Spring BootアプリのテストをSpockで書く
Spring BootアプリケーションのテストをSpockで書く方法を説明します。最近のバージョンを対象にしています。
- Spring Boot 1.4
- Spock 1.1-rc-3
- Groovy 2.4
本稿では以下のテストレベルを対象とします。
まずは、build.gradleに依存関係を追加しておきます。
dependencies { testCompile 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-test' testCompile 'org.spockframework:spock-core:1.1-groovy-2.4-rc-3' testCompile 'org.spockframework:spock-spring:1.1-groovy-2.4-rc-3' testRuntime 'cglib:cglib-nodep:3.2.4' }
コンポーネントテスト
このテストレベルでは、テスト対象の依存コンポーネントをモックに差し替えた状態でテストを行います。
SpockのSpecificationでDIコンテナを利用するには、以下のように@SpringBootTest
アノテーションを付加します。
@SpringBootTest(webEnvironment = NONE) class HelloServiceSpec extends Specification { }
これにより@Autowired
でSpringがコンポーネントを注入してくれるようになります。Web Environmentは不要なのでNONE
を指定しています。
モックを利用するには@TestConfiguration
を定義します。以下のようにDetachedMockFactory#Mock()
メソッドでモックオブジェクトを注入することを宣言します。SpockのMock()
記法は使えないので注意が必要です。
// Specificationのインナークラス @TestConfiguration static class MockConfig { final detachedMockFactory = new DetachedMockFactory() @Bean ExternalApiClient externalApiClient() { detachedMockFactory.Mock(ExternalApiClient) } }
あとは、Spockのお作法に従ってgivenブロックの中でモックのインタラクションを宣言します。
given: 1 * client.getDefault() >> new Hello('world')
E2Eテスト
このテストレベルでは、テスト対象のAPIに対してHTTPリクエストを投げてレスポンスを検証します。
@SpringBootTest
アノテーションにwebEnvironment = RANDOM_PORT
を指定することで、実際にアプリケーションサーバが起動した状態でテストを実行できます。
@SpringBootTest(webEnvironment = RANDOM_PORT)
テスト対象にRESTリクエストを送るにはTestRestTemplate
クラスを利用します。
@Autowired TestRestTemplate restTemplate
RestTemplateのお作法に従ってリクエストを送り、レスポンスを検証します。
when: def entity = restTemplate.getForEntity('/hello', Hello) then: entity.statusCode == HttpStatus.OK entity.body.name == 'world'
この場合も`DetachedMockFactory#Mock()
で依存コンポーネントをモックに差し替えることが可能です。
まとめ
@SpringBootTest
アノテーションでDIコンテナを使ってテストを実行する方法を説明しました。また、DetachedMockFactory#Mock()
メソッドで依存コンポーネントをモックに差し替える方法を説明しました。TestRestTemplate
クラスを使うとテスト対象APIにRESTリクエストを送信できます。
GitHubにサンプルプロジェクトを置いているので参考にどうぞ。