パンダ(panda)とは、以下のことを指す。 |
パンダ(panda) とは、ネコ目クマ科、およびレッサーパンダ科の動物の総称である。
パンダとはネパール語で「竹を食べるもの」意味する言葉であり、姿形がまったく異なるレッサーパンダとジャイアントパンダに「パンダ」という名がついている。
そもそも、先に発見されたのはレッサーパンダであり、当時はレッサーパンダだけを「パンダ」と呼んでいたが、後にジャイアントパンダが発見されたためにジャイアントパンダが「パンダ」と呼ばれ、先にそう呼ばれていたパンダは頭に「小さい」を意味する「lesser」が付けられレッサーパンダとして今に至る。
先にパンダと呼ばれていたにも関わらず通常「パンダ」といえばレッサーパンダではなくジャイアントパンダを指すようになっているのだから皮肉である。
もっとも、当事者であるレッサーパンダにとってはどうでも良いことであろうけれども。
以下、日本でパンダというとジャイアントパンダを指す場合が多いためこの記事ではそれについて解説する。
パンダは四川が原産地として知られ、中国語では大熊猫(ターシュンマオ)と表記する。
これは元々レッサーパンダが猫と熊の中間のような姿だったため「熊猫」と呼ばれていた事に由来するもので、後に見つかったこちらのパンダは猫には似ていない。
元々地元民には「白熊」と呼ばれていたらしく、唐王朝以前の古い文献には「貘」の説明としてジャイアントパンダそのものと思える記述が存在する(後に、「竹を食べる」→「矢を食べる」→「鉄を食べる」に変化し、外見に関しての記述もマレーバクとの混同から消える)。曾て中国の華北平原と南丘地域の広域で生息していたため、中国の古籍におけるパンダの名前と思われる単語は30種以上。学名はAiluropoda melanoleucaという。
白黒の愛らしい風貌で動物園の人気者であるが、成長すると150kgの巨体になり、外見とは裏腹にかなり獰猛である。鳴き声は「パンダパンダー!」・・ではなく繁殖期などは「メェー」と鳴き、オスが喧嘩をする時などには「ワン」と犬のような鳴き方をする。声質がかなり甲高いため、「メェー」という感じより金切り声に近い。
主食は竹、または笹。タケノコも好物。しかし実は雑食であり、野生のパンダが家畜を襲う報道もたまにある。これは消化器官が肉食の先祖の頃から変わっておらず、竹だけでは十分な栄養を摂取できないからである。そもそもパンダが竹を食べるのは古代の気候変動による食糧難によって、入手が容易な竹を主食に選んだからと考えられている。むりやり肉食から植物食に変更したことで、消化器官の進化が追い付いていないのである。このためパンダは定期的に古い腸の粘膜を排泄し、新しい粘膜を生成する必要がある。これにはかなりの腹痛を伴うという。
白黒のはっきりしない、曖昧なものの例えとしてパンダを用いることがある。また警察車両(パトカー)が白黒である事からパンダと呼ぶ場合もある。また、日本にパンダが来た際に非常に動物園が繁盛したことから、客、人気を集める為の人や物を(実力が伴っていないというニュアンスを時には込めて)「客寄せパンダ」と揶揄することがある。ちなみにパンダの尻尾の色は白である。なぜか黒と思い込まれていることが多い。
中国にしか生息しないため、中国を象徴するような動物とされることもある。しかも愛嬌のある見た目をしているため、中国の外交カード(パンダ外交)として使われることが多い。しかし①動物園で飼育される動物の中でもトップクラスの金食い虫、②外交の道具にされることがあり、「リース」の名目の元多額の金が中国に支払われている(ちなみに死んだり子供が生まれても中国に金が流れる。生まれた子供の所有権は中国)③後述するように生きる気があるとは思えない、・・・とそこまでしてパンダが必要かと政治的に問題視されることもある動物でもある。
ワシントン条約で「絶滅の恐れがある」動物として指定され、中国国内でも保護を受けている。パンダの密猟は重罪である。が、反面パンダは
などの「本当に野生で繁殖する気があるのか」とツッコミたくなるような生態をしている。
とある学者は「通常の野生動物は餌を食べていれば生存には困らない。しかしパンダは栄養価が低い植物が好物なため、勝手に弱って死んでいく。しかも繁殖サイクルが特殊なため、繁殖効率が極めて悪い。こんな動物を保護する価値があるのか?他の動物を保護した方がよっぽど合理的だ。」と言ったとか。
・・・こんなんだがかつては巨大類人猿ギガントピテクスと競合しており、その競合に勝ってギガントピテクスを絶滅させたという説もある。
なお国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧(EN)だったが、個体数の増加や保全状況を鑑みて2016年からは危急(VU)に「改善」されている。
