自信、ゆるぎなく
桜。海風。色づく葉。
めぐる季節と自身の成長を
無邪気に楽しみながら彼女は
名馬への階段を
一気に駆け上がっていった。やがて、また春。
すっかり自信を観にまとい
風格すら漂わせながら彼女は
ゴールへと続く長い直線を
力強く駆け抜けていった。
カレンチャンとは、2007年生まれの日本の競走馬である。牝・芦毛。2011年最優秀短距離馬、2012年最優秀4歳以上牝馬。
主な勝ち鞍
2011年:スプリンターズステークス(GI)、阪神牝馬ステークス(GII)、函館スプリントステークス(GIII)、キーンランドカップ(GIII)
2012年:高松宮記念(GI)
この記事では実在の競走馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては 「カレンチャン(ウマ娘)」を参照してください。 |
父*クロフネ、母スプリングチケット、母の父*トニービンという血統。半兄のスプリングソングも一端のスプリンターだったが夭折してしまった。
2歳の12月にデビューするが2着惜敗。年明けの未勝利戦はきっちり勝利し条件戦も勝ち連勝を飾り、桜花賞トライアルのフィリーズレビューへ向かう。
前年度のNAR年度代表馬ラブミーチャン・ハニーメロンチャンとちゃん付け馬名の三頭がいる!と話題になったが三頭揃って惨敗し出走権は取れなかった。しかしカレンチャンはちゃん付け馬の中では最先着の8着となった。
その後、3歳オープンの葵ステークスで2着、古馬相手の1000万条件を勝ち3勝目を挙げ、今後のために無理させず休養となった。
明けて4歳、休養を経て完成に近づいた彼女は1600万条件で一回躓くが次走は快勝。
そしてオープン入りし、初の重賞挑戦となる阪神牝馬ステークスを1番人気に応え快勝。しかし、適正をスプリント戦に見出していた陣営はヴィクトリアマイルを自重。サマースプリントシリーズ参戦のために休養に入る。
休養明け、函館スプリントステークスをタイレコードで勝利。続くキーンランドカップもクビ差ながらしぶとく残し勝利。4連勝でスプリント戦線の有力馬に浮上する。なお、サマースプリントシリーズの重賞を2勝したが、シリーズ王者はGIIセントウルSを含めシリーズ2勝3着1回のエーシンヴァーゴウにさらわれている。仕方ないね。
そしてGI初挑戦となったスプリンターズステークス。離れた3番人気ながら、断然人気だったシンガポールの最強スプリンターロケットマンが伸びあぐねる中力強く真ん中を突き抜け、GI初挑戦で見事初勝利を飾る。 年末は香港スプリントに遠征し5着。これまで日本馬はケチョンケチョンにされてたレースなので十分善戦である。
年明けの初戦は新装中京で行われる高松宮記念に直行としていたが、状態が上がってきたので一叩きにオーシャンステークスに出走。微妙に伸びあぐね4着に敗れてしまう。しかし本番ではきっちり巻き返し、1番人気の同厩の後輩ロードカナロア、古豪サンカルロを負かしGI2勝目を挙げた。ちなみにこの高松宮記念、「安田」記念と皮肉られるくらい、カレンチャンを筆頭に有力馬が安田隆行厩舎から出走しており、しかもカレンチャン1着、ロードカナロア3着、ダッシャーゴーゴー4着、トウカイミステリー8着と全馬が賞金を獲得した。凄いぞ安田厩舎。
スプリントGI三連覇を狙うべく、約半年間じっくり休んだ後復帰。 復帰戦となったセントウルステークスでは+22キロが辛かったか4着に敗れたものの、僅差であり、高松宮記念の結果を考えればそう悲観するものではなかった。
そして迎えた本番。マジンプロスパーらがハイペースで引っ張る展開をいつもどおり先行して抜けだそうとするが、同厩舎の後輩ロードカナロアの末脚に屈して2着。 サクラバクシンオー以来の連覇、史上初のスプリントGI三連覇達成は出来なかった。
ちなみに、今回の安田厩舎はカナロアとカレンチャンのワンツー、 三頭目の刺客ダッシャーゴーゴーが飛ばし過ぎでバテて最下位とやっぱり印象的な結果を残した。
引退レース、かつ二年連続出走となった香港スプリントではスタートで後手を踏んでしまい、ロードカナロアの後塵を拝する7着に終わった。しかし、絶望的な位置から7着まで突っ込んだ能力は、女王の名に恥じぬものであった。
