アンケートの回答報告にAIを使ったら便利だった

半期に一度、「エンジニア世論調査」というアンケート調査を社内のエンジニアを対象に実施している。

異動の希望や、今後携わりたい技術などを継続的に訪ねることで、メンバーのキャリアの支援や組織づくりに役立てている。

訪ねる項目は毎回固定のものと、その半期の様子に対して個別に聞いておきたい項目がある。

アンケート結果は収集後、統計的に処理したうえで全員に公開している。

昨日はこのアンケートの集計とまとめの作業をしたのだが、これが案外難しい。

たとえば、「はてなで働く満足度を1~5で教えてださい」のような項目は難しくない。1~5それぞれに回答されたカウントを数えたり、円グラフにしてスコアの割合を出す、というような処理を行えば良い。Googleフォームの回答欄を見れば、自分で処理するまでもなく自動でグラフ化されているケースもほとんどである。

難しいのは自由記入欄に寄せられた回答である。

たとえば今回は、以前のこのエントリで書いたように、自分の技術組織のマネージャーとしての仕事についてフィードバックをしてもらう項目を用意した。

daiksy.hatenablog.jp

こういう自由記入欄の回答は、もらった回答をそのまま、あるいは選別してリスト化し、並べれば良いというものでもない。回答によっては誰が書いたかわかってしまうようなものもあるし、フィードバックをもらっている自分の手で、回答内容を選別するというのも良いことではない(自分に都合の悪い回答をオミットして結果をよく見せるということができてしまうので)。

自由記入の回答の結果報告は、書かれている内容を分類したり、要約をして公開するのが一般的であるが、適度な要約はとても難しい。

そういえば、身近に要約が得意なやつがいるではないか。AIというやつが。

ということで、回答内容をAIに要約してもらってそれをそのままアンケート結果として公開することにした。

要約にはGoogle NotebookLMを用いた。

渡したデータが学習に使用されないということと、回答結果の出典が明示されるので、結果の確かさをある程度自分で判断できるためだ。

たとえば、以下のスクリーンショットは、自分のポートフォリオをソースとして渡して、内容について質問をしたものである。

AIの回答の様子

元ネタを明示している様子

回答結果に①のような出典先へのリンクが表示されていて、これをクリックすると回答のソースが表示される。

NotebookLMには、アンケートの結果をまるごと渡す、というようなことはせずに、アンケート項目ごとに回答内容のみを渡して要約をしてもらった。誰が書いたか、という情報は渡さないようにした。

結果、いい感じに要約がされて、わかりやすい良いアンケート報告になったと思う。