその一線を越えなかった。祐一に助けを求めた。それはやっぱり、栞を愛していたから。栞の存在まで消してしまうことは、栞の笑顔を見た香里には不可能なことだったから。
つまり、やっぱり、香里は栞のことがどうしようもなく好きだったのです。
不自由な思いをして生きてきて、目の前まで来たささやかな夢にも届かずに。それでいて、もしも香里が、栞にまつわる、楽しかった事も悲しかった事も苦しかった事も嬉しかった事も、全部全部忘れてしまったら。
そしたら栞は、本当に『いなかった』ことになる。
そんなことになってしまったら、栞の人生の意味は全部なくなる。
香里自身が栞のことを覚えていなければ、香里にとって栞が存在したということは全てなくなってしまうのです。

あの子、何のために生まれてきたの……
本当は栞を愛してるし、栞のことだって一瞬たりとも忘れたくない。そして実際に忘れていない。だから、今だに食事は喉を通らないし、毎晩眠れない夜をすごしている。ただ、栞のことを見ないようにしてきただけ。辛いことから、目を背けてきただけ。栞の死が香里にとってとてつもなく大きいモノだから、だからなんとか逃れようとしてきただけ。
そう、だからこそ、香里は祐一に助けを求める。
自分ではもうどうしていいのか判らない。悲しみと苦しみと恐怖と不安が混在し過ぎている。このまま栞が死ねば、香里は多分栞のことを本当に『いなかったこと』にできるだろう。でも、愛している栞を忘れる事は、やっぱりしたくない。だから栞の笑顔を十二分に引き出せる、祐一に助けを求める。自分の助けて、栞を助けて、と。
だから、香里は勇気を持ってこう告白する。今まで吐いてきた嘘を正す。今までの自分の言動が、全くもって無意味になることを知りながら告白する。辛い現実から目を背けない為に。栞の死を受け入れる道を選ぶ為に。
妹をやっぱり愛していることに気づいたから。妹のことを忘れられないから、どうにかしてあげたいからこそ、妹の死を受け入れて。

栞……あの子ね、私の…………私の、妹よ
うわぁーーん!!!
もう泣く!いや泣ける!!むしろ泣いた!!!
なんて、なんて悲しい姉妹愛なんだ!
普通の人ならば簡単に手に入るものが手に入らず、お互いに壊れていく姉妹たち。でもやっぱり、根っこの部分、いや多分きっと殆どの部分ではお互いのことを大好きで、相手のことを思っている。そう、相手のことを思っているから、栞は姉の態度に何も言わないし、相手のことを思ったからこそ、香里は最後の一線を越えずに済んだ。妹の死を受け入れることを決めた(というか、祐一に託した)。
個人的には、原作kanonで一番泣けたのが栞シナリオ。
でも栞シナリオの構造的に、結構不安はあります。
個人的に、kanonのシナリオの中で恋愛アドベンチャーゲームって言えるのは栞シナリオと名雪シナリオだけ!ってくらいkanonにしては恋愛要素が重点を占めるシナリオだったし、物語のギミックもこのアニメ版でどう使えるのか、不安点が大きいモノだし。結構不安が大きいです。早くも恋愛要素は脱落気味だし。
それでも、この悲しい姉妹愛が救われるモノになるのか、それとも悲しいだけで終わるのか。
もしも栞の『夢』が叶うなら。「最後は、どうか幸せな記憶を」じゃないけど、それだけで例え栞が死んでも救われる気がする。きっと、栞も香里も祐一も視聴者も。
……ああしかし、本当に進みが早いぜこの栞編。
(あと二回くらいで終わっちゃいそう)(てゆうか来週終わりそうな勢い(笑))
WEB拍手を送る
ということで、来週も期待です!
テーマ : Kanon~カノン~ - ジャンル : アニメ・コミック
こんばんは。たこーすけです。
なしおさん、長いwwwだがそれがいい!
そして泣いた。むしろ泣いた。
>オリジナル「Last Regrets」は、~
>~本当に無茶なこじつけだけど、色んな意味で、栞に合ってます。
私やってしまいましたww無茶なこじつけwwサーセンwww
それでは!
なしおさん、長いwwwだがそれがいい!
そして泣いた。むしろ泣いた。
>オリジナル「Last Regrets」は、~
>~本当に無茶なこじつけだけど、色んな意味で、栞に合ってます。
私やってしまいましたww無茶なこじつけwwサーセンwww
それでは!
たこーすけ | 2007年01月20日(土) 03:07 | URL | コメント編集
>たこーすけさん
どうもです。
長い→だがそれがいいと言って下さりありがたいです。ボクも自分の事ながらいつも長いなぁと思います(笑)。サーセンwww
>ラスリグこじつけ
いえいえ、Last Regretsはごじつけてナンボです!
何を指し示しているのか分からない歌詞!アレにも当てはまりそうで、コレにも当てはまりそうな内容!頑張れば全キャラクターバージョンのラスリグこじつけが完成できそうなぐらいです!てゆうかたこーすけさんの内容、結構当てはまってる気がします!こじつけと言うより、パズルを当てはめてる様な感じです!
