2008年 04月 09日
旅の終わり Ende |
1分でも時間が空けば、書類に目を通す。
2分あれば、ちゃっと他の仕事を片付ける。
そんな分刻みの毎日から解放された、この休暇。
行きの飛行機の中では、本も読まず、映画も観ず、
只管ぼーっとするのが新鮮だった。
帰路。
空港で唯一普通の値段で買えるものは、本ではなかろうか。
トランクを預けて身軽になって、本屋へ。
豊富ではない在庫から、手当たり次第に買った。
幸田文「おとうと」
宮尾登美子「義経」
遠藤周作「侍」
与謝野晶子「みだれ髪」
「本をゆっくり読めないと、芥川さんみたいになっちゃうよ」
というのは、誰が誰に言った言葉だったっけ。
そう、私は読むのが速い。
飛行機の中で4冊とも読んでしまった。
「義経」を読みつつ、私の心は主人公にはなく、
脇役でちらちら登場する平家と、先日訪れた宮島にあった。
「うちは平家の末裔」と聞かされて育ったせいか、
説明のできぬ不思議な親近感があるのだ。
末裔だなどと大げさに、
辿れば日本人の大半は、どこかにつながるであろうに。
実は幸田文を読んだのは初めてであった。
他に類を見ぬ程の読書量だったのに、
何となく、読みそびれていたのだ。
ああ、何故もっと早くこのひとを知らなかったのだろう。
眩しい太陽と飛行機雲。
さようなら。
by germanmed
| 2008-04-09 00:00
| JAPAN 2008 日本旅行
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Comments(2)
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gerneremake at 2015-05-05 21:38
我が家も平家の末裔と言われて育ちましたぁ‼️
Commented
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germanmed at 2015-05-06 05:47
★gerneremakeさん、こんにちは。
おお、ここにも!ふふふ。
おお、ここにも!ふふふ。