★来週、7/29から8/2まで本ブログはお休みします

スタジオ・ジブリの最新劇場版アニメ『風立ちぬ』を見てきた。



最高だった。
ぼくはほとんど映画館に行かない。
今回はあまりにもネット上の評判が良かったので行ってみた。

行ってよかった。
ぼくは堀辰雄の小説も読んでないし、堀越二郎という実在の人物についても知らない。
それこそ知識ゼロで行ったのだ。
知識ゼロで行って本当に良かった。

テーマも、ストーリーも、思想もいろいろ詰まった映画だけど、すべていらないと思った。
とにかく映像と、効果音と、声優の声で満たされた映画館にいる幸せに浸れた。
(音楽がちょっと、ユーミンの主題歌も含めて安い気がしたが)
なぜこういう「ただすばらしいだけ」という映画がもっと公開されないのか!
とりあえず「何か一本映画を見たい!」と言う人には絶対のオススメ。

特殊な方法で取られた効果音も良かった。
(ちょっと違和感があった場面もあるが)

さて、本作と言えば、主役の堀越二郎役の声優をアニメ監督の庵野秀明がやったのが特徴だ。
ぼくは門外漢なので詳しくないが、手塚治虫がブラックジャックの声を石ノ森章太郎に依頼したぐらい異例なことではないだろうか。

宮崎作品は声優に、俳優や他分野の著名人を起用することが多い。
賛否両論である。
ぼくは「もののけ姫」が石田ゆり子の演技が違和感があって感動できなかった。
「ハウルの動く城」は見に行く気マンマンだったのだが、キムタクが苦手なので見に行くのをやめた。

今回の庵野氏起用が決まる瞬間が次の動画に収められている。(4分ぐらい)



宮崎氏は、作品の質のほかに、庵野氏を起用すること自体が意味があると思って起用した気がする。
あと、庵野氏も自分が引き受けることに意味があると思って引き受けたような気がする。
しかし「風立ちぬ」での庵野氏の声は、本当に良かった。
全然違和感がなかったのである。
宮崎氏やチームも、素人の声優を使うスキルを磨いてきたのだろうか。

さいきん声優という職業をめぐる話題が多い。
堀江貴文氏が「声優ってそれほどスキルがいるの、俺にすらオファーが来た」と発言して物議をかもした。
山寺宏一氏がそれに絡めて「声優にはスキルはいる」と発言したりしている。
堀江氏の話題性を当て込んだカメオ出演のオファーと、超人声優の山寺氏の世界とは全然別次元の話題という気もするが、興味深い。

AKB48仲谷明香/SKE48秦佐和子が卒業して声優に目指す決心をしたとき、千葉繁さんが「声優を舐めちゃいかんぜよ」とツイートしたのも話題になった。(千葉さんはあとで「エールのつもりだった」と発言)
なかやんも、しゃわこも、アイドルグループを卒業してイチから目指すんだから別に声優をナめてるわけじゃないだろう。
まあ、どうしようもなく普通の志願者よりチャンスは大きいと思うが、リスクも大きいだろう。
頑張って欲しい。

日本の声優というのは独自の進歩を遂げた独特な文化だと思う。
ぼくのように門外漢で、たまにしかアニメを見ないと、声優声優した演技に違和感を感じることがある。
たとえばキャプテン翼や、ドラゴンボールの悟空や、エヴァンゲリオンのシンジ君のような男の子の声をオトナの女性がやるのが気になる。
ドラマには子役が出るのに、なぜアニメの声優は子役が出ないのだろうか。
アメリカのアニメは、キャラの絵があんまり可愛くないけど、子役の声が可愛くて感動する。



ただ、昔のアメリカのドラマは日本の声優がいい仕事をしていて、吹き替え版の楽しみというのもある。



huluなどは字幕ばかりで吹き替え版がない。
これがつまらないので、なんとかして欲しい。

Zuikaku zero