そして僕のは完全なこじつけです!サーセンwww
えっと、初めてサーセンっての使ってみましたけど、結構楽しいですねコレ(笑)。サー(ry
どうもです。
長い→だがそれがいいと言って下さりありがたいです。ボクも自分の事ながらいつも長いなぁと思います(笑)。サーセンwww
>ラスリグこじつけ
いえいえ、Last Regretsはごじつけてナンボです!
何を指し示しているのか分からない歌詞!アレにも当てはまりそうで、コレにも当てはまりそうな内容!頑張れば全キャラクターバージョンのラスリグこじつけが完成できそうなぐらいです!てゆうかたこーすけさんの内容、結構当てはまってる気がします!こじつけと言うより、パズルを当てはめてる様な感じです!
そして僕のは完全なこじつけです!サーセンwww
えっと、初めてサーセンっての使ってみましたけど、結構楽しいですねコレ(笑)。サー(ry
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Kanon 第16話 「真夜中の聖譚曲~oratorio~」
第16話。あんなに楽しそうなのに、なんでこんなに泣けてくるのだろう。こんばんは。たこーすけです。Kanon 第16話を視聴しましたので、その感想を書きたいと思います。原作ゲーム未プレイ、東映版も未見です。以下、原作未プレイ者が好き勝手に感想を書いています。とん
2007/01/20(土) 02:43:42 | たこーすけの、ちょろっと感想
名雪の出番は格段に増えたのに、その悲しげな表情のあまりの多さに、ほとんど胸を締め付けられるような思いで画面を見ていた私でしたが、思いもよらぬアレンジ曲の投入に、腰を浮かさんばかりに驚きました。 その曲は、主題歌のアレンジバージョンの一つ、「Last Regrets
2007/01/20(土) 08:15:11 | Old Dancer's BLOG
Kanon prelude舞っちんぐ入院。ずっきゅ~~ん、どういう怪我なのさね。もしかして前回刺した剣が体を貫いたとか?う~~ん、じゅ~~すぃ~~。てな感じで舞っちんぐ&佐祐理さん退場。そんですぐさま「いよいよ私の出番です」とばかりに栞が登場してきたんで...
2007/01/20(土) 12:26:05 | シバッチの世間話
Kanon 第16話「真夜中の聖譚曲(オラオリオ)~oratorio~」
想い出に時間は関係ないです… その人にとってその一瞬がどれだけ大切だったか、それだけだと思います――。 約束通り栞との一日を過ごす祐一。 その瞬間を全て忘れないように楽しむ栞。 栞が望んだ儚い夢は――。 舞編も終り、栞シナリオに入りました。 あゆ編の伏線も交え
2007/01/20(土) 19:16:45 | SERA@らくblog
まさか…いきなりあそこまで今回で話を持っていくとは…この話題に触れるといきなりディープなネタばれに繋がるのでここではスルーして楽しくてワクワクする事を叫んでしまおう!今回のKANONはほぼオールキャラ、パジャマで出場!!!kanon Original Soundtrack KSLA
2007/01/20(土) 22:10:52 | 「きつねのるーと」と「じーん・だいばー」のお部屋
第16話 『真夜中の聖譚曲 ~oratorio~』 へぇぇぇ~今回見て気づいたのですが、「名雪」って長距離選手なんだっ!引き締まった太ももがまぶしいぜっ!えへへへ(勝手な想像です)。大好きな「名雪」の出番はこれだけか
2007/01/20(土) 22:31:11 | まるとんとんの部屋
第16話「真夜中の聖譚曲~oratorio~」※管理人は原作未プレイです。ので、たまに変な事を言うかもしれませんがご了承ください。帰宅した名雪。もうすぐ駅伝の大会だから頑張らないと意気込む名雪。祐一は友達の見舞いのために病院に行ったと秋子さんに聞かされた名雪は、お
2007/01/20(土) 22:46:05 | 夢の日々。
Kanon 第16話「真夜中の聖譚曲 ~oratorio~」
栞編今までの見ていたら書かずにはいられませんでした!区切りが良くなったので今週から追加。
2007/01/21(日) 17:59:42 | Hiroy's Blog
やっぱり京アニだけはガチ!!
2007/01/21(日) 20:40:02 | 電撃JAP
(アニメ感想) Kanon 第16話 「真夜中の聖譚曲 ~oratorio~」
Kanon 1魔物との戦いは終わった・・・傷ついた舞は、佐祐理と同じ病室にいた。祐一はあゆを連れて二人を見舞うため病院を訪れる。元気そうな二人に安心する祐一。しかし、そんな祐一へ舞は意味深な言葉を告げるのだった・・・。
2007/01/22(月) 00:08:33 | ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人
Kanon 第16話 「真夜中の聖譚曲 ~oratorio~」
栞編なんだろうけど、自分はある意味香里編だと思ってる!(`・ω・´) それにしてもこのシーン、二人が本当の家族みたいで少し泣けるわけで・・
2007/01/24(水) 22:32:58 | アバトーンの理想郷
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