劇場版CLANNADとは、東映アニメーション作の劇場用アニメである。監督は出崎統。
東映版Key三部作の現時点での最終作。前作である劇場版AIRが良い成績を残したことから、企画された。
2006年4月1日、Keyの公式サイトで製作が開始されたことが発表された。
が、前作の評判が悪かったことから、ファンからは「エイプリルフールの冗談だろう」と揶揄されていた。よって、以前のような前評判の良さはなく、最初から厳しい評価がくだされた。
実際、制作発表から本格PRまでちょうど一年を要し、一部ではポシャったなどと言われたこともある。また、その予告で渚が「朋也さん」と呼んだことで、その批判はさらに強まってしまった。
キャラクターデザインは再び変更され、劇場版AIR同様、原作の癖がほぼ撤廃された絵柄となった。鑑賞した人は誰もそう思わなかったことだろうが、作画監督は当時散々ネタ扱いされた東映版Kanonと同じ人である。
前作とは違い、出崎も編集されたプレイ映像を見るなど原作への歩み寄りを深めている。しかし、あくまで前回より原作へ近づけたという以外、やはりほぼ出崎流に染まった出来となったことは言うまでもない。
原作は途方も無い総プレイ時間を要するが、本作もアニメ映画としての例外なく90分にまとめることを強いられていた。
どこを中心にするか注目を集めていたが、結局学園編がメインとなり、アフターは物語背景として終始挿入された。
なんだかんだいっても鑑賞者は多く、ミニシアターランキング的には前作より強気の発表が出来るまでになった。
あまり知られていないが、劇場用アニメ作品としては出崎統の遺作である。
「原作を無視している」と先入観で言われがちだが、前作含め全体の構成・ED自体は原作に基づいて描かれている。
簡単に言うと、AFTER編を背景に置きながら、学園編での青春時代を回想するという内容。
こういった経緯からか、本作の評価は前作以上にマチマチとなっている。
主な批判点は案の定出崎視点による原作シーンの改変であり、そして、それに関連した「古臭い」という感想が多い。
だが、一方で前作よりもこちらを評価する声も一定数は増えているようだ。
理由としては前作の評判から心構えができていた鑑賞者が多かった・原作寄りの内容だった等……。少なくとも、前作よりは一辺倒な酷評はくだされていない傾向がある。
まず、原作では多少強引さが見られると批判されていた部分が、意識してかしないでかは不明だが、いろいろ改変されている。出崎監督のフィルターを通したかは定かではないが、「一部は自然になっている」と評価した人もいる。
例としては朋也の腕があがらなくなった原因と渚の出産経緯の二つがあげられるか……。ただ、後者に関しては事情が事情だけに、今回の改変を許さないという人も少なからず存在している。
また、この劇場版は原作の汐ルート、つまり渚が死亡するENDを描いている。よって、渚ファンとしては複雑に思われている点もあるようだ。
原作と違うのは、最終的に汐の死は描かれず、汐と暮らす希望的なラストになっている点である。
(その後も幸せに暮らす未来が古河さんちで示唆されている)
そのため、どう足掻いても朋也と二人では幸せになれない悲しみを背負っていた汐のファンからは、好感を持たれているという話もある。
この劇場版は渚ルートをメインとした内容だが、智代と杏は公式サイトでメインキャストに記され、映画の公式サイトでもメインビジュアルとして登場していた。しかし、本編はあくまで朋也と渚の話になっているため、全体で見ると核心部に大きく携わるキャラとは言えない。
さらに言うといわゆるハーレムアニメのように朋也を取り合う展開にはなっていないので、本作に限って言えばヒロインといえるほど朋也達に関わってくるとは言い難い。
しかし役柄上は朋也と渚を支えるという明確な役割があるため、最後の家族旅行にも参加するなど、別の意味で原作以上に岡崎夫婦の友人として活躍している。ただし杏の出番は他と比較すると微妙で、後述のように公式でもネタにされた形になってしまった。
ただし、前作AIRのヒロインの扱いを省みれば、彼女達は本作のことみと同じくゲスト止まりであり、それと比較すれば智代と杏の二人は十分頑張って物語に組み込まれていると言えよう。
このように、周囲の人間のバックアップは重要視されており、特に春原の出番が増えたことを喜ぶ人が結構いた様子。そのため他にも、一部のキャラはアフター的な意味で出番が増加している者もいるので、役割の重さが増えている。
肝心要の主人公である朋也は、本作では「大人になりきれない男」として描かれ、その苦しい胸中が主に描写された。
※上記以外のキャラクターは、前作の劇場版AIRのようなモブとしての出演もない。
CLANNAD | ||
関連作品 | 智代アフター | オフィシャルコミック | |
アニメ | 無印 | AFTER STORY | 劇場版 | |
登場人物 | 光坂高校生徒 | 岡崎朋也(主人公) 古河渚 - 藤林杏 - 坂上智代 - 一ノ瀬ことみ - 伊吹風子 藤林椋 - 春原陽平 - 宮沢有紀寧 - 仁科りえ |
その他の人物 | 古河秋生 - 古河早苗 - 春原芽衣 相楽美佐枝 - 岡崎汐 - ボタン 芳野祐介 - 伊吹公子 - 柊勝平 - 坂上鷹文 岡崎直幸 - 岡崎史乃 - 幸村俊夫 |
|
幻想世界 | 幻想世界の少女 - 僕 | |
楽曲 | メグメル | だんご大家族 | 渚 | 潮鳴り | 同じ高みへ |オーバー| Ana | 影二つ | 小さなてのひら | 時を刻む唄 | TORCH | |
掲示板
41 ななしのよっしん
2022/01/14(金) 23:06:51 ID: 1DE9neZ6ww
kanonが1話無料で東映版も大百科で調べてたらここにも行きついた
今更だけどエロゲ(ギャルゲ)×出崎統ってすごいな…でも、「TO☆MO☆YAーーー!!(ドンガラガッシャーン!)」
のシーンの動画でツボに入ってしまった…夜中に観るもんじゃなかった
42 ななしのよっしん
2023/11/02(木) 00:26:20 ID: zXvRBAMClq
父親はこっちの方が情けないというかしょうもない部分含めてカッコいいと思う。原作やアニメは亡霊みたい
放任で善人かと思えば犯罪して悪びれもしないし
43 ななしのよっしん
2024/06/05(水) 16:25:17 ID: kwlLaBVL+b
直幸が原作よりまともになってるな
急上昇ワード改
最終更新:2025/01/14(火) 01:00
最終更新:2025/01/14(火) 01:00
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