海外組VOCALOIDとは (カイガイグミボーカロイドとは) [単語記事]

海外組VOCALOIDとは、日本国外のソフトウェア会社で開発されたVOCALOIDの総称です。

概要

世界初のVOCALOIDである［LEON］、［LOLA］が2004年に発売されて以来、海外組VOCALOIDは長きにわたって開発、販売が進められてきた。2018年 7月現在では、男声9、女声18の合計27音源がこれに該当している。
日本初のVOCALOID、MEIKOにも先んじて世に出るなど、その長きにわたる活躍は日本のボカロブームにも影響を与えたと言われとおり、実際のところ、DTM界に対する貢献は決して小さい訳では無い。

しかし、基本として外国語ライブラリがメインであり、しかも説明書も外国語だったりするなど、日本人 DTMerには使いにくい仕様となっていることがほとんどである。それゆえ発表される作品数そのものがあまり多くなく、国内的にはなかなか知名度の上がり難い状態が続いている。

それでも、VOCALOID2 エンジンを初搭載したSweetAnnを世に送り出す先見性（ただし日本での発売は初音ミクより後）、海外らしさに満ちた独特の発声や発音、インパクトあるイメージ・キャラクターを採用するセンスなど、外国製ならではの感性が新鮮な感動をもたらしてくれることもしばしばあり、そうした点が思わぬ形で受けたり、高く評価される場合もみられる。

他にも、ジローラモのイメージで描かれるLEONのようにネタもの動画を盛り上げたり、或いは洋楽向きのイメージを生かした正統派ヒット作などを生み出すなど、海外組の活躍している見るべき動画は数多い。そうした実績にも支えられて、魅力的な音源&キャラクターとしての認知度は現在も高まり続けている。

補足

各VOCALOIDの詳細を知りたい場合には、各項目の大百科の閲覧をお勧めします。
日本製VOCALOIDの中にも、日英バイリンガルとして英語ライブラリを持つ［巡音ルカ］や、英語音源のみの［CYBER SONGMAN］などが存在しています。
また海外製のVOCALOIDの中にも、［SeeU］や［YOHIOloid］のように日本語ライブラリを持ち、日本語での歌唱が可能となっている製品も有ります。
VOCALOIDのデータベースを開発した海外企業は次の6社です。
- ZERO-G社（イギリス）： ■男声3作、■女声6作。
- PowerFX社（スウェーデン）： ■男声3作、■女声2作。
  - ※［Oliver］［YOHIOloid］はアメリカの企業VocaT one社が開発に参加しています。
- SBS Artech社（韓国）： ■女声1作。
- Voctro Labs社（スペイン）： ■男声1作、■女声2作。
- Vsinger社（中国）： ■男声2作、■女声5作。
- 華創文化有限公司（台湾）： ■女声1作。
  - ※［心華］は日本の企業ガイノイド社が開発に参加しています。
- ST MEDiA社（韓国）： ■女声1作。

開発会社と採用エンジンの分布図

	VOCALOID	VOCALOID2	VOCALOID3	VOCALOID4
ZERO-G	■LEON ■LOLA ■MIRIAM	■Prima ■SONIKA ■TONIO	■Avanna	■DEX ■Daina
PowerFX		■SweetAnn ■BIG-AL	■Oliver ■YOHIOloid	■Ruby
SBS Artech			■SeeU
Voctro Labs			■Bruno ■Clara ■MAIKA
Vsinger			■洛天依 ■言和 ■楽正綾	■星塵 ■楽正龍牙 ■徵羽摩柯 ■墨清弦
華創文化有限公司			■心華
ST MEDiA				■UNI