人間の進化って、突き詰めれば「できない」をどう面白がるか、なんですよね。 火を怖れながら火を使い、風に逆らいながら風を利用し、石ころに命名して「道具」に変える――その一歩ごとの“工夫”こそが、人間の知恵の証。 つまり、知恵とは、困難や矛盾を前に「どう回り道するか」を楽しむ力とも言えます。 理屈より、少しズルく、でも優雅に。 そんな知恵の積み重ねが、文明も科学も、そして経済さえも動かしてきたのだと思います。 ところで、子供の頃、戦車はどうやって曲がるのか?疑問を持ってました。 答えは、片方のキャタピラを止めて、片方を動かす、でした。 ヨットは風の逆に進めるのか?とも思ってました。 それが進めるんです! 「風の逆に行く」というのは矛盾です。 でも、右斜と左斜めを繰り返せば、風の反対方向に行きます。 「矛盾」と「矛盾」の解決! というよりも「矛盾」の逆利用! スーパーコンピューターも矛盾の逆利用です。 コンピューターは「1時期に1つのタスクしか行えない」。 だったら、コンピューターを並列に10台並べたら 「1時期に10のタスクが」行えます! 「できない」から諦めるのでなく、「できない」からスタートし、 「できる」に持って行くんです! これが猿知恵でなく、人間の知恵というものです(笑) 「矛盾」の発見と「(逆)利用」は大切です! 皆がなぜか忘れてる『資本論』の中の矛盾の1つ: "物々交換から貨幣経済に移った。 しかし、いずれの時代も、生産者はあることに気づく。 「自分で消費しない物をたくさん作れば作るほどが豊かになれる!」" 別の言い方をすると「自分が要らない物を生産する」のです! 「なんでこんな物を欲しがるんだろうな?」と思いながら 生産するんです(笑) なので、世の中は「潜在的に誰も要らない物」で溢れるんです(笑) 百均で100円の商品を1万個買うのも、 100万円の商品を1個買うのも、経済的負担は同じです。 100万円の商品が優れてる!とは言いませんが、 百均の商品が1万個あってもどうします? 世の中、どんどんつまらなくなるんですよ! 多くの人は「搾取」が大好きです! 「搾取」が大好きなあまり、大切なことを忘れるんです。 労働者が作った商品を誰が買うのか?です。 労働者が買うんです! 資本家も買いますが全消費者の1/100とか1/1000です。 だから、労働者の作った商品の99%、99.9%は、 労働者が買うんです! また「資本家と労働者の対立」が好きなあまり、 中間にいる「ミニ資本家」のことも都合よく忘れます。 19世紀の労働者は銀行に貯金などできませんでした。 今の所謂「労働者」は銀行に貯金してます。 つまり、資本家を応援してる訳です。 マルクスがこれを見たら、彼らを「労働者」とは呼ばないでしょう。 みんな「ミニ資本家」です!(笑) そこで質問ですが――、 こうした「矛盾の逆利用」が社会や経済の原動力だとしたら、私たちは今、どんな“新しい矛盾”の上に立っているのでしょうか? AIが人間の仕事を奪うと言われる一方で、人間がAIを作り、AIがまた新しい仕事を生み出している。 便利になるほど不安が増し、つながるほど孤独になる――まさに現代の「キャタピラの片方止め」状態です(笑)。 この時代の矛盾をどう使いこなすか? それこそが、次の時代の“人間の知恵”なのかもしれません。 みなさんは どう思いますか? ๑๐/๑๑