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スーパーの惣菜部門の課題をAIで解決――、NSSOLの販売計画支援サービス「Delifit AI」
食品廃棄ロスを抑えつつ荒利を最大化する販売計画の立案を支援
2024年12月17日 14:32
日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は17日、スーパーマーケット業界向けに、惣菜部門に特化した販売計画サポートサービス「Delifit AI」を発表した。AIによる需要予測・最適化技術を用いており、食品廃棄ロスを抑えつつ荒利を最大化する販売計画の立案を支援するとしている。
「Delifit AI」は、NSSOLがさまざまな分野で知見を得てきたAI活用の技術と、製造業で長年培ってきた最適化技術を用いて、スーパーマーケットの惣菜部門が抱える課題解決を支援するクラウドサービス。天候による需給変動や製造キャパシティを考慮した独自のロジックを構築することにより、高精度な来客予測・需要予測を実現するという。
具体的には、最適化技術により、カテゴリごとの比率といった、企業ごとの特定の条件を考慮しながら、売上予算を達成しつつ荒利を最大化するアイテムの組み合わせを見つけるとともに、商品カテゴリごとに日々の計画策定を支援する機能、発注用データを連携する機能が提供される。
なおNSSOLでは正式提供開始に先立ち、島根県益田市の株式会社キヌヤにおいて、2024年8月より効果検証(PoC)を実施した。
大型店、小型店、インストアパック商品(店舗内で食品を加工・包装する商品)取り扱いなしの小型店といった3タイプの店舗で、「Delifit AI」が算出した数量で発注の上、アウトパック商品(店舗外のパックセンターで食品を加工・包装し、店舗に配送するもの)の前年同週・同曜日の実績と比較したところ、十分な荒利向上効果が得られたとのこと。
また、購買客数や販売数の予測に関しても適切な精度を達成しており、このPoCで投資対効果が十分と判断されたため、キヌヤは導入を決定したとしている。
なおNSSOLでは、今後、日配部門や計画難易度が高いといわれる生鮮部門など、他部門へのサービス拡大を予定しているとのことだ。