2013年からは繁殖牝馬として暮らす。初年度の産駒(父ディープインパクト)は流産してしまったが、2頭目の産駒である牡馬カレンスレイ(父*ノヴェリスト)は無事出産。2016年には、後輩であり戦友であり最大のライバルだったロードカナロアとの間に牝駒カレンモエをもうけた。2017年には3番仔となる牝馬カレンヒメ(父ダノンシャンティ)、2018年には同馬主のカレンブラックヒルとの間に牡馬を出産した。しかし2020年以降は流産や不受胎等が続き産駒に恵まれていない。
産駒もまずまず上手くいっており、カレンスレイは中央で結果を出せなかったが移籍した笠松で台頭。そしてカレンモエは3歳2月の新馬戦を快勝し2020年9月にはオープンまで勝ち上がり能力の高さを示した。もしかしたら両親の快速を受け継いでいるかもしれない。
現役時代は大人しく人なつっこい性格で、周囲の誰からもかわいがられるアイドル的な存在だった。しかし繁殖入り後は年上の繁殖牝馬を蹴散らして真っ先に厩舎に帰してもらうなど放牧地のボスとして君臨している模様。また、近年は同じ社台ファームで暮らすダイワスカーレットと仲が良く、一緒に草を食べていたりするとか。
*クロフネ 1998 芦毛 |
*フレンチデピュティ 1992 栗毛 |
Deputy Minister | Vice Regent |
Mint Copy | |||
Mitterand | Hold Your Peace | ||
Laredo Lass | |||
*ブルーアヴェニュー 1990 芦毛 |
Classic Go Go | Pago Pago | |
Classic Perfection | |||
Eliza Blue | Icecapade | ||
*コレラ | |||
スプリングチケット 1997 黒鹿毛 FNo.13-c |
*トニービン 1983 鹿毛 |
*カンパラ | Kalamoun |
State Pention | |||
Severn Bridge | Hornbeam | ||
Priddy Fair | |||
カズミハルコマ 1984 青鹿毛 |
マルゼンスキー | Nijinsky II | |
*シル | |||
センシユータカラ | *ヴェンチア | ||
シヤダイウイング | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Northern Dancer 5×5(6.25%)
4代母シヤダイウイングの半姉に1969年の優駿牝馬を制したシヤダイターキンが、その孫に1992年の天皇賞(秋)を制したレッツゴーターキンがいる。また、自身の1つ上の全姉アーリースプリングの娘に交流重賞2勝のテリオスベルがいる。
生年 | 馬名 | 性 | 父 | 戦績 |
---|---|---|---|---|
2015年 | カレンスレイ | 牡 | ノヴェリスト | 中央3戦0勝、地方12戦6勝(引退) 馬事学院にて乗馬 |
2016年 | カレンモエ | 牝 | ロードカナロア | 中央13戦4勝(引退) 繁殖入り 2023年にカレンブラックヒルの牡馬を得た |
2017年 | カレンヒメ | 牝 | ダノンシャンティ | 中央8戦2勝(引退) 繁殖入り 2024年の産駒は生後直死 |
2018年 | カレンユアンメン | 牡 | カレンブラックヒル | 中央2戦0勝(引退) netkeiba.com掲示板によれば乗馬 |
2019年 | カレンイモーション | 牡 | ハーツクライ | 中央3戦0勝(引退) netkeiba.com掲示板によれば滋賀県で乗馬 |
2024年 | (血統未登録) | 牝 | リーチザクラウン |
2014年産駒は流産(父ディープインパクト)。2020年産駒は生後直死(父ジャスタウェイ)。2020年はオルフェーヴルとジャスタウェイをつけたがいずれも不受胎で2021年も産駒なし。2021年はドゥラメンテをつけたが流産で2022年も産駒なし。2022年はサングレーザー(主な勝ち鞍:2017年スワンステークス(GII)・2018年マイラーズカップ(GII)・札幌記念(GII)で、2021年から種牡馬生活を開始)をつけたが不受胎で2023年も産駒なしと、2020年以降、4年間産駒を得られていなかった。
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最終更新:2025/01/25(土) 15:00
最終更新:2025/01/25(土) 15:00
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