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回答(2件)
国際法上、それで攻撃していいとはどこにも書いてありません。それで攻撃するなら「その国と戦争だ!」と自衛権を発動するしかありません。 ■無害通航 海の国際法と呼ばれるのが「国際海洋法条約」ですが、領空のような「領海侵犯」という言葉自体、国際海洋法には存在しません。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%98%E6%B5%B7%E4%BE%B5%E7%8A%AF 国際海洋法で重要なのは「無害な通航であるかどうか」無害であればたとえ軍艦でも領海内を通行できる「無害通航権」が認められます。 ただ当然、無害でないといけませんので軍艦は火器の使用は無論、航空機の発艦などもご法度。そして潜水艦は『浮上航行しないと無害ではないとは言えない』のです。 ■警告射撃すら戦争を覚悟する必要がある では国際海洋法で『領海内での無害ではない通航』をした場合、どこまでの行使が認められているか?といえば第30条で「退去を求めること」までとされています。 https://www.iza.ne.jp/article/20200724-CCHE5QIYCNIYNN7J3W2DPXYRJI/ 一般船舶の場合には強制取り締まりや警告射撃が認められていますが、軍艦は第32条で免除されている。 そうなると領海内で有害な活動をする艦船に警告射撃や攻撃をする場合には自衛権を発動するしかありません。自衛権の発動とはつまり『戦争』です。 ■スウェーデンの事例 そのため別に日本だけでなく、世界どの国も潜水艦などの領海侵犯に対し、すぐ攻撃をするような国はありません。戦争になるからです。 数少ない例として1980年代にスウェーデンがソ連潜水艦に爆雷による警告射撃を行ったことがあります。 しかし結果、潜水艦の救援にソ連艦隊が出現し、一触即発の戦争に危機になりました。当時のスウェーデン政府は戦争を覚悟したと言います。 https://yamanekobunko.blog.fc2.com/blog-entry-133.html そのためもし領海侵入した潜水艦を見つけた場合、戦闘艦や対潜哨戒機で追い回し、上からアクティブソナーで警告して領海外へ退去させるのが一般的です。 2004年にあった中国潜水艦の領海侵犯の際も哨戒機や護衛艦で追い回して、領海外へ退去させた。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%A2%E7%B4%9A%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6%E9%A0%98%E6%B5%B7%E4%BE%B5%E7%8A%AF%E4%BA%8B%E4%BB%B6 --------------------------------------------- このように国際海洋法では『領海内で無害でない航行する軍艦を攻撃してよい』という条項は存在せず、攻撃する場合は自衛権の発動、つまり戦争を覚悟しなくてはならないのです。
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潜水艦が秘密裏に潜航して領海に入っても、それは公式には存在しないのです。存在しないものは、攻撃も撃沈もできません。そして撃沈しても存在していないのだから、どこの国からも抗議を受けるいわれはないです。 とはいえ、現実にはそんなことはできません。 ちなみに、2018年に、中国の商級原潜が尖閣諸島周辺の接続水域を潜航して侵入。それを海自は早々に探知し、護衛艦と対潜哨戒機で追い回して浮上させて、追い払いました。 なお、接続水域については、下記の通り。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E6%B0%B4%E5%9F%9F