「剣客瓦版つれづれ日誌」
昨日は天気が良かったので、思い切って六つ先の駅(10キロ近くある)のそばにあるブック・オフまで歩いた。ここは以前にも数回行ったことがあるが、私の家の近くのブック・オフより数段品揃えが良い。読みたくて図書館で探したがいつもなかった「奪取(上)(下)」
(真保裕一)、(上)だけ買っていた「DIVE!!(下)」(森絵都)、北上次郎さん推薦の「新宿鮫(Ⅰ~Ⅲ)」(大沢在昌)、「サウダージ」(盛田隆二)、「MISSING」(本多孝好)、「クライマーズ・ハイ」(横山秀夫)、「邪魔(上)(下)」(奥田英朗)、「背いて故郷」(清水辰夫)の12冊を買う。帰りは最初からその心算だった電車で。
「そんなに買ってどうするの、ろくに読みもしないのに」、これはいつものうちの奥さんの言い草。「失礼だねぇ、俺が読まなかったことあるかい」とこれまたいつもの私の返し言葉。道路に雪がないときは週に一度、区の図書館(往復6キロ弱)にウォーキングがてら行くのだが、雪のある期間は歩きづらいので、なかなか行くことができず、月に一、二度行くのがせいぜいだ。そんなわけで、私にとって積読本は図書館に行く隙間を埋めるのに必須のものなのだ。
「剣客瓦版つれづれ日誌」(池永陽)は、好きな作家さんの一人なので、安心して借りて読んでみたのだが、う~ん、私には「やっつけ仕事」のように感じられ、あまり面白く読めなかった。どの作家さんにも言えることだが、すべての作品に満足できるということは、めったにない。それでも「つきあい」があるので、最後まで読み通したのだが…。
<この男、剣も強いが筆も立つ。瓦版屋の原稿書きで用心棒、弓削玄之助(ゆげげんのすけ)が謎の刺客も江戸の事件も斬りまくる!
藩を二分する暗闘に巻き込まれ、斬殺された妻の志保が最後に残した言葉「え……ど」に導かれ、弓削玄之助は江戸をめざした。瓦版屋に身を寄せて事件の原稿を書きながら、妻の死の真相を探る玄之助のもとに、国元から次々と謎の刺客が送り込まれる。秘剣「鍔落(つばおと)し」が冴え渡り、命がけの戦いの果て、玄之助が掴んだ真実とは。>