今日の大手紙社説

 昨日と同じで日銀人事問題と新銀行東京問題。今日になって日銀人事については制度論が着目された。
 話題的には特に読むべきものもないだろう。

毎日社説 社説:武藤氏不同意 空席回避へ知恵をしぼれ - 毎日jp(毎日新聞)

 金融市場が緊迫した状態にある中で、日本では中央銀行のトップが不在というのは、海外からは奇異に映るだろう。また、正副総裁人事が与野党のせめぎ合いの中で揺れること自体、日銀の信認にマイナスに作用する。

 これまでも日銀は海外からは奇異の目で見られているし、武藤さんで決まって世界は安堵するというものでもないでしょう。

読売社説 日銀総裁不同意 民主党は責任ある対応を : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 民主党は、白川氏の副総裁起用には賛成した。衆院でも同意が得られれば、仮に総裁が空席となった場合には、「白川副総裁」が職務を代行することになる。
 だが、中央銀行総裁の重みを「代行」に求めるのは無理だ。日本の金融政策の先行き不透明感が増したと受け止められ、市場の信頼が低下する懸念が残る。重要な人事を決められない日本の政治への不信感も、増すことになる。

 白川氏が不適任だと思えないので、代行で特に問題はないのでは。というか制度的な問題は当面はないと思うが。

朝日社説 武藤氏不同意―「困ってます」では困る : asahi.com:朝日新聞社説

 この異常事態の背景には、二院制の制度的な不備があるかもしれない。
 衆参両院の意思が異なった場合、首相指名や予算案などは衆院の議決が優越するし、一般の法案でも衆院での3分の2の多数で再可決することができる。
 だが、日銀総裁などの同意人事には、そうした打開のための規定がない。
 歴史的には同意人事にも衆院の優越規定が存在していた。会計検査院の検査官や公正取引委員などは当初、その規定が盛り込まれていた。
 それが法制定後まもなく、参院重視の見地から改められ、最終的には99年の会計検査院法の改正で衆院の優越はなくなった。これを主導したのが参院自民党だったのは皮肉なことだ。
 総裁らを同意人事の対象とした97年の日銀法の改正でもそれを踏襲した。

 ⇒極東ブログ: 日銀総裁人事問題雑感

ムネオいわく

 ⇒宗男日記から - 鈴木宗男ランド ブログ by宗援会

副総裁候補になっている伊藤隆敏東大大学院教授は、経済財政諮問会議の委員で、政府側に立って新自由主義政策を進め、格差を拡げ、勝ち組・負け組の構図を作った一人である。また、昨日の所信表明では、「中央銀行の最大の責務は物価安定である。物価安定というのは中期的にインフレ率が低いけれどマイナスではなく、一定の範囲内で収まっているということだ」との持論を展開し、「インフレ目標」を示唆している。物価の安定は一義的に政治の責任である。何かしら自分中心の学者的発想で押し通そうとする姿勢に、首をかしげる人も多いのではないか。

 ということが自民・民主にも広がっているというか、そういう理解なんだろう。
 それが国民の了解であればそれが国家なのでいかんともしがたい。

読むこと自体はそれほどのことはないけど増田

 ⇒10代で読んでいないと恥ずかしい必読書
 最近はどうかわからないけど、この手のいわゆる古典の部分は昔は中公で全書があったので、本の虫がページ食うみたいに読めたし、翻訳が変でもそれなりに読める。
 で、理解できるかというと、理解もできる。ちょっと僭越な言い方だけど、解説ページにスキームが載っているのでそれで整理すればいい。
 で、その上でどうかなのだけど。
 この手の古典は、本当にタフなのだ、というのは、40歳くらいまで格闘してみて、愕然とする感じかな。まあ、少なくとも私の場合は。
 ⇒極東ブログ: [書評]反哲学入門 (木田元)
 
追記
 ⇒http://anond.hatelabo.jp/20080313030006
 こちらもけっこう読んでいるなとか思うが。
 『聖書 新共同訳』はちょっと微笑ましい。新約聖書と旧約聖書を含めているのだろうと思うけど、これは普通はそのままでは読めない。ユダヤ教の歴史とかヨセフスなんかも関係してくる。
 同じことが、ウェーバー『古代ユダヤ教』にもいえるのだけど、これもユダヤ教の歴史の概要を理解しないとただ読んだだけになりそう。
 ところであれは入ってないんだな。
 あれ⇒「 ブラック・アテナ 1―古代ギリシア文明のアフロ・アジア的ルーツ (1) (グローバルネットワーク21人類再生シリーズ 5): マーティン・バナール: 本」
 あと、山本七平は。
 ⇒「 現人神の創作者たち 上 (1) (ちくま文庫 や 30-3): 山本 七平: 本」
 ⇒「 現人神の創作者たち 下 (3) (ちくま文庫 や 30-4): 山本 七平: 本」
 
追記
 ⇒http://anond.hatelabo.jp/20080313030006
 ごく定番かなと見ていくと微妙に偏りというか古くさい感じがする。訳の指定でも。
 具体的には、吉本とか小林についてだけど、これはかなり固定化した文学史の後追い的なリーディングで、吉本の場合は、転向論から超資本主義論に至る部分が面白い。小林の場合はドストエフスキー論やベルクソン論の挫折を解き明かさないと総体は見えない。
 些細なことだけど、折口信夫『死者の書』 は私の愛読書というか、この解説を以前同人誌に書いていた(中断した)。池田彌三郎の注釈もだけど、これは、そう簡単に読めるものではない。というかある意味で、折口学の出口にあたる。もっと平易なものがよいと思う。
 
追記
 古典とか名著というのは、1回読んで読んだというものではないから、ただリストにしてもあまり意味がないと思う。
 タイトルがやや過激だけど、内容は、というか、読書案内としては穏当だと思いますよ。
 これ⇒「 バカのための読書術 (ちくま新書): 小谷野 敦: 本」

ダルフール危機関連

 ⇒BBC NEWS | Africa | Darfur force 'may last 10 years'

The commander of the UN-African Union force in Darfur has said the mission could last for the next 10 years.

 そうなのだろうと思う。
 だからくじけないで地味な努力が必要になる。

ユニセフまわりはいろいろあるんだけど

 ⇒livedoor ニュース - 児童ポルノの単純所持禁止にアニメ・マンガ・ゲームは含めるべきか否か?
 いちどきちんと整理したほうがいいかもしれないな(歴史的な経緯)。

増田的初恋の思い

 ⇒人は死ぬ直前「初恋の人」がよぎるか

だけどちょっと待てよ。死ぬ瞬間何も考えないのは寂しくないか?
大切なものすらどこか彼方にすっ飛んで無心で死ぬなんてもったいないだろ。
そう考えて僕は思った。
「せめて好きだった子くらい思い出しておきたいよなあ」
いま隕石が降り注いだなら僕は思い出に浸りつつ逝けるだろう。

 これは、できたら、今すぐ電話でもしてみるといいと思う。
 というのは、私は、二十代の後半だったが、同じような思いで電話したことがあり、思い出に残ったというか。その思いから解放された。