2025年7月22日付けで、米国の非営利出版者Annual Reviewsによる世界の図書館員、出版者、ベンダー向けのオンライン雑誌“Katina”に、小規模図書館におけるAI活用に関する記事“How One Small Library is Innovating with AI”が掲載されています。著者は、米国の大学で国際教育に関わる活動に従事しているSusan McClellan氏です。
記事では、米・ピッツバーグの獣医技術学校図書館における、レファレンスサービス、蔵書構築、情報リテラシー教育へのAIツールの導入事例が紹介されており、AIツール名、導入方法、効果、評価、注意点等が具体的に示されています。
AIツールの導入により、学生の学習成果と図書館運営のどちらにも目に見える効果があったとしており、結論として、AIツールに関し、図書館は次の対応を行う必要があるとしています。
・導入の透明性(適切な利用方法に関する明確なガイダンスの提供)
・アクセスの公平性(全ての学生への無料アクセスの提供)
・教員と図書館員の連携
・データに基づく指導(利用パターンと学生の成績データの定期的レビューによる有効性の評価)
・倫理教育(倫理的な理解に役立つワークショップ等の実施)
How One Small Library is Innovating with AI(Katina, 2025/7/22)
https://katinamagazine.org/content/article/future-of-work/2025/how-one-small-library-is-innovating-with-ai