パンダの手には本来の指5本の他に、親指側の手首に6本目の指のように見える突起があり、これを使ってパンダは物をつかんでいる。しかし実はこれは親指ではなく、親指の付け根側の手首の骨(種子骨)が肥大したものである。この偽の親指を、小指側の手首の骨(副手根骨)に押し付けることで物をつかむ・挟むことが出来る。ちなみにレッサーパンダにも同じような構造がある。
ヒトやサルの手と違い、クマの手は5本の指すべてが同じ方向に生えており親指が他の4本と対行していない。そのため物をしっかりつかむという芸当が出来ない。クマに近い動物であるパンダの本来の親指も同様であり、物をつかむのには適さない。しかしある時期から竹を主食とし始めたパンダの先祖は親指の代わりに手首の骨を使って竹をつかめる方向に進化していき、結果として現在のパンダの手の形となったと考えられる。
このことは「最初から現在の形に設計されたのではなく、長い時間の中で、その場その場の環境に適応してきた」という進化の特徴を説明する好例とされる。また、元は「手首」の骨であるのに人間や猿の「親指」に似た機能・構造を備えていることから、いわゆる「収斂進化(同じ役割を果たすために、由来が違うにもかかわらず互いに類似の形態に進化すること)」の例としても挙げられる。
このパンダの偽の親指についてはスティーヴン・ジェイ・グールドという古生物学者が進化に関する科学エッセイのなかで触れ、そのエッセイが収録された「パンダの親指」という著作は1981年の全米図書賞科学部門を受賞した。グールド自身も進化という学術分野における有名人であるので、このパンダの偽の親指については広く知られている。
「反進化論」に対して反論するために、科学的主流派からこの「パンダの偽の親指」が引き合いに出されることもある。
キリスト教やイスラム教が盛んな国々では「唯一神が生物を含めた全世界を創造した。特に人間は神が注力して創った特別な生物である」という教義から、進化論を否定しようとする動きが根強い。それらの国々では、「何者か(神 or 宇宙人 or スパゲッティ)が現在の形に生物を設計し創造した」と主張する、進化論を否定する半宗教的学説も存在している(「インテリジェント・デザイン」や「創造科学」など。時に疑似科学とされる)。
そういった主張に対して、科学的主流派(つまり進化論側)から「設計したって言うのなら、なんでパンダを普通に親指でつかめるように作ってあげなかったんだよ?」という反論がされる、というわけである。そういった「反進化論への反論」を主な目的としたサイトとして、そのものズバリ「The Panda's Thumb(パンダの親指)」という名前のブログサイトもある。
パンダの分類は長らく研究者の悩みの種であった。レッサーパンダと近縁であるという説(どちらも竹を食べ、第6の親指を持つ)から両種をまとめてパンダ科としたり、レッサーパンダがアライグマ科に含まれるという説からパンダもアライグマ科に含めたりとかなり迷走した。これもうわかんねぇな。紆余曲折の末、現在は古生物学、形態学、分子系統学的研究の結果パンダはクマ科に分類され、レッサーパンダはレッサーパンダ科として独立した分類になっている。2種の共通点は竹を主食にした収斂進化の結果とされている。
掲示板
201 ななしのよっしん
2024/05/09(木) 20:29:50 ID: OJA2EGF1V2
中国“パンダ犬” 正体は毛染めした「チャウチャウ」 1匹10万5000円で販売業者に問い合わせ殺到 「動物虐待」との声も
https://
202 ななしのよっしん
2024/06/06(木) 00:10:37 ID: KbKxXOsqmX
王子動物園がタンタンへの献花受付を終了。頃合いとみて編集提案。
【編集内容】
『日本でパンダを見ることが出来る施設』の項目内の以下の文章を下記の通りに修正。また「神戸市立王子動物園」の文字の上に打ち消し線表示。
・アドベンチャーワールド(和歌山県。中国国外で最多の繁殖実績数)
・上野動物園(国内で最初に国賓扱いでもたらされた)
・神戸市立王子動物園(最後の個体が2020年返還予定→コロナ禍・疾患の影響で返還延期。2024年死亡)
203 ななしのよっしん
2024/09/30(月) 09:27:33 ID: edbehCr1+T
金の無駄遣いもいいところ
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/23(月) 00:00
最終更新:2024/12/23(月) 00